2013年7月16日 

週に二回、依頼されてやってきた某企業のイブニング日本語コースもそろそ
ろ終盤に入るというところで、先方から「日本文化を授業に取り入れてもら
えないか」とリクエストが入った。

はて困った。文法を進めながら丁度ひらがな学習を終了したところで、5課
からは今まで使用してきたローマ字版のテキストを一気に日本語版テキスト
に変え、その課の文法をゆっくり学びながら、ひらがなの読み書き8割がた
を身に付けてもらい、コースを終えるというのがわたしの授業計画だ。

それに、一言で日本文化と言うけれど我が国の文化は実に多様であり、キリ
スト教と言う共通の宗教を元にした文化背景をもつ欧米の人々に、独特の
日本文化をそう簡単に口頭や文字で伝えられるものではない。日本文化の
紹介にはビジュアルな教材、つまり実際に目で見ることが必須だとわたし
は思っている。

どういうものを望むのかと尋ねると何でもいいと言う。そういうのが一番困
るのである。折り紙ではあまりにも芸がない。
う~~ん、どうしたものか。

わたしから言わせれば、日本語を学習していること自体が既に日本文化を学
んでいることなのだ。言語を学ぶ途中で必ずや色々なカルチュアが取り上げ
られるので、その都度、知っている範囲内で話すのがこれまでしてきたこと
である。

帰国するたびにわたしが日本から持ち込んできた個人蒐集の(たいして高価
なものではないが)日本文化展を時にボランティアで開くのは独特な伝統文
化紹介はビジュアルに限ると自身が思うからである。残念なことではあるが、
それが、日本の伝統文化に造詣が深くもないわたしができる精一杯のことだ。

とはいえ、できる範囲内でいいのでお任せしたいと先方は言う。何かいいア
イディアはないものかと先週からない頭を絞っていた。たいして上手くも無
いポルトガル語で講演式に話すのは芸の無いことではあるし面白くない。
そこで、うまいことを思いついた!

ひらがな46文字と併せてその小さい「や、ゆ、よ、つ」、長音の遣い方ル
ールも終えたところである。文化もどきを学びながら、ひらがなを読ませ書
かせでいこう!と。どうしても読み書きににこだわるわたしではある。

それで、ここ数日パソコンを使って、spacesis独自の日本文化テキスト作
成に没頭していた。

第五課では「月と日にち」と習うので1年を通して日本の主な行事をとりあ
げることにした。ネットで画像を検索し、行事名は全てひらがなにして読ん
でもらう。そして、それを書写するのである。

異文化を学ぶというので、読み書きという面倒な作業もさほど苦痛に感じる
ことなくできるのではないか。これが狙いである。そうして作り上げたのが
下記のテキストだ。自前のテキストと偉そうにいうものの、自分の画像がな
いものに関しては申し訳ないがWikiから拝借させていただいた。

Japaneseculture1.jpg
新年のページ

やっと作成したテキストだが、この後の問題はこれをポルトガル語で説明す
ることなのである。グーグルで検索をと思いきや、これがポルトガル語では
ないのが結構ある。そんなこんなで、日本語授業の準備に日本文化の準備も
加わり、先週いっぱいはパソコンにずっと向かいっぱなしでさすがこの御歳
で疲れ申した。

しかし、初回日本文化の授業は大いに盛り上がり、ウグッと詰まるような質
問も出て活気のある授業にはなった。一日の仕事の後のコースである。講師
が一人説明するだけでは眠気がさしてくるであろう。

それを防ぐためと、黙読(わたしは「目読」とも言うw)ではなく、実際、声
に出して読むことによる学習を必ず取り入れる。授業ではわたしの読後、全
員一緒に大きな声でテキストの朗誦を繰り返す。寺子屋式です。

斉藤孝さんの本に「声に出して読む日本語」というのがあるが、この方法は
日本語のリズム感を味わってもらえるのと、発音することによりいい加減な
読み方覚え方を防ぐことにもつながると思うのだ。第一、眠くならない!

この方法、実は生徒、最初は少し戸惑うのである(笑)
が、構うものか。はい、一緒に!ハーモニー!と激励する。すると、しばら
くして生徒達は違和感を抱かなくなる。そうするとシメタものだ。

わたしはこの方法を36年前にアメリカのツーソンにある、アリゾナ大学の
ESL(English as a Second Language)コースを取ったときに受けた
作文クラスのMr.Cherryの授業から学んだのである。一見したところ風采の
あがらない中年のチェリー先生がひとたび授業を始めると本当に面白かった。
黙っている生徒にはすかさず、「今日はボクと話そうって気がまったくない
のかい?」ときたものだ。

あの頃習った英語は大分忘れたが、チェリー先生の授業方法はわたしの中に
しっかり根付いている。

というので、日本文化テキスト作りはもう少し続くことになる。

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コメント
面白そう!?
日本文化や、漫画、アニメなどに大きな興味を持つと、短期間でも日本語がメッチャ上達するようですね。要は大きな探求心と好奇心ですかね。
一度姐様の講義を聴いてみたいものです。
そうそう、前記の裕ちゃん主演の「日のあたる坂道」。映画は何度も見たし、小説も愛読しました。正にちゅうの“青春の門”でした。
2013/07/18(Thu) 11:16 | URL | 二日続けて徹夜仕事ちゅう! | 【編集
>ちゅうさん

確かにそういう一面はありますが、漫画やアニメの日本語だとタメ口なのが難です。
やはり、最初は「です、ます」の丁寧語から入門して欲しいと思います。
タメ口、言い切りはそれからですね。

です、ますはいつでも、どこでも誰とでもOKですものねv-290

ちゅうさん、青春時代は裕ちゃんが好きだったの?わたしの印象に残っている裕ちゃんの映画は「嵐を呼ぶ男」(笑)懐かしいですね^^

ところで二日続けて徹夜だなんて、お気をつけあそばせ~

2013/07/19(Fri) 06:35 | URL | spacesis | 【編集
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