2014年8月2日 

8月に入ったといは思えないような気候です。昨夜からの小雨で今日の気温は19度。昨年夫にねだって取り付けてもらったエアコンもほとんど出番がありません。今年のVindima(ヴィンディーマ)こと、ブドウの収穫も気になるところではあります。

先週は会社が3週間の休暇に入るのと、出張がないとのことで、某企業のお偉いさん、マセラティの君から毎日日本語レッスンのお呼びがかかり、毎朝通勤の様を呈し、かつての日本でのオフィス時代を思い出しました。

週日の日本語教室も5月の我が帰国で一ヶ月休講にしたが故、生徒たちの要望で8月も続けている状態なのですが、土曜日の教室二クラスは今週から夏季休暇に入り、少しのんびりした週末、久しぶりにゆっくりと調べものをしながらブログを書いています。

7月に日本から来た妹夫婦を連れて2年ぶりにシントラを訪れました。シントラはポルトの次にわたしが愛する町で、今回の訪問が5回目でしょうか。妹も「車とユウ(わたしのことである)の案内で、ガイドブックにはない、普通であれば気づかないものをいっぱい見せてもらえた!」と我が案内を大いに面白がってくれました。行く度に新たな発見があり、わたしにとっては実に興味深い町シントラです。夫の多少食傷気味な顔を横目に、今度は秋が深い頃に来て見たいなぁとねだっています。

今日はわたしが少し面白いと思ったものをご紹介します。久しぶりの、「spacesis、謎を追う」シリーズの一環とお思いくだされ。シントラの中腹にある「Chalet Biester」の紹介です。恐らく日本語ブログでこの館を取り上げるのはわたしが初めだと思います。エヘン^^

Chalet_biester2014

ポルトガル語では「シャレ・ビエステール」と読みます。Chaletと言うのは建築様式でアアルペンスタイルの家のことだそうですが、「Chalet Biester」はむしろ「シャトー」と呼ぶのが適切ではないか。19世紀の建築様式イギリスのクィーン・アンスタイルとネオゴチック、ネオロマネスクが混同しています。建築は19世紀の有名なポルトガル人建築家Jose Luis Monteiroです。

Biester館の存在を知ったのは、昨年、ジョニ・デップ主役の「The Ninth Gate(邦題:ナインスゲート)」をテレビで偶然観たときです。Ninth Gateと言うのは「影の王国への九つの扉」の意味。原作は、1993年に書かれたスペインの作家、アルトゥーロ・ペレス=レベルテの「デュマ倶楽部」で映画監督はロマン・ポランスキー。う~む、デュマ、ポランスキーと聞いただけでも摩訶不思議な作品と思えます。
the-9th-gate-1.jpg

ジョニ・デップが演じるCorsoは稀覯本(きこうぼん)を発掘してはそれを売り込むことを生業にしています。ある日、世界に3冊しか現存しないと言われる祈祷書『影の王国への九つの扉』のうち、どれが本物なのか調査を依頼されます。捜査をするうちに不可解な殺人事件が起こり、やがて本物の本を見つける鍵は堕天使ルシファーの署名が入った挿絵の版画にあること突き止めまる訳ですが、3冊の稀覯本を捜し求めて行く先がパリ、トレド、そしてシントラのこの屋敷です。
Chalet_biester2014

シントラが出てくるのでこの映画を観たのではなく、見ている途中で「あれ?知ってるジャン、この道・・・」と相成ったのでありました。以来今日まで時間なく、そのままになっていたのです。

わたしが調べる限り、シントラは太古の昔から「月の山」と呼ばれてきたエソテリックで多くの神秘思想主義者を魅了してきた町ですから、この映画の1シーンに取り上げられたのはさもありなん。

トップのBiester屋敷の写真は今回探して門外から撮ったものです。と言うのは、この屋敷はかつても現在も個人住宅で入ること叶わず^^; よって下記にネットで拾った画像をアップして見ます。

Chalet_biester2014
森の中にあるBiester屋敷。

Chalet_biester2014
正面。映画を観たからか、どことなく妖気が漂っているような気がする単純なわたしであります。映画では屋敷の前の噴水の中で、稀覯本の一冊を持った館主の死体が浮かびます。外見もさることながら、内部をもネットで拝見してみました。

Chalet_biester2014
最初の持ち主はドイツ系のコルク大商人、Ernest Biesterと言われます

この部屋などはじっくりと観察して探ってみたい思いに駆られます↓
Chalet_biester2014

Chalet_biester2014
屋敷内にある礼拝堂。色具合がフランスの「レンヌ・ル・シャトー」に似通っていないか?

chalet_biester6.jpg
神秘主義には定番のドラゴン。

ジョニ・デップの映画そのものはシンボル探索好きのわたしには面白いものでしたが、断っておくと、わたし自身は特別にオカルトに興味があるわけではないのです。昔から残されて来たシンボル読解と、それらを未来の人々に伝えんとした人間の心理に興味をもつ者です。

いかにしてキリスト教が欧米社会を支配してきたか、キリスト教から見る悪とはなんだったのかとヨーロッパ圏に住んでみて、これを知らずして文化は理解できないだろうとの結論に達し、追っかけ始めた謎シリーズではあります。

Ninth Gateに興味がある方は映画のCorsoの各シーンと本の挿絵を併せて意味を考えてみてください。シンボル解きのダヴィンチコード好きには面白いかもしれません。

私たち人間そのものが善と悪を内に持つミクロコスモス、されば、宇宙全体、マクロコスモスも然り。神、悪魔は言葉として知っているものの、それに対する欧米人の考えはキリスト教文化を背景に持たないわたしにはなかなか理解し難いものがあります。

どこかで目にした、「悪魔には問題があるが 神にも疑問がある」がわたしの正直な気持ちでしょうか。

最後にNinth Gateの中からの言葉「Every book has a life of it’s own life」ということで、本日は閉じます。

それでは、また明日。
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