2011年10月7日

sao vicente

サグレス岬と並んで見えるサン・ヴィセンテ岬。
古代ギリシャ人からは「オピウサ(=海蛇)の地」と呼ばれた。またローマ
人は日没時の太陽がどこよりも大きく見える不思議な地であると思い、ここ
では太陽が音を立てて海に沈んで行くと信じ、「聖なる岬」と呼んでいた。
現在の呼称「サン・ヴィセンテ(聖ヴィセンテ)岬」の謂れは後記してある。

崖の高さは75m。ヨーロッパ大陸の南西端になる。灯台の1000ワット
の二つのらイトは60km離れたところからでも見えると言われ、ヨーロッ
パで2番目の強力な明るさを持つ灯台だ。

sao vicente
入り口。白壁に赤色の灯台、真っ青な空と海のコントラストは素晴らしい。

sao vicente

横から灯台へ回るのだが、現在灯台周囲には近づくことができないよう、
柵で仕切られている。
              
aso vicente
灯台前のカフェでひと休み。日差しはきつく、帽子もグラサンも長袖も
わたしは離せない。
     
sao vicente
岬の断崖近くはこのように、でこぼこの荒い土地だ。歩くのに一苦労。 

sao vicente
サン・ヴィセント岬先端へ向かう途中。イスラム時代の建物を教会にしたてた
のであろ廃墟。中には入れない。

さて、この岬だが、サグレスの小さな港か船で岬めぐりのコースがある。
夫はこれに乗りたかったのだが、行って見ると意外や小さな船。

かなづちのわたしは大自然として海や大河を眺める分にはいいのだが船に
乗って沖へ漕ぎ出すとなるとかなり用心深くなる。

「夫よ、万が一これがひっくり返った時、衣服のまま、わたしを救い出し
て泳ぐこと可能であるか?」

と聞いて見る。

夫のまたかの表情にわたしは重ねて言う。

「だって、こんなことではまだ死にたくない。子供たちだって5匹ネコだっ
て責任が残ってるだぼん」

かつてアソーレス島へ鯨やイルカを見に行こうという夫のプランも、わたし
はこの言葉でオジャンにしたのであった^^;もちろん、今回もそれゆえ海上
からのサグレス、サン・ヴィセンテ画像はなしである。

サン・ヴィセンテ沖の海上では17世紀から18世紀にかけて歴史上の大き
な海戦があった。フランス対イギリス・オランダ戦、イギリス対スペインの
「サン・ヴィセンテの月光の海戦」(なんともロマンティックな^^;)等
があげられる。

最後に、既に一度書いたことではありますが、サン・ヴィセント岬の名の
由来、この章に直接関係するので再度アップします。

                 


なぜ「サン・ヴィセンテ岬」と呼ばれるのか?
  「サン・ヴィセンテ」とは誰なのか?


下の画像はBrasao(=ブラザォン)と呼ばれる紋章でポルトガルの首都リス
ボンの 紋章です。
       
brasao_lisboa

小さな帆掛け舟に二羽のカラスです。 
こういうのを見ると、何ゆえカラスが二羽?とわたしならずとも思うことで
しょう。この紋章のシンボルの由来を学習したのでした。

このシンボルはスペインの「聖ヴィンセンテ」(ポルトガル語ではサン・
ヴィセンテ」を讃えて作られたと言われます。

時代は遡り、4世紀。スペイン、サラゴーサのヴィンセンテ修道者は当時イ
ベリア半島を占領していたローマ帝国のキリスト教徒迫害において、スペイン
バレンサで殉死。その後、遺体はサグレス(ポルトガル)に運ばれるも途中で
船は沈没。

アラブ人がイベリア半島南部に侵入していた8世紀に、サグレスの近くで遺
体が発見され、ヴィジゴードスたちにより、サグレスの近く、現在の「サン・
ヴィセント岬」の洞穴に秘密裏に隠されていた。
(註:Visigodos=西ゴート人。ゲルマン民族の一族。5世紀から7世紀にか
けてフランス、イベリア半島北部で王国を作っていた。←ポルトガル人には
この血も流れているのでは?)

レコンキスタの戦もいよいよ南下していた12世紀、後のポルトガル国初代
王ドン・アフォンソ・エンリケス(エンリケ航海王子とは別人)は、アラブ
人とのリスボンでの戦で勝利を授けてくれたら、遺体を捜し出し教会に祀る
と、聖ヴィセントに誓いを立てます。

勝利を納めたドン・アフォンソ・エンリケスは約束どおリスボンに教会を建
て、ヴィジドードスたちが隠していた聖ヴィセントの遺体を帆掛け舟でリス
ボンへ運ぶに及び、その舟に守るように付いてきたのが2羽のカラス。
聖ヴィセントは生前からカラスにえさをあげたりしており、カラスは遺体を
守ってきたと言われます。

以来、カラスはポルトガルでキリスト教徒へのよきメッセンジャー、また航
海の守護のシンボルとされました。

聖ヴィセンテは現在でもリスボンの守護聖人であり、市の紋章にはそのシン
ボル、帆掛け舟と船首船尾にとまる二羽のカラスが描かれています。

ざっとこれがわたしが今回学習したことなのですが、記事内の赤字の言葉
かなり手間取り、Dias先生に教わることになったのでした。先生は若かりし
頃、神学を学んだ方です。
特に「修道者」については、いまいち意味がつかめず、先生の説明でやっと
理解できました。

