2012年7月21日 

実はわたし、人見知りするほうで初対面の人は苦手なんです、なんて言った
ら、ご冗談はやめてくださいよ、spacesisさんと言われるのがオチである。
かつていくつかの職場の会合で和気藹々の雰囲気に調子乗りして、そんな白
状をしたことがあるが、いずれの場合も途端に「ウッソー!」と奇声があが
り自分の思惑と違って結果的にその場を盛り上げることになったものだ。
我が昭和時代の思い出話「綴り方教室」にも書いたのだが嘘ではない。

子供時代のわたしは極端な内弁慶で家の外では自分でもどうしようもないほ
ど恥ずかしがりや、学校でも一言も発しない女の子であった。
しかし、このタイプの人が何かひとつことに夢中になり、思わっても見なか
った所で人からそれを褒められたりして自分に自信を持たされ、以後内気の
殻を破り変身を遂げるのはよくあることではないかと我が体験に照らし合わ
せてそう思う。

どんな体験かというのは、いずれの機会にまわすとして、さて、自分の思う
ところを発言、主張をするようになったものの、根がそうではなかったので
か根底ではやはり人見知りの性格が抜け切れない。が、それを辛うじて押し
隠せる処世術は身についた。

この春先に、ポルト在住のとある女流画家から電話が入った。来春に50点
程の作品展をするのだが、その時にポルトが長崎の姉妹都市であることも関
連づけてのテーマ作りを進めたい。よって、会場で流す日本的な音楽のアイ
ディアをもらえないか、と言う。どうやら市立図書館からわたしの名前を紹
介してもらったらしい。

わたしの音楽趣味範囲は亡き母の時代のものから我が東京息子が作曲する最
新ジャンルのトランスミュージックまで、クラシック、カンツォーネ、オペ
レッタ、シャンソン、ジャズ、ファド、ポップ、果てはビアソングなど結構
広いと言えるかも知れない。ただ、長年日本を離れているのでJ-popとやらは
さっぱり分からない。

日本的な音楽をと頼まれても展示会の内容が分からないではできない。
そこで、ダウンタウンのカフェで会い話を聞かしてもらうことになったのが
2ヶ月ほど前のことだ。

実は展示会のテーマを聞くだけだから、時間はかからないだろうと踏んだの
が間違いであった。コーヒー一杯で結局3時間近くを共にすることになった。
1対1で初対面の人としかもポルトガル語で通すというのはspacesis在住
30年以上と言えど初めてのことだ。

正直、終わったあと、つかれた・・・^^; のだが、話の中で
「今度一度わたしのアトリエにいらっしゃい。」と仰せだ。
「う、うん・・・」と思いながら「ええ」と明白な返事を口に出さず、頭を
上下に振るわたし。画家さんが続けて言う。

「ユーコ、Claraboiaって知ってる?」  
おー!知ってるも何も何年も前からこれをテーマに写真を撮りたいと思って
いるのだが、それを探しに出かける時間がなく今日まで来てしまったので
あるよ。「知ってる知ってる!」と、それまでトロ~ンとして話を聞いてい
たわたしの目がいきなり水を得た魚のように輝きだしたのヲ、きっと彼女、気
がついたであろう。「わたしのアトリエでそれが見られるのよ」

Claraboiaは天窓とでも言うのだろうか、天井から日光(満月夜には恐らく
月光だってさしこむだろう!)を取り入れる採光窓なのだ。ずいぶんと前に
ふと見上げた古い建物の上に小さいながら美しいガラス張りのドームを発見、
それがポルトガル語でClaraboiaと呼ばれるのだと知って久しい。
過去に何枚か写真を撮っているがお蔵に入ったままである。

外から見るのも美しいが内部ではどんな風に見られるのかな?チャンスは
ないかもしれないが一度は内部で見てみたいものだとずっと思ってきた。
それがなんと!見られるって?!是非、是非、アトリエに伺わせてちょ!
と現金なものである。

