2012年5月15日

モイケル娘の帰省3週間はあっと言う間に過ぎ去り、日曜日には再び日本へ
飛び立ったのですが、夫もわたしもその日は終日殆ど言葉を交わすこともな
く。その日にしなくてもいいものを、ただ黙々とあちらこちらから物をひっ
ぱりだして片付けをするわたし、これまた書類仕事にひたすら没頭する夫。

毎回のことながらこの反動fきついのであります。知らず知らずのうちに
「ちょっ、つまんないな」と心の中でつぶやいている自分がいます。ベッド
がもぬけの殻なのを見ると、もうダメです。そして、思うのは、家族が一緒
に暮らせるということはひとつの幸せだ。どうということではないけれど、
あんなんこんなんがあったと母国語で語る相手を持つことは幸せなものだと。
例え何十年住んだとしても、拙文ながらも思うところを自分のスタイルで今
日こうして母国語で書いたり話したりするようには異国語ではできないであ
ろう、なんてことを思ったりするのであります。

こんなわけでこの数日は風邪をひいたのもあり多少落ち込んでいたのでした。

しかしまぁ、この3週間降るに降った雨もあがり初夏の香りがしますポルト
ガル、元気を出して、よし!と、本日は、カルモ教会のご案内です。

carmo
訪れたこの日は休館日でありました。やっぱり人任せはダメです。よって今
回は内部写真がなし。上で夫とモイケルが指差して見ているのはこれです。

carmo
地震でズレが生じた建物のアーチ門の部分。

14世紀に騎士Nuno AlvaroPereiraの命により、カルメル修道会のために建
築されたゴチック建築のカルモ修道院ですが、1755年11月1日午前9
時40分に襲った震度9の大地震で崩壊。この地震でリスボンは津波にも襲
われ、9万人の死者を出し街は全壊しました。後に整備された新しいリスボ
ンの街の中で、カルモ教会は当時の地震の恐ろしさを後世に伝えようと、そ
のまま再建築されずに残されたのです。
carmo

では、明日に続きます。
本日も読んでいただきありがとうございます。

なお、騎士Nuno AlvaroPereiraについてはこちらで書いております。

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2012年5月8日 

筆者は元来が粗忽もの、それを脳内では日本語、英語、ポルトガル語の三カ
国語が飛び交っておるわけで、この年齢ともなると言語の瞬間スイッチが効
かなくなってきております。

雨が降ったりやんだりのリスボンの街を夫とモイケル娘の3人で、カルモ教
会目指して歩いたのですが、方向音痴の夫を先頭にして参った我ら、行けど
も行けども目的地にたどり着かず、とうとう出た口から出たブツクサ。

母「ゆっくり時間があってリスボンをZaraZara歩くのならまだしも」
モイケル娘「ほぇ?ZaraZaraっておっかさん?」

し、しまった!脳内スイッチの入力が遅かった!ブツクサ言った丁度その時
我が視野に入ったのが目の前の店名「Zara」・・・とほほほ、「リスボンを
ブラブラ」と言いたかったところがZaraZaraになってしまい、さすがおっか
さんとモイケルが大笑い、情けなや^^;これが「リスボンZaraZara」の謂
われであります。

旅行出発に先立ち、準備としてネットでざっと検索するのがわたしの常なの
ですが、今回ばかりは影絵の準備に追われその時間もなく、夫に任せたのが
間違いであった。ロシオ広場からあんなに大きく見えるカルモ教会です、そ
んなに遠いはずがない。坂道を上って行くうちに、これはオカシイと気がつ
いた。

しかし、いつものごとく自信ありげに先を行く夫に迂闊にそれを言うと不機
嫌になること間違いなし。さっきまでカルモ教会がやっとこさ見られると嬉々
として歩いていた我が表情もいつのまにやら顔はくもり目はきつく、口元も
「への字」に結ばれてじっと我慢の子。さすがの夫も「まちがったかな?」
とソワソワしだした。「あったりきよ、だんさん、こんなに遠いわけないっ
て。地図、見せてみぃ〜」と内心では思うものの、ゆめ、口に出してはなら
んぞな(笑)

