2017年9月15日

随分前だが、とある雑誌記事に、

ー引用始めー
老後の生活資金は余命と生活費によって決まる。長生きすればするほど多くの資金が必要になる。
寝たりきりや難病になれば多額の介護医療費用がかかる。そうしたリスクを勘案して年間1000万の生活資金を準備し、日本人の最高齢である110歳まで生きると想定すれば60歳からの50年間で5億円の資産を用意しなければならない。
ー引用終わり

これを読んだわたしは、わっはっはと笑うしかなかったのである。5000万でいい、できるものなら生きているうちに拝んでみたいような気はする。しかし、そんなことはまず叶わないと思う方が、わたしたちの場合、まともであろう。

我が子たちの教育選択にあたって、「お金は残せない。せめて教育で」と、9年間のBritish School、日本の通信教育と補習校の学費をも含めて教育に費やした費用は、バカにはならなかった。お金のかかる教育が終わった頃は、今度は親であるこちらは定年である。

もうどんなに頑張っても、雑誌記事に言うような資産など貯まるわけがない。夫の年金でできるだけ病気をしないように生きる方法しか残ってはいないではないか。

読後は少々気が沈んでしまい、数日は「ノーマネー、ノーフリーダム」が頭をグルグル回っていた。この言葉はユダヤ人の格言だそうだ。

以前、土曜日の職場のスタッフたちにその話を振ったことがある。すると、皆口を揃えて言うではないか。
「そら、老後はやっぱり金ですよ。子供を頼らないで、周囲にも迷惑をかけないようにして、万が一の時はホームに入って。こういうことは金がないとできない」
・・・・・・・・・・・・・
あぁ、がっくり。反論する気も起こらなくて、うなだれてしまったわたしでありました^^;

子供をあてにしているわけではないけれでも、いざと言うときに「子供を頼らない」と言うのなら誰を頼るのか、「家族」って何なのか?周囲、つまり「家族に迷惑をかける」と言うのも、わたしには「うんうん」とうなずけないのだ。誰も好き好んで年取って病気になるわけではあるまいし、それが、家族にとって迷惑になると言うのか?

人の病気も寿命もその都度その都度してきた自分の人生の選択につながろう。5億円の資産を持っていたとしても、不慮の事故遭遇や不治の病にでもなったりしたら、もうどうにもならないではないか。楽しむこともせず転ばぬ先の杖のためにひたすら貯蓄に励む人生は、しかしまたどんなものか?

ノーマネー、ノーフリーダムだから老後のために5億円用意しようと言われてもなぁ、実感が湧かないよ。

しかし、この言葉が橘玲(たちばなあきら)氏が書いてあるカンボジアの青年の口から出たのであれば実感が伴う。

わたしも若いときは進学してもっと勉強したかったが、経済的な事情でできなかった。が、それをノーマネー、ノーフリーダムと思ったことはない。勉強する方法は本で独学するなど他にもあるからだ。
わたしならノーマネー、ノーフリーダムを「ノーマネー、ノーチョイス。しかし自由はあるぞ。」と言葉を置き換えるだろう。

わたしの考える「フリーダム(自由)」は、本があり、音楽があり、ネコがいて、夫がいて、まがりなりにも三食、いや、二食だっていい、食べることができ夜露をしのげる家があれば、老後はそれで結構自由だと思っている。

と、「ノーマネー、ノーフリーダム」に何とか反撃してみるのだが、やっぱりダメ?5億円なんて無理言ってもらっても困るんだが・・・^^;

おしまいに、わたしの心をきゅっと泣かせたアジアの国の、とある一枚の画像を。ノー・マネー、ノーチョイス、しかし学ぼうとする意思と自由が少なくともある。頑張れよ。
mcs_R-1.jpg
Wikiより

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2017年8月23日 

息子が帰った。

夕べのうちに小さな旅行カバンは準備が終わっており、今朝7時に起きて、自分で朝食のベーコンエッグを作っていた。

我が家からは空港まで車で30分足らず。時間に余裕があり、朝食後、最後の最後までお気に入りのネコのゴローをからかって、なんと言うか、そういうところは幾つになっても変わらず、今では呆れを通り越してプッと噴き出してますが、見送って帰宅後、抜け殻のようになっております。

こういう寂しさは、わたしの場合、じわ~っとやって参り、言葉で表現するのはなかなかに大変なのです。

古い日記にこんなことを書いています。

―それにしても家の中の静かなこと・・・
モイケル娘(息子)がいる、寝ていると分かっての静寂と、もうおらんのだ、帰ったのだ、の静寂は
大違い。

「お~い、いつまで寝とんのよ~」「ちょっとくらい部屋整理して!」
「整理のコツ!使ったものはすぐもとあった場所に戻す!」
「テーブルセッティング、早よ、せ~」
「パソコン、まだか~」

こんな取るに足らない小言を言う相手がいないというのは、ほんま、わびし^^;この寂しさは、4匹の愛猫相手で間に合うもんではありません。

夕べから「あ~あ、つまんない」を連発して、夫に「だから言わんこっちゃない。日本に送り出すからだ」と言われては、表面は「フン!」、内面は「しゅん・・・」

お掃除のおばさんが来て、もぬけの殻になった娘や息子の部屋を見て、「あらら、もう日本へ行ってしまったのですね」の言葉には、おっかさん、うかつにも落涙するとこだったぜ^^;―



