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2011年3月20日

この一週間は日本語を教える以外の時間は殆どネットに張り付いていました。
料理もいい加減、日本語を教えている間も、今この瞬間にも原発事故の最悪
な状態になっていはしないかと、気が気でならず、生徒さん相手におアホな
失敗もあちこち、しておりました。

毎日日本語教室の仕事をしていたことで、遠方にいてはどうにもしてあげら
れない今回の大地震、原発事故への、無力な自分への焦りから少し救われ
ていたようなところがありました。

昨日は朝の日本語教室でダウンタウンへ、そしてその後まっすぐ補習校の
卒業式での祝辞にかけつけなければならなかったのですが、帰宅後のニュー
スは嬉しかった!

ヒーロー
原発事故のヒーローたちです(画像は産経ウエブサイトから失敬)。負けら
れない原発との戦いに決死の覚悟で放水に臨んだ東京都庁ハイパーレス
キュウ隊の方たちが、救国のためにしてくれたことをわたしたちは忘れては
ならないと思います。

原発事故の恐ろしさは、外見からはその変化がすぐに見取られないことです。
のど元過ぎれば熱さを忘れる、と忘れやすいわたしたちは3月11日を震災・
原発事故の日と定め、この日の死の恐怖と、大惨事防御のためにそれに立ち
向かって戦いに挑んでくれたと都庁レスキュー隊、自衛隊、そしてトップが
避難されながら同じように命を賭して働いている一部の東電の社員(あた
り前だなどととても思えません)の人々を胸に刻むべきではないでしょうか。

まだまだ予断を許さない状態ですが、なんとか大惨事の危機を免れたという
ところでしょう。

我が家にはポルトガル国内にいるたくさんの知人親戚から毎日のように子供
たちの、日本の安否を気遣って電話がきました。
特に我が子たちを幼いころから可愛がってくれた夫の姉、子供たちからする
と、Tia Luisa=ルイーザおばさん、そして84歳で現在地方の老人ホームで
生活しているPrima Alda=プリマ・アルダ(いとこのアルダおばさん。「い
とこ」がいつの間にか彼女の定冠詞になってしまいました^^;)は、涙声
で毎日電話をくれ、わたしが「大丈夫!心配ない!」と慰める側に(笑)

今回、計画停電を体験した方々も多いことでしょう。
今でこそ、ポルトガルもそこそこに便利な生活を享受できるようになりまし
たが、わたしが来たころの30年程前のポルトガルはこんなものではありませ
んでした。

予告なしの停電、断水はしょっちゅうで、年末、新年にかけての三日間ほど
断水に見舞われたこともあります。旧年の垢を体にまとっての正月なんて、
物心ついて以来初めてではなかったでしょうか。まだ、こどもたちが赤ん坊
の時の断水もしょっちゅうで、当時は紙おむつがあまりなかったものですか
ら、オムツを洗うのとオムツかぶれを防ぐために、常時気をつけて貯水の
準備していたものです。

そそ、断水に因むこんな呆れた体験もあるのですよ。

日本の便利な生活に慣れていたわたしは、エラい国に来てしまったと当時は
少なからず思ったものです。そういう体験から、そんな時にも慌てないイラ
イラしない忍耐力を学んだと思います。

子供たちも「停電だから今日はできませんよ」とわたしに言われ、それこそ
「がびーーん」の体験を少しは覚えていることでしょう。
ですから、ポルトガルでは、まぁ、停電はままあること、小さな赤ちゃんや
病気のお年寄りがいるわけではなし、数時間の停電は彼らはなんとでもなり
ます。

ただ、停電に備えて懐中電灯がなかったというのはアナでありました。
モイケル娘いわく、
「どこにも売ってない、ネットで見つけて注文したらもう売り切れだった」
さもありなん。我が家では停電用にと、キャンプ用のガス灯や懐中電灯、更
にはろうそくまでも暗闇でも常時手の届くところに置いてあります。

豊かな文明生活を享受している、特に若い世代は恐らく懐中電灯など常備し
ていない人が多いのではないかしら?
日本からポルトに来る日本人からは、よく不便だ遅れている、物事がちゃん
と機能していない、などの不満を耳にしますが、全ての事物は二面性を持っ
ていることを思い出していただきたい。文明の利器も同じです。自分が住ん
でいた生活環境をそのまま他国に持ち込んでは、その国での生活を楽しむこ
とはできないし、国際感覚は学べない。
国際感覚とは語学ができることではなく、自国と他国との違いを学び、受け
入れ、理解し合うことだとわたしは思います。

今日のポルトは雲ひとつない真っ青な空です。夕べは大きな満月が煌々と空
にかかり、主のいない子どもたちの部屋にも窓から月光が差し込んでいまし
た。大好きな音楽もこの一週間ずっと聴いていないことに気づいた今朝、久
しぶりにモイケル娘の作曲した音楽を聴いています。

水が飲め、そこそこに食べ物があり、電気があり音楽がきける。会いたい人
に会いたい時に連絡がとれる手段がある、そんな基本的な幸せがあるだけで
も生きているという充実感を改めて感じさせられた一週間でした。

今回の災害ではこのブログでも、情報案内やお気遣いのコメント、そしてメ
ールもいただき、感謝いたしております。
みなさま、ありがとうございます。

後はこの事故が繰り返されないようにと祈り、被災者の方々に自分ができる
ことをいたしたいと考えております。

昨日から被災地のたくさんのヒューマンエピソードが放映され始めましたが、
涙なくして見ることが出来ません。
被災者の方たちはこれから苦難を強いられますが、どうか生きていることの
幸せを噛み締め、再び立ち上がって欲しいと願わずにはいられません。