だが、ものは考えようで、グルグル迷ったおかげで思わぬ写真が撮れた。

electrico2_1.jpg
路面電車です。雨に赤が映えて素敵です。

リスボン路面電車
こちらも車体に鮮やかなデザインが施され、
 
方向を変えたところでカメラを向けると、あらま、ただ乗りのヤングマンが
ポーズをとって。
リスボン路面電車

ポルトにも2台の路電がありますがこんな風にカラフルにするのもいいなぁ
と思ったり。

こちらは、歩いて歩いていつの間にか辿り着いたサン・ペドロ・アルカンタ
ラ展望台。目的地のカルモ教会からはずいぶん離れていたのですが、この展
望台のすぐ横で、もう一台の路電を。
 
リスボン路面電車
石段から先は進めずここは終着点。
運転手もサービスでカメラにポーズを取り写真におさまって。
リスボン路面電車

リスボンの路面電車は3台あるとのこと、道に迷って結局全部の路電を
見たことになります。
この展望台まで来て、さすが道を間違ったと認めた夫ではありました。

リスボン路面電車

リスボンの町並。右に見えるのはサン・ジョルジュ城。
次回はカルモ教会です。
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2012年5月6日 

小旅行の話を少し置きまして、今日のエントリーは影絵上映です。
やっと終わった!前回上映したキョーリューの影絵に比べ、準備時間が足り
ず、自分としては評価を8割の出来具合とする今回の「かぐや姫」でした。
切り絵細工が細かかったのとカットした後の和紙の二度三度の貼り付けや
切り取りにも手間がかかりました。

「高校生や大人が対象なので、日本の物語を」と依頼されたのを調子よく引
き受けたもので、日本語教室はあるわ、モイケル娘は帰国するわでかなり厳
しかったのですが、途中で投げ出すわけにも行かず、相棒のOちゃんとヒィ
ヒィ言いながらの2ヶ月でした。

今回の「かぐや姫」は隣町ガイア市に高校での上映です。補習校時代の我が
同僚I氏の奥方と数人の教師たち、それにその高校の日本文化クラブ系の生
徒たちが中心に立ち上げたイベント「Dia do Japao=日本の日)です。

校内のキャンティーン、オーディトリオ、体育館などを会場にして、11時
半から夕方7時までのプログラムは、空手、柔術、剣道、太極拳のデモンス
トレーション、碁、将棋、盆栽、折り紙のワークショップ、それにコスプレ、
カラオケ等ぎっしりでした。

影絵

キャンティーンはプロ並みの腕をもつ我が元同僚I氏が一手に引き受け、カレ
ーライス、ラーメン、すし、味噌汁、ドラ焼き(餡もしくはチョコレート)
などのメニューです。ほぼ一日中、厨房に入りきり、がんばっていました。

影絵

I氏は補習校時代は長年モイケル娘の先生でもあり、影絵上映の手伝いがてら
ご挨拶に伺い。
そうして始まった4時半からのわたしたちの「かぐや姫」です。

影絵
ただ今準備中。60人ばかりが入る演劇室が会場。

影絵の上映シーンをいくつか載せてみます。

影絵
がびーーん!Oちゃんの頭が〜(爆)実は用意された机が低かったのでありま
して^^;途中わたしの頭も出たとはモイケルと夫の言^^;
     
影絵
時間切れで竹を作成しなおすこと、相成らず^^;
 
影絵

影絵

影絵

影絵
青いセロファン紙をはがす時間もなくそのままに^^;

影絵
この場面は兵の数を二倍にしたかったのですが時間切れで半分に^^;次
回に向けて作成する予定。今度は左手にわたしの頭がかすかに 

kaguya_honban8.jpg
ラストシーンの富士山。この場面は苦心しました。シンプルな仕上げに。

影絵
終わった後の挨拶。

今回は疲れました。そして、切に思ったこと、「2ヶ月ではいかん、やはり
一作に少なくとも半年はかけたい」でした。さて、上映後すぐ、「影絵をし
てもらえますか?」と二件のオファーが入りました。日本語塾を共にしてい
るOちゃんは二人の子供のお母さんです、まずは彼女の意見も聞かなければ
なりませんし、何よりもしばらくはちょっと休憩したい。