モイケル娘が一時帰国した2006年の日記にこうあります。ポルトの我が家を離れて娘は13年、息子は8年になりますが、子どもたちが日本へ帰った後の抜け殻感にはどんなに月日が経っても慣れるものではありません。

が、愚痴はこれにて終わりでござんす。

さて、この時に帰省したモイケル娘の言った言葉で、印象深い言葉がひとつありました。

「おっかさんと親父、性格の違いじゃなくて、文化の違いもあるんだねぇ。一緒に住んでいた時は気づかなかったけれど、2年ぶりに来て見て分かった。」

うほほほほ。あんた、ちょっとは大人になったじゃない(笑)惚れたはれたの間は見えないのだけれど、これが一緒に暮らすとなると、国籍の違う者同士、どうしても文化の衝突はある。

いえね、わたしたち、派手なやりあいはしないけれども、個人的な些細なことがきっかけで終いには、

「日本のこんなところは、よく目にしたよ。そういうところは、ああだらこうだら」
「なによ、ポルトガルだってこういうところがあるじゃない!」
と、日本対ポルトガルの国同士の言い合いに高じることは、時々ある(笑)

個人の趣向の違いももちろん、出てきます。例えば、音楽を聴くとき。わたしはボリュームを大きくして、音楽を満喫したい方。片や、夫は、かなり低いボリュームを好みます。わたしから言わせると、「そんなんじゃ、その音楽のよさがわからんじゃん!」です。

息子や娘があきれる「バター戦争」もそうです。夫は固いバターを、うす~くナイフで抉り取り、パンにつける。片やわたしは、「それなら、冷蔵庫の外に出しておけばいいじゃない。固いバターは、バターそのものを食ってるみたいでイヤ!」(もちろん、夏は別です)

それで、どさくさにまぎれて外に出して置くと、「バターを冷蔵庫に入れておくべし」と、夫。
毎日食べるバターです、冷蔵庫外に置いたとて、夏は別にしてイタンデしまうところまで行く以前に食べてなくなってしまうのです。(←わたしの言い分)

要は、彼は固バタ党、わたしはソフトバタ党。んじゃ、今日からバターは二つにすれば?こっちの箱にはyukoと書いて外、冷蔵庫に入れるなよ~。そっちの箱にはCarlos!これでどうよ!」とまぁ、こんな具合で(笑)

子供たちはそういう親のヘンチクリンなやりあいを見てきており、恐らく「なんでこうなるのか?」と思っていたことでしょう^^;

ま、二人が、それも育った国柄が違う人間がひとつ屋根の下で生活するとなれば、多かれ少なかれ大げさな文化の衝突はあるわけで、その環境の違いというバックグラウンドを越えて、ある程度譲り合わないとうまくできない。

モイケル娘がそういうところに目が届くようになったのは、やは、日本の生活を通して自分も少なからず経験するところがあったからに違いありません。

息子も娘もちっとは大人になったと思うのであります。

本日も読んでいただきありがとうございます。
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2017年8月12日 

前回記事の続きは明日にしまして。

少し暑いかな?と思ったくらいの7月でしたが、今年は昨日まで気温がさして上がらず、窓から入り込む風は涼しく、エアコンがつける回数が例年に比べ、グンと減っていたこの頃でした。

例年ですと7、8月は日本から持って来たタオルケットを使って寝るのですが、掛け布団をかけて寝ていても時に少し肌寒いと感じていたのです。それが今日は30度に達し、やっと夏らしくなった!

先週月曜日に到着した息子は、翌日から活発に行動開始し、昨日からはブリティッシュスクール時代の友人数人と別荘があるというAroucaに行っています。

夏は世界のあちこちに散らばっている息子の同窓生たちがポルトに帰ってくる時期でもあり、幼稚園からずっと一つクラスで学び舎に通ってきた気心知れた仲間たちが、近況報告をしながらワイワイガヤガヤ、食べて飲んで話しまくるのでしょう。二日酔いには注意せよ(笑)

と言うので、今日はわたしも息抜きで、海岸沿いの写真を少し。

ポルト
真っ青な海にカラフルな貸しテント。

ポルト
ペルグラ(pergula=日陰棚。日本語でパーゴラと言うそうです)から望む大西洋。

ポルト
パーゴラ全体

下はパーゴラから望む夕暮れ。薄桃色の境界線がやがて消え、空と海が溶け合う前のひと時は何度見ても美しい。

ポルト

ということで、本日はこれにて。
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2017年8月7日 

台風が来ても大丈夫。全部準備が整いました。この通り。

joaosroom1.jpg

縫いぐるみの犬クラウディウも台風の到着を待っています。ボロボロで縫いぐるみなりに、元の持ち主同様30数年の歳をとってしまいましたが、ゴミ箱に見捨てられず。息子、いくつやと思ってんねん!と、自分を笑っております。

という訳で、本日は台風こと、我が東京息子が1年ぶりに帰省してきます。さぁてと、休暇中の生活時間が息子とは全く噛み合わないゆえ、2週間振り回されますぞぉ。それでもデレ~ッとなっている親ばかであります。

では皆さま、夜空港へ出迎えにいくため、ただいまから少し早い夕食の準備に入りますれば、本日はこれにて。またあした。
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