今日の最後に、著作権の問題があるのですが、谷川先生、ごめんなさい。
わたしが補習校時代に子供たちと学んだ詩人谷川俊太郎さんの詩を。

生きる   谷川俊太郎

生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木(こ)もれ陽がまぶしいということ
ふっとあるメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと

生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと

生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ

生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声(うぶごえ)があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまが過ぎてゆくこと

生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ

生きている幸せ
画像は産経新聞から。
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テーマ:地震
ジャンル:日記
コメント
雨にも負けず
素晴らしい詩ですね。
福島の友人は、宮沢賢治の「雨にも負けず」を思い出そうと行っていました。東北は復活します。応援してください。
2011/03/21(Mon) 02:10 | URL | O&クロ | 【編集
涙と怒りが交錯しています。
地震津波発生から、9日経ちました。
この間、安全の場所からの傍観者として一喜一憂の毎日です。
原子力崩壊の復旧に、遅々として進まない現状に誰とは無く苛立や怒りを覚えましたが、ニュースなどで現場に携わる(海外の援助隊も含め)その過酷な復旧作業を知ると苛立を隠せない自分が恥ずかしくなりました。
それでも、政、財界の的を外れた発言などには、ただただあきれ、怒りが増幅します。
いま、被災者への援助は徐々ではありますが進んでいます。と、言っても報道での受け売りですが。
こちらのわんちゃんの写真もそうですが、悲惨な状況の中でもホッとする写真の報道には救われる毎日です。
2011/03/21(Mon) 09:44 | URL | ちゅう | 【編集
>O&クロさん

東北は復活します<そうでなければなりませんね。
今わたしにできることは、祈ることと、わずかばかりの
義援金を差し出すだけです。
もう20年以上も前に亡くなりましたが、父は
岩手の出です。賢治のその詩はわたしも暗証しています。
今回の被災にあった方たちがその詩にあるように、
東北人の粘り強さで困難を乗り越えて欲しいです。

>ちゅうさん

非常事態なのでああだこうだと言いたいことを
控えていました。ア菅であれ誰であれ、この国難を乗り
越えてもらってからと思っているものの堪忍袋の緒が
きれそうです。あれから10日もたつというのに、
被災者への救援食料等はどないなっとるの!

それに一般市民が節電だと我慢しているのにナイターだの
パチンコ、ゲーセンだのと何を考えているのやら。
これ↓にいたっては開いた口がふさがらず、ちゅうさん同様
怒りがこみ上げてきます。お役目をなんと心得ておるか!
喝!を入れられる資格もなし!
http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20110318
何が仙石のご寵愛よ!
こんな政党を選んだのは他ならぬ日本国民の多くなのです。
危機感なし、了見なし、哲学なし!情けない。
2011/03/22(Tue) 01:45 | URL | spacesis | 【編集
spacesisさん
現場では名も無い人達が、東電や、自衛隊、消防隊、が命をかけて対応しているハズです。 昔、日本の軍隊の強さは最前線の兵隊の為だと外国の軍隊が言ってました。 今も同じですね。 東電の社長や本社スタッフのアタフタ対応や政府の無責任な対応。 
多くの人達は、多分東電の本社は現場のスタッフや下請けのスタッフをどなりつけているだけだろうと。 
ガンバレ日本です。 ガンバレ現場! ですね。
2011/03/23(Wed) 16:56 | URL | shima | 【編集
>shimaさん

本当ですね。
しばらく前から思っていたのは、首相はどうしたの?
東電の社長はどうしたの?です。

こんな場合、アメリカなら大統領がしょっちゅう出てきて
被災者を、現場で命がけで働いている人たちを国民を
スピーチで励ましていることでしょう。
枝野さんではダメです。
みんなそれなりにベストを尽くしているのでしょうが、
わたしから言わせるとYour best is not enough!です。

2011/03/25(Fri) 05:59 | URL | spacesis | 【編集
こんばんは ^^
最後の写真のワンコが我が家のキカに似ていてどき!っとしてしまいました。

原発問題まだまだ続いています。

日本のお子さんのことを考えると心配でしょうね、spacesisさん(´・ω・`)

ものすごい長旅になるそうですが行かれるのですね、日本に。

お子さんも心待ちにしているかと思いますが、どうぞspacesisさん、お体の調子崩されないようくれぐれもご自愛くださいね。
2011/03/28(Mon) 10:21 | URL | ピパーナ | 【編集
>ピパーナさん

この写真に惹かれました。
犬も猫も飼い始めると家族の一員ですね。
家を留守にするとき、帰路は一刻も早く家に辿りついて
猫たちの顔を見たいと心はやります(笑)

子供達はいたって落ち着いているのです。仕事を持っているし、
生活がありますから簡単にどこかへ避難というわけには
行かないでしょう。怖くないわけはないけれど今を投げ
出すわけにはいかないのが多くの人の現実だと思います。
それが強さにもなるのですが。
がんばって行ってこようと思います。

原発問題はこれからが先、大変だと思います。文明の利器は
二面性を持つものです。この問題、目を離さずにしっかり見て
わたしたち人間が 何をしなければならないか、何が本当に
大切なのか、考えていく必要があると思います。

あ、本、明日送ります^^
2011/03/30(Wed) 06:29 | URL | spacesis | 【編集
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