でも、「YY日本語塾」にもうひとつ二人して「YY影絵劇団」を作ろうかぁ」
なんて笑っているのであります。うん、いけるかもだ。

今回の写真はモイケルの撮影でした!もいちゃんよ、ありがとう。

最後に、フランス国、今日の大統領決戦投票は接戦でしたが、サルコジ氏か
らホランド氏に変わりました。ヨーロッパはこれからどのような変化をする
ことか、日本同様、目が離せないですね。
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2011年5月2日 

さて、目的地カルモ教会へいざ、と言う段になり、我がモイケル娘がトイレ
だと言う。そこで、駅構内ならばあろうと思って最初に入ったのがロシオ
駅。前回紹介のスタバはこの入り口すぐ右にある。
rossio1_1.jpg

しかし、トイレは見つからず、カフェに入れば用は足せたのだが、市内に入
る前昼食とともにカフェを飲んでおり、できれば入らずにと小雨降るロシオ
界隈をトイレ求めてあちこち歩き回る羽目にあいなった。
が、結局下の画像にある「Pasteraria Suica」(スイス菓子店)こと別名カ
フェ・スイサに。
pastelaria_suica.jpg

連れなんとかと申し(笑)、3人とも無事用をすませて気持ちも落ち着き、
丘の上のカルモ教会を目指していざ!

Rua de Carmoの坂道を上ってすぐに目に入ったのがなんと、

muji1_1.jpg
「無印良品」リスボン店。さすがポルトガル首都!思わずちょっと寄り道し
ました。シンプルですが紅白の色がよく目立つロゴマークです。
mujirushi1_1.jpg
店員に聞いてみると開店1年と4ヶ月なのだそうです。

坂道を上る右手には1907年にオープンしたカフェ「A Brasileira」が。
ポルトに美しい老舗のカフェがありますが、リスボンもまた然り。
cafebrasileira2_1.jpg
 
店先には20世紀初期のポルトガルの詩人フェルナンド・ペソアが座っています。
fernandopessoa_1.jpg

ポルトガルの書店、みやげ物店なのでも彼の似顔絵がよく見られるほどに、
今でも人気がある詩人です。

今回フェルナンド・ペソアを検索して面白いことに出会いました。彼は詩人の
みならず作家、翻訳家でもあるペソアはエドガー・アラン・ポーの「訳詩もし
ており、かなり以前にブログで取り上げた松本清張の本につながるのでした。

以下、2006年の日記からの抜粋です。

―とどろく海辺の妻の墓―

高校時代には、苦手な理数系の勉強はほったらかしに、フランス文学、ロシ
ア文学、ドイツ文学の著名なものを図書館から借り出し、外国文学の起承転
結の明確なところに、わたしは心を躍らし片っ端から本を読みふけったもの
ですが、どういうわけか、日本文学にはほとんど手を出した覚えがない。

ところが、20歳頃に、グワッとのめりこんだのに、松本清張シリーズがあり
ます。「黒い画集」から始まり、清張の作品のかなりを読破しました。
「社会派推理小説」と当時呼ばれた清張の作品は、大人の匂いがプンプンし
て、20歳のわたしには大きな刺激でした。世の中の理不尽や犯罪に駆り立
てられる人の心理を、こっそり覗いたような不思議な刺激でした。 

それらの中でも特に心に残ったのは、霧の旗、砂の器、ゼロの焦点です。
つい先ごろ、この「ゼロの焦点」をもう一度読み返す機会があり、思い出し
たのです。20歳の頃、気になりながら、当時は調べようもなかった詩の
1節がその本の中にあったことを。

In her tomb by the sounding sea.