「明日は画家さんのアトリエでClaraboiaが見られる~」と言いもって、
翌日画家さんの要望に叶えばいいがと思いながら自分の音楽ファイルから
コピーしたCDを持ち、街の中心部にあるアトリエを期待感膨らませ訪ねた
のがつい先ごろ。

しかし、アトリエを探し当てた瞬間、あれ?と思った。新築ビルの一室なの
だ。へ、変だぞ?ブザーを押してエレベーターを降りるとドアを開けて待っ
ていた画家さんに中に招じ入れられたのだが、ビルの一室ゆえ期待のClara-
boiaが見えるはずもない。そして、こっちへいらっしゃいとテラスへ導かれ
見せられたのがこれである↓

claraboia天窓

なるほどなるほど。テラスからは遠くに水平線も見え、レンガの屋根屋根の
ところどころからClaraboiaがたくさん姿をのぞかしている。
いやー、内部から見上げられると勝手に勘違いしたエサに釣られてきたのだ
が、高いところからでないとこんなにたくさん見られるものではない。 

claraboia天窓

真下から見られるぞとの期待は裏切られたが、これはこれで十分によしとし
ようと、十分に満足し画家さんがコーヒーを淹れている間、デジカメのシャ
ッターを押してきた。

ここからは先週Claraboiaを探してポルトの街をほっつき歩いてきた時の写
真ですが、ステンドグラスを使ったそれは殊のほか美しいのでありますぞ。
claraboia天窓
下は別の日に取った写真を拡大してみました。朝日や夕日が映る時
間帯が格別に美しいのではないかと思う。

claraboia天窓
ドームの上の装飾はどこかアラブ建築を思わせる。

claraboia天窓
   
claraboia天窓

路上から見上げて撮影するので全容が見られないのが常に無念!

claraboia天窓
細い路地から姿を見せている。

claraboia天窓

ポルトが誇る世界遺産の本屋さんレロ書店の天井にあるステンドグラス。
ドーム型ではないがこれもClaraboiaと言える。
claraboia天窓

claraboia天窓
廃墟の屋根に立つClaraboia。かつてはどんなにか美しい天窓であった
ことだろう。

Claraboiaを探して歩くのはちょっと危険なのである。なにしろ旧市街の細
い坂道の路地裏、しかも石畳の道を、天窓はないかないかと上を向いて歩く
ことになる。転ばないように、また首を痛めないようにと配慮しながらの取
材もどきだ。いつか美しい天窓のひとつをこの目で直に真下から眺められる
のを夢見ながら、しばらくはこのテーマを続けて見ようと思っている。
そう、かつてナゾニの造ったフレイシュ宮殿に入ったチャンスが転がりこん
で来たように、そんな日が来ないとは誰にも言えぬ。


上記に出てきた世界遺産の本屋さん「レロ書店」はこちら↓
ポルトガル・ロマン「世界で最も美しい本屋・レロ書店

フレイシュ宮殿の画像はこちらです。
フレイシュ宮殿、再び

こちらはフレイシュ宮殿へ入ることになるまでのいきさつ。
フレイシュ宮殿への道

本日もお付き合いくださり、ありがとうございます。ついでにランキングマー
クを押してお帰りいただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ ポルトガル情報へ blogram投票ボタン
テーマ:ポルトガル
ジャンル:海外情報
コメント
ん!?
勝っちゃったよ!男女ともv-407珍しくブログの更新がありませんが、どうしたかな?
2012/07/27(Fri) 01:41 | URL | サッカー結果だけ観戦ちゅう! | 【編集
>ちゅうさん

スペインを破ったなんて、やりましたね!今後の展開が楽しみです。

更新中断事情は今日のブログにあり。
ご心配かけてすみません^^
2012/07/27(Fri) 21:02 | URL | spacesis | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック
Click for Porto, Portugal Forecast 
ポルトガル ポルトの口コミ
ポルトガル ポルトの口コミ にほんブログ村 外国語ブログ マルチリンガルへ
にほんブログ村