2011年11月3日

今回はポルトの海岸通り延長線上にある隣町、Matosinhos(マトズィーニュス)の
Leca(cの下にCedilhaマークが付き、レサと読む)の海岸通りPraia do Boa Nova=
Boa Nova海岸を歩いて来ました。

boanova37-1.jpg
撮影したのはまだ午後3時頃です。海上に立ち込めた雲の合間から太陽が
うっすらと顔を出して。
     
このあたりは砂浜なし。こんな岩浜です。
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ポルトガルでもっとも高い灯台のひとつに数えられています。
        
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手をつないで散歩する老夫婦。この辺りは海岸通に面してレストランが建ち
並んでいる。わたしたち夫婦同様、昼食をレストランで済ました後の散歩
だろうか。ポルトガルでは手をつなぐ老夫婦はよく見かける光景だ。
           
シザ・ヴィエイラが手がけたCasa de Cha da Boa Nova(=Boa Nova Tea House)    
(Boa=good, Nova=New)   

boanova18-1.jpg 

灯台から15分ほどゆっくり歩くと海に面した岩の上に見える。
ポルトに来た当時の1980年代、同居していた夫の母も叔母も元気でたま
に息抜きにここに食事に来たりしたものだ。     

ポルトガルが世界に誇る建築家アルヴァロ・シザ・ヴィエイラが手がけた
最初の建築作品が1963年に完成された。
シザはMatosinhosの出身である。

boanova25.jpg
Casa de chaのドアを開けるとすぐ階段の踊り場に設けられた大窓からこの
光景が目に入る。前方に開ける海と岩の自然の光景を一枚の巨大な絵のよう
に捉え、曇ったこの日、それは墨絵のように見えた。

階段を下りて窓から眺めると岩にはポルトガルを代表する19世紀のポルト
出身の詩人、Anotnio Nobreの Boa Nova海岸を詠った詩が書かれてある。

boanova

シザの作品は直線と空間を生かして白を基調にしている。相反する自然と
モダニズムの融合点を見出そうとしているようにうかがわれる。

boanova
Casa de Chaはレストランとティールームに分かれている。写真はレストラ
ン左手からはガラス戸越しに目前に広がる大西洋が一望できる。
     
boanova
岩場から見たCasa de Cha do Boa Nova。

 
boanova
Casa de Chaのすぐ横にあるフランシスコ修道会のチャペル。

仏教同様、キリスト教は多くの宗派に分かれているが、アッシジ(イタリア)
のフランチェスコサン・フランシスコ)が開いたのがそれである。
      
石に刻まれた情報によるとfranciscanosと呼ばれる修道士たちは14世紀
から20世紀にかけてこの地に定住したが、国内の多くの古教会やチャペル
同様、現在は閉鎖されている。

かつて、国民の多くがカトリック信者だったポルトガルは今確実に変わりま
した。わたしが日本から渡ってきた当時はその宗旨ゆえ、結婚は必ず教会で
挙式、法律上離婚は不可能でした。

通常赤ん坊時代に教会で洗礼を受け7歳から10歳くらいまで「Comunhao」
(コムニャン)と言う聖体拝領式を行い正式にカトリック信者になります。
聖体拝領にはパンの代わりにイースト菌を使わない「ホスチア=ラテン語で
生け贄えの供え物」という直径3cmの薄くて丸いウエハースのようなもの
を司祭から口に入れてもらうのです。

comunhao comunhao
                                   ホスチア
これは最後の晩餐でイエス・キリストは12使途に「これは我が肉、我が血」
とパンとワインを分け与えたパンからきます。その日は親族一同、友人を
招待しお祝いです。

こういうお祝いも近年は少なくなりました。
そして、どこの学校でも教室の正面、黒板の上に飾られていた十字架が、
ある日取り払われてしまっていたのに、わたしが気づいたのはもう何年も
前のことです。

若者の間では同棲から始まり挙式せずに婚姻届をして内輪での簡単な祝い
で終わる結婚の形も増えました。
わたし自身はカトリック信者ではありませんし、それについてどうのこう
のと意見を述べるつもりはなく、これらのことを通してここカトリック国
だったポルトガルのここ30年間の確実な変化を改めて認識します。
因みに夫はカトリック信者ではないのだそうです。ですから、わたしたちは
我が子たちには当然洗礼を受けさせていません。