とどろく海辺の妻(彼女)の墓・・・
戦後の自分の職業を隠さんがため、今では上流社会夫人になっている妻が犯
罪を犯し、冬の日本海の荒れた海にひとり小船を出して沖へ沖へと漕いでい
く愛する妻の姿をなす術もなくじっと見送る夫の姿を描くラストシーンに出
てくる英詩です。

当時、この詩がいったい誰によって書かれたものなのか分からないまま長い
年月の記憶の彼方に押しやられていたのでした。今回読み終わりgoogleで検
索してみよう!とハッと思いついた。英文でそのままキーワードとして打ち
込みました。

おお!出た!出たではないか!一編の詩に行き着きました。
この詩は、「Annabel Lee=アナベル・リー」と題されるエドガー・アラン・
ポーの最後の作品なのでした。(詩全部をお読みになりたい方はWikipedia
でアナベル・リーと検索すると出てきます)

詩、「アナベル・リー」は、14歳でポーと結婚し、24歳で亡くなった妻、
ヴァージニアへの愛を謳ったものだそうで、ポー最後の詩だとされています。

「とどろく海辺の妻の墓」は、その詩の最後の1節です。エドガー・アラン・
ポーといいますと、わたしなどは、「アッシャー家の滅亡」の幽鬼推理小説
家としての一面しか知らず、詩人でもあったとは。

Wikipediaで検索しますと、ポーの大まかな半生が書かれていますが、残した
作品にたがわないような激しい愛の一生を終えた人です。

40年近くも経ってようやく、「ゼロの焦点」のラストシーンと、このポーの人生の
結晶である「アナベル・リー」の詩がつながったのでした。

う〜ん、これは清張ばりで行くと「点と線」が繋がったとでも言えるかしら。


リスボンの詩人フェルナンド・ペソアとこんなところでつながるとは奇遇な
ことです。

肝心のカルモ教会には簡単にたどり着きそうもなく申し訳ない。
リスボンの続きは次回に。
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2012年4月30日 

モイケル娘、先週火曜日に4年ぶりの帰国で、我が家は今、ポッと花が咲い
たような明るさです。子供がいる生活は会話にも思わず笑いが入ってはずみ
ます。

starbucks

夫も嬉しさを隠しきれず、口笛自慢のわたしからすれば「ヘタクソ〜」の一
言につきる口笛を毎日のように吹いている(笑) そして娘のためにと夫が
立てたあれやこれやのプランが、本当を言うときついんであります。なぜっ
て、わたしは今週土曜日にはボランティアの影絵上映があり、それがまだ
完了してないんだってば・・・

しかし、影絵同様、モイケル娘の滞在も3週間と期限があり、このところ色
々がんばっているおっかさんではあります。

さて、そのプランのひとつ、3人家族に一泊旅行を日月の昨日今日して参り
ました。行き先はリスボンとシントラ。シントラは何度か訪れていますが
訪れるたびにその魅力に取り込まれそうな不思議な町なのです。シントラ
の話は後でするといたしました、今回はリスボンから。

3年前まで我が東京息子が10年ほど住んでいたリスボン、息子の様子を見
に時々訪れましたが、共に食事をしてはすぐ引き返すという繰り返し。観光
らしきものをほとんどしたことがなく、訪問回数は多いのに街のことはほと
んど知らない。そこで今回は目的地を定め、初めてポルトガルの首都、リス
ボンを歩いてみたのでした。

目的地とは「Convento de Carmo」。1755年のリスボン大地震で破壊さ
れ天井が抜けたまま、今日にいたっているカルモ教会です。リスボンの中心
リベルダーデ大通りから見えるのですが、ここに至るまでを綴ってみたいと
思うのであります。

carmo1-1.jpg

いやはや、ほんとにもう、すったもんだがありまして。くっくっくっく。

本日は夜も更けたことでありますし、さわりの部分にて。

carmo

エスプレッソファンが俄然多いポルトガルで、奮戦しているただ一軒のスタ
ーバックスことスタバ。ロシオ駅の入り口にあります。しかし店内は満席で
した。ツーリストが主だったかもしれませんね。
下はご存知スタバのロゴマーク。

starbucks

このロゴマークについては3年ほど前に取り上げていますが、今日はその記
事をご案内しまして、ごまかしでございます。

スターバックスの気になるロゴマーク

では、本日はこれにて。皆様、また明日!
ん?エントリータイトル「リスボンZaraZara」とはなんぞや?
はい、これは後ほど、謎解きを
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