2013年10月11日 

ウイークデイに街を散策する時間が、俄然なくなった。

理由はと言うと、依頼されてボランティア活動を入れ過ぎたのであります
しかし、4件の活動のうち2件は自らが好むところの「影絵」です。
新作案はできているものの切り絵作成に時間を割くことができず、今年は
既成の2作品、「キョーリュー年代記」と「かぐや姫」を上映することで、
切り抜けます。

こうなると散策は土曜日の日本語授業の後にすることになり、週末明けは
また仕事の態勢に入るので近頃はどうしてもブログ更新が滞りがちですが、
それももう少ししたら落ち着き、またせっせと更新できると思います。

さて、今日は、夫を誘い、先週土曜日に橋を渡ってガイア市に入り、ドウロ
河岸から上にのぼりCanidelo 地区で探してた小宮殿の紹介です。

casa_marquesgomes2.jpg

ドウロ河口対岸にこんな小宮殿(ポルトガル語でPalacete=パラセッテ)
があるとは気づきませんでした。それもそのはず、写真でわかるように隣
町ガイア市のこの一帯は現在新住宅地として開発中だとのことが調べてわ
かりましたが、元はうっそうと木々が生えた森(Quinta=キンタ)だった
のです。

キンタが丸裸にされてキンタの小高い丘に忽然と姿を現した遠目にも美し
い小宮殿です。その姿に惹かれ訪ねてみたのですが、残念ながら工事現場
ゆえ、入るあたわず。

casamarquesgomes
美しいアールヌーヴォー調の表玄関です。

casamarquesgomes

おまけに高い外塀に囲まれた宮殿は全容撮影は不可能でした。  
casamarquesgomes

立ち入り禁止とありますが、囲いの外から手持ちのデジカメでズームアップ
最高でやっと撮影したのが下の画像です。
casamarqeusgomes

荒れ果てて屋根瓦は落ち、ここも残念なことにポルトガル独特の悪習慣で
ある落書きが見えます。19世紀終わりに、マヌエル・マルケス・ゴメス
が邸宅として建てたとあります。

この人はこの区域の貧しい漁師の家に生まれましたが、幸運なことに親切な
人から教育を受ける機会を得て、18才でブラジルへ渡りました。ブラジル
では輸入業に携わり、事業を広げ、生誕地に帰った後は、地域起こしに力を
注ぎ多くの施設を作り、区域では名士だったとのこと。

1930年代の彼の没後、よく聞く話ですが、3人の子供達との間で遺産相
続争いがあったのと、1974年4月25日のポルトガル無血クーデター時に、
一般人に略奪されたのとで、ゴメス氏の美しい邸宅は荒れ果てるがままに
今日まで放置されてきたのでしょう。

付け加えておけば、74年4月25日は別名、カーネーション革命と呼ばれ、
1933年以来続いたアントニオ・サラザールの独裁政治を打ち破るべく発
生した軍事クーデターが起こった日です。

ポルトガルでは 「ヴィンテ・スィンコ・デ・アブリル=25 de Abril」
として知られます。この時期には多くのブルジョア邸宅が一部の一般人に略
奪されたと聞きます。以前拙ブログで紹介したことがあるポルトの海岸沿い
にある邸
もそのひとつで、そこは、とある靴屋が略奪、住み込んだとのこと。抗
議を受けた後、家具類等を持ち出したと言われます。
要は泥棒と変わらないではないか。
http://spacesis.blog52.fc2.com/blog-entry-1067.html

このような話は外国での歴史上よく耳にすることですが、煽動された民衆
の無教養な狂気の一端を見る気がします。

話を戻して、現在の邸の所有者は不明ですが、土地は銀行系の不動産会社
の所有地となり、現在開拓が進められているこのキンタに建つことになる
のはおよそ1100個住宅だそうです。
canidel
赤丸が小宮殿の建つ場所。

わたしはこの館の往時の姿を見たくてネット検索しましたが、なかなかヒッ
トせず、やっと出てきたのは絵です。
palacete_maruquesgomes2.jpg

この屋敷が、これまでわたしが取り上げてきた崩壊寸前だったフレイシュ
宮殿、プレラーダ小宮殿のように、修繕され再びその美しい姿を見ること
ができる日が来るのを、願ってやみません。

フレイシュ宮殿はこちら。
プレラーダ小宮殿はこちら。
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