結構多くの日本の人たちが簡単に教会での挙式を選びますが、もしポルト
ガルの教会で挙式するとなると、彼らは教会で聖書について少し学び正式に
洗礼を受ける必要があります。

レサ海岸の散歩道の話が今日はこんな風に終わることになりました。
それではみなさま、今日もブログを読んでいただきありがとうございます。

フランシスコ修道会については、こちらで詳しく書いていますので興味の
ある方はどうぞ。面白いと思われた方はランキングをクリックしていただけ
ると嬉しいです。

 「ポルトのサン・フランシスコ教会と長崎26聖人

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ジャンル:学問・文化・芸術
コメント
そうですね~
私の友達も、ほとんどがキリスト教式で結婚式をあげてますね~
私は違いますけど(^^ゞ
(和装で、神前です)

景色、素敵ですね~
日本も、都会だと、手をつないで歩くご年配のカップルをたまにみかけますよ?!
田舎だと、若いカップルでも変なうわさ話になっちゃって、大変ですけどね、
そういうのを見ると、いいなぁって思いますe-455
きっと、spacesisさんも?!e-446

2011/11/04(Fri) 18:56 | URL | jackiemai | 【編集
あの鳥はなに?...カモメ...かもね。...カモメ?カモネ?
海と岩浜の写真いいですね!お酒のCMとかに使えそうですな(^^)
最近キリスト教の基礎知識も得ておかない駄目だなぁと思い、図書館から旧約聖書、新約聖書を借りてき読んでいます。英語だと難しいので日本語に翻訳されたものですが人の名前が沢山出てくるのでざっと通して読むだけでも大変であります。まだ読んでいる途中ですが不思議と古事記を読んでいるのと同じ感覚。宗教については色々な考えの人がいると思いますが、信仰することで良い人生を送れる人と、そうでなくても大丈夫な人といるので難しいですね。
ギター教室の方はありがたいことに少人数ですが定期的に通ってくれる生徒さんいらっしゃいます。12月からカルチャーセンターの講師の仕事がちょこっと入ったしぼちぼちといった感じで~~~日々、勉強であります(^^)
2011/11/07(Mon) 09:18 | URL | matsuura448 | 【編集
>jackiemaiさん

手とつないだ老夫婦を見るとつい思い出すのがこれ。
妻は夫をいたわりつ~夫は妻をしたいつつ~

なんてjackiemaiさんの世代は知らないか(笑)
昔の有名な浪曲の出だしです。ふるー!v-290

うちは手をつなぎませんです^^;

>松浦君

お褒め、ありがと!

旧約聖書は一冊の長編本としてわたしは読みます。
テンプル騎士団追っかけ以来、それ関係の色々な本や資料に目を通していますが、知れば知るほど偉大だと言われる宗教に大きな疑問をもってしまいます。

松浦君の言うように信仰することでよりよい人生を送れるのならそれはそれでいいだろうと思います。幸い現代は一部の独特な国を除いては、例えカトリック信者が多い国でも信仰の自由がありますしね。中世時代は信仰しない者は異端者扱いでしたものね。かのニーチェも無神論者ゆえ、親友ワグナーとは絶縁状態になり、社会から辛い扱いを受けたはずです。秘儀信仰者がそれゆえキリスト信者の衣を着て密かに教会の建物にシンボルを残したというのは肯ける話ですね。

偉大な宗教も権力履行に使われたことを考えると権力者が情報を操作し民衆に真実を伝えない点では今も昔も同じだね。

自分で考えるというのはとても大切なことだと思ってる。

定期的に来る生徒さんができたら占めたもの!
時間はかかりますが教え方が上手だと口コミで増えて行きます。
12月の仕事、しっかり気合入れてやってくれたまえ^^次の仕事が舞い込むチャンスでもあります!
2011/11/07(Mon) 17:40 | URL | spacesis | 【編集
手をつないだ老夫婦、こちらも見慣れた風景です。

