2014年10月26日 

多いときは週に午前中4回ほども出かける某企業、「マセラッティの君」とわたしが密かに呼ぶ若い重役さんの日本語出張授業だが、そうなるとなんだか通勤しているようで、ビルの階段を4階まで上りながら、大阪でのOL時代をふと思い出したりする。いえね、某企業のビルにエレベーターはあるのだが、わたしは自分の足腰の運動のためにと階段を上るのである。

ある日など、エレベーターの前で「マセラッティの君」と鉢合わせ、「どうぞ」と勧められるのを、「わたくしは、階段を上りますのよ。しからば、どちらが4階に先に着くか、競争とまいりましょうか。オホホホホ」などと断り、苦笑する彼にふざけて張り合ったことがあったが、わたしはエレベーターと同時に4階に着いたのであった。

今週はその出張授業が続いて入り、金曜日の朝、いつも通りに守衛さんがいる門を通り企業ビルがある敷地に車で乗り入れようとした。わたしは部外者だが顔パスである。すると、初めてその日は呼び止められた。おや?何かあったかな?と思いながら車を止めて窓を開けると、「車のタイヤに釘がささってるよ」と言う。

え?着いたばかりのわたしの車、どうやって分かるのか?と、一瞬思いはしたが、授業の時間が迫っていたので、「ご親切にありがとう。後で