2014年10月11日 

「憲法9条にノーベル平和賞を」運動が展開されているというのを目にして、わたしが思ったのは「はてな?」である。まず、基本的な二つの疑問を持った。

ノーベルはその遺言において「前年に人類のために最大たる貢献をした人々に分配されるものとする」と残している。 「日本国憲法第9条」がこれに当てはまるとは言いがたい。例え「前年に」を除いたとしても、具体的に人類にどのような貢献をこの憲法第9条がしたかという点が疑問である。それが一つ。

もう一つが賞金の行き先だ。
1905年に創立されたノーベル賞は医学生理学、物理学、化学、文学、平和の5種類であった。それに1968年にスエーデン銀行が300周年を記念して設立させたのが経済学賞で、正式には「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞」と呼ばれるそうだ。賞金は1000万クローネ、日本円で約1億2000万円、1部門につき受賞者は最大3人と決められてあり、同部門で複数の受賞者がいた場合、賞金は分割される。

さて、仮にだ、「第九条」が平和賞を受賞したとして、この賞金は誰のものになるのだろうか?
9条を70年近く遵守してきた日本国か?それとも、「9条にノーベル平和賞を」運動を推賞してきた「実行委員会」だろうか?いや、実行委員会に渡るのはおかしいであろう、とは私の思うところだ。
なぜなら彼らの運動はと言えば、「人類のために最大たる貢献をした」というノーベル賞の選考主旨に合わないであろう。また、第9条はこの実行委員会によって制定されたものではない。この条文の発案者については未だ議論があるのだ。曰く、幣原喜重郎(しではらきじゅうろう。外交官、政治家)、マッカーサー主導、チャールズ・L・ケーディス(GHQ民政局)などだ。
よって、「第9条」は賞の行き所がないというのがわたしの結論だ。

もうひとつ、「日本国憲法」はわたしたち国民が議論して選択するべきものだとわたしは思っている。特に「第9条」については、大いに議論する必要がある。

第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
「戦争の放棄」にはわたしも異論はない。だが、第9条護持を主張する人たちの「このすばらしい憲法をなんとしても守りたい」というのには簡単に同意しかねる。なぜなら、「素晴らしい憲法」も他国の侵略がなければこそだ。昨今の隣国とのいざこざを見れば、そんな侵略は有り得ないなどと考えるのは平和ボケを通り越して無知ですらある。自分の国は誰が守るのか。

現憲法のままでは、他国の侵略があった場合、どのような対処ができるのか?それを考えた時、現第9条では対処できないとわたしは思う。国自らが侵略のための武力行使はしない。しかし、降りかかる火の粉は自らが払ってこそ独立国、自立国なのだ。パスカルが言うではないか。「力なき正義は無効である。正義なき力は圧政である」と。理念のみで平和は築けない。

わたしは時折、日本はスイスのように永世中立国になるのも選択技に入れることができると思う。しかし、かのスイスとて自国は自分たちの力で守るとの基本線に立ち、国軍を有するのだ。

Malala
マララ・ユサフザイ

今回のノーベル平和賞を受賞したパキスタンの少女、マララは2012年15才の時、スクールバスで学校からの帰途、タリバンの銃撃で頭部と首に銃弾を受け、治療と身の安全確保のためイギリスへ移送され奇跡的に回復した。受賞者発表の席では、史上最年少の17才の平和賞授与に対して「若すぎるのではないか」と記者団から質問が浴びせられたとの事。
若干17才ながら、「一人の子ども、一人の教師、一冊の本、そして一本のペンが、世界を変えられるのです。教育以外に解決策はありません」と世に訴えてきたこの少女は、この受賞で大きな援助を得、今後も活動して行くであろう。

片や今日のネットジャーナルの記事で「中国版“ノーベル平和賞”と呼ばせる今年の「孔子平和賞」候補に鳩山元首相、韓国の朴大統領」と言うのを見ては、思わず吹いてしまったわたしであった。

下記にマララさんの国連での演説があります。興味のある方はどうぞ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2014101102000131.html

本日はちょっと硬い話題だったと思いますが、お付き合いいただきありがとうございます。よろしかったらランキングクリックをしていただけると嬉しいです。

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