ところで、話は飛躍するのですが、自分の”お墓”のことまで考えたことありますか?私は一時きちんと主人と話しておこうと思い、何度か話したことあるのですが、結論は出ていません。主人は海に散骨にして欲しいらしいです。
私自身は散骨を望んでいません、あんな冷たいところになんていやです。でも主人を散骨した場合、私は墓地に一人ぼっちになってしまいます。(彼の家族の墓地には入りたくありません。)それも淋しいじゃないですか。

先日こちらに在住の私の年齢に近い日本人女性に尋ねたところ、彼女も海に散骨が希望でした。私が”あんな冷たいところやだ”とコメントしたら、死んだ後のことなんてどうでもいいわ・・風に言われました。
そんなもんでしょうか。

地元に在住の日本人結構いるので、将来は日本人墓地でも出来たらいいな・・・なんて夢みています。
2011/11/08(Tue) 02:38 | URL | gallega | 【編集
すみません。
写真についてコメントするの忘れました。特に最初の2枚美しい写真ですね。

ポルトガルの海外はいつも風が強いですよね。

Matosinhosってイケアがあるところでしたっけ?

すみません、また脱線気味です。
2011/11/08(Tue) 02:43 | URL | gallega | 【編集
>gallegaさん

はい。お墓のこと、わたしはgallegaさんのお母さんくらいの年代ですから考えたことがありますし、今も時々夫と話したりします。

3年前に亡くなった義母が近くの墓地に眠っているのでそこの一画を夫の兄弟で買えないかなの話も出ます。
わたしはそれでも構わないと思っているのですが、問題は子供たちが日本に定住したら、誰が墓を守るのか、ですね。

>彼の家族の墓地には入りたくありません

gallegaさんも色々いきさつがありそうですね。
わたしくらいの年齢になると、今のその気持ちにも変化が出てくるかもよ^^

生前の義母やこちらの親戚たちと同居中は色々ありましたが、別居後は義母とはしこりなく結構仲良く行き来できました。いずれみんな歳を取り順番にお迎えが来ます。そんなことを考えたら、小さなことにあまりこだわらないようにしようという気持ちになりましたよ。

こちらでは火葬はまだまだ少ないですが最近それをする人が出てきました。わたしもそうして欲しいと思っています。

海に散骨はダメです。海には潜在的に恐怖感があるのです、泳げないもので^^;

日本人墓地、いい案かも^^
けど日本人同士でも気が合う合わないはありますぞ(笑)

結論、結局わたしもまだどうするか決めていないのです。

ぐずぐずして決めないうちにお迎えが~なんてことになったりして^^;

さて、MatosinhosはIKEAのある隣町です。IKEAは町はずれになります。
2011/11/08(Tue) 19:33 | URL | spacesis | 【編集
子供は小さいですが、spacesisさんとほぼ同年代だと思います。もう半世紀生きています。(笑)

主人の実家の墓と言っても母方で、それが数年前に義母の兄弟やら、義父等が立て続けに亡くなり、1年以内に何度もお墓を開けるのは禁止されているので、他の墓へ止む無く葬ったりこちらに葬られたりと純粋な家族ではなく親戚やらも混じっているんですよ。
ちなみに義父は火葬でした。と言っても日本のように骨が残るわけでなく焼ききってしまうので、残るものはほんの一握りの灰のみになります。

日本人墓地構想は、墓はそれぞれ別々のイメージです。が、日本と同じで都市はお墓ラッシュで生前に購入することは禁止されているようなんですよ。
2011/11/09(Wed) 01:49 | URL | gallega | 【編集
>gallegaさん

おお、それでも、自慢ではありませんがわたしの方が一回りは上でござるぞ
(笑)
>1年以内に何度もお墓を開けるのは禁止されている

これは知りませんでした。こちらはどうなのか、今度聞いてみます。

最近こちらでは墓地内にロッカー式(!)のお墓も見られます。
あればかりはできればしてほしくないと夫にはいっているのですが^^;
2011/11/12(Sat) 10:47 | URL | spacesis | 【編集
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