2012年7月30日 

日本人の一般常識として名画の名前は知っているつもりだ。
わたしが高校の美術の教科書に載せられた名画の中で一番最初に心惹かれた
絵はべルナール・ビュフェの「アナベルの像」である。輪郭が黒い線ではっ
きり描かれた白い服に真っ赤なショールをまとったアナベルの絵はとても印
象的だった。ビュフェのアナベル像には青い服を着たのもあり、こちらも好
きだ。ビュフェのサインもカッコいいと思ったものだが、他の作品はという
とう~ん・・・となってしまう。

もし、好きな画家を挙げよとなれば迷わずシャガールとゴッホを挙げる。
ミケランジェロはといえば、「最後の審判」は名を知っているが今まで複製
の絵もきちんと見たことはなかったが、角があることで知られる「モーゼ
像」の彫刻作品だけはミステリー好きのわたしだ、何ゆえの角なのかと、何
度か写真で見ている。そして今回読んだ本でその謎は解き明かされている。

システィーナ礼拝堂
Wikiより

本のタイトルに「暗号」という言葉がなかったら、わたしは手にとらなかっ
たやも知れず、ミケランジェロが描いたバチカンのシスティーナ礼拝堂に秘
された暗号を知るのは、キリスト教が絡むことなのでグノーシス主義の勉強
からいずれ辿り着いただろうが、もっともっと後になったと思う。

わたしは無宗教だが西洋宗教を少し独学しているのには少し訳がある。

キリスト教の教義にはどこか無理があると思い始めたのは1960年代の高
校時代だ。科学技術の分野を取り上げてみると、フランスの初の核実験から
始まり、後Chinaも初核実験、東海道新幹線が開通、東京オリンピック、ソ連
ボスホート2号の人類初の宇宙遊泳と数え上げたらきりが無い。地球上の生物
がどのようにして誕生したのかなどど、その頃からこれまで信じられてきた論
に対する異論が出始めた頃ではないかと思う。

聖書は、特に旧約は物語として読むのが好きだったので奇跡の場面などは何
かカラクリがあるに違いないと、色々な方法を無い頭で想像してみたものだ。
そして思ったことが、古代からこの世には多くの賢人がおり、凡人のわたし
が考えることを彼らが考えなかったはずはない。

ローマカトリックの教えが全てでキリスト教信者でなければ人にあらずの何
世紀もの長い時代に、異なった思想をもつ偉人たちはどのように抗ってきた
のかに興味をもつ。4世紀の女性数学者であり天文学者、哲学者であったア
レキサンドリアのヒュパティア、ご存知、「それでも地球は回っている」と
言ったのはガリレオ、いわずと知れたレオナルドダ・ヴィンチ、現代では形
が変わってしまったが過去のメーソンたち、これらの中にテンプル騎士団も
入るのではとわたしは思っている。そして、非凡な才能を持したミケラン
ジェロがいる。

信念を徹したヒュパティアはキリスト教徒によって非業の最期を遂げ、ガリ
レオは異端審問裁判で後の一生を監視付きの永蟄居を強いられた。が、ダ・
ヴィンチ、メーソン等は表向きキリスト教信者を装い、暗号を残すことで
反抗したのである。

さて、ここから「ですます調」です。

己の絶対的な権威を自称し並外れた野望と持つローマ教皇たちへのミケラン
ジェロの反骨精神には驚嘆を覚えます。本来が彫刻家のミケランジェロ、不
本意なフレスコ画をしかも天井に4年間も拷問のような姿勢で描き続けなけ
ればならなかったのですから、そうでなくても激しやすい性格の天才、高い
天井画であればこそと積もり積もった不満をフレスコ画にぶつけたのでしょ
う。なにしろ、この時代は報酬は得るものの、バチカンからの仕事を断る自
由がなく、異端者と分かれば死は免れなかったのです。

では、序文が長かったですが、システィーナ礼拝堂のフレスコ画に参ります。

システィーナ礼拝堂
Wikiより

礼拝堂の正面祭壇の上が「最後の審判」。これも本の謎解きを読むと意味深
でとても面白いのですが今回は避けて天井画の暗号をいくつか。

システィーナ礼拝堂
Wikiより

システィーナ礼拝堂天井画の一部です。真ん中は左から天地創造のからノア
が方舟を降りて陸地に足を運ぶまで。
天井画の左から二つ目を切り取ってみました。

システィーナ礼拝堂

ご覧あれ。よくよく見るとアンジェロさん、なんてことを!と言ってしまい
そうな創造主の後ろ姿。これは教皇ユリウス2世に神からの永遠の嫌がらせ
をと、いやはやなんともお下品なメッセージではございませんか。

今でこそカメラでズームアップすれば分かってしまうことですが、バチカン
が気づいたのはずっと後のこと。1900年代後半から20年ほどをかけて
修復されたフラスコ画ですが、劣悪な状態になっていた絵に新たに色彩を施
して現れた原画には誰ならずとも驚かされたことでしょう。
天才ミケランジェロの憤懣やるかたない怒りが感じられるのを通り越して、
苦笑してしまいます。

長くなりました。次回に続きます。

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