カトリック僧の地位順位は下から修道士(助祭。神父の手伝い。結婚可)→
神父→僧会会員→大主教→司教→枢機卿(ローマ法王の最高顧問)→法王
となり、聖ヴィセンテはこの中の修道士だったとのこと。


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コメント
灯台一直線
カトリック僧の世界も出世街道が用意されているのでありますなぁ~。何やら、イスラムとキリストの歴史はあっしには理解できない深い闇がありそうであります(^^;)
2011/10/08(Sat) 09:59 | URL | matsu448 | 【編集
>matsu448君

イスラム教は勉強していないのでまったくわかりませんが、キリスト教は少しは探っているので、色々疑問にぶつかるのであり、よってもってテンプル騎士団や神秘主義の方に行ってるんですね、わたし。
これが一段落したら、神道、密教をかじってみたいと思ってます。

今回の帰国でたった一日、息子に誘われて深川不動堂へ行ったのですが、ちょうど面白いところに出会い、多いに興味を持ったのでした。そのうち、記事に^^

何事も興味を持てば知ってみたくなる性分ですが、自分自身は宗教に対しては冷めた目をもってる気がしますから信者にはなれないと思います。
宗教の勉強は歴史の勉強であり、更に言えば人間の勉強だよね^^だから面白い^^
2011/10/08(Sat) 16:34 | URL | spacesis | 【編集
はじめまして!
ポルトガルの大学を調べていたらこのブログに行き着きました!

以前テレビでコインブラ大学の特集を見てから
ポルトガルの大学に興味を持ちました。

そこで質問なのですが日本の高校生(僕はまだ高一)
がポルトガルの大学に入るためにはどのような
条件を満たす必要があるのでしょうか?
ネットで調べても入学資格についてあまり出てこない物で....

僕自身ポルトガルについては漠然としか知らないので
留学を考えるには早いかも知れませんが
コインブラ大学の特集を見て凄く引き込まれたので
よかったら教えて下さい!

あとポルトガルの大学を卒業した日本人の人は
就職を現地で出来るのでしょうか?
2011/10/08(Sat) 18:41 | URL | M- kra | 【編集
> M- kraさん

今日は。
ちょっと難しい質問かな。
もしかしたら、勘違いもあるかも知れませんが、わたしの分かる範囲内で書いてみますね。

まず第一に、専攻によって或いは英語での授業もあるかもしれませんが、ポルトガルの大学はポルトガル語が分からないと無理でしょう。

ポルトガルの大学入学は日本のような入試制ではなくて、高3の最後に実施される国家試験に合格しないと、大学入学はおろか、高卒の資格も得られません。

その国家試験の結果と高校時代の成績を合わせて、好成績の者から自分の希望の学部を選んで行きます。

大学の勉学は日本より遥かに厳しいと思います。1年が終わって試験の後、進級できるのはおよそ半分くらいと言われます。

大学は教養課程がなく、ですから、高校に入る時点で進路を決め、高校ではその進路に合わせてコースをとることになります。高校に入る時点で既にサイエンス系と文系に分かれていることになります。
途中で進路を変更するときは、もう一度高1からやり直すことになります。

さて、大卒後の就職ですが、現在ポルトガルの失業率は27%。ととても厳しい状態で、多くの若者は大学を出ても仕事がないのが現状です。

こう書くと、なんだかネガティブなことだらけですね。

でも、こういう方法があります。
日本人で高卒後大学入学したという話はいまのところ耳にしたことがありません。が、日本で大学在学中に休学してポルトガルの大学に留学に来た人は数人知っています。

大学によっては1年ほどの交換留学生制度があるようで、そういう制度を利用してこちらに来ていた日本の若い人たちがいると思います。

わたしのアドバイスは、まず日本の大学入学を果たし、その後、M- kra君の専攻をポルトガルの大学の留学で受けられるかどうかを考えてみるのはどうでしょう。

大学入学を果たした後、本当にコインブラ大学留学を考えるのだとすれば、やはり十分なポルトガル語学習をしてこないと、せっかくの留学も無駄になりかねません。

楽しみながらでもいいですから、ひとつ、ポルトガル語を始めてみてはどうでしょうか?

それと、よかったらポルトガル生まれ、ポルトガル育ちのわたしの娘が、高卒後日本の大学受験を目指しましたので、その体験を下記のサイトに記録してあります。
君と違って逆留学ですが、そこにはポルトガルの学校のことも少し書いてありますので、或いは君の参考になるかもしれません。是非、どうぞ。

http://www.geocities.jp/spacesis_pt/html/kikoku/kikoku_top.htm

恥ずかしながら誤字などもあると思いますが、それは流して、一度出かけて読んでみてください。

最後に、わたしで分かることでしたらいつでもどうぞ、質問してください。お答えいたします。

また、外国人のポルトガルの大学入学についての資格等ですが、知り合いに大学講師がいますので、聞いて見ましょう。
少し、時間がかかるかもしれませんが、また、こちらで書き込みをしてくださったら、分かり次第レス、いたします。

それでは、君の夢がいつか実現することを心から願って。夢は見続けることが大切です。v-218
2011/10/11(Tue) 00:09 | URL | spacesis | 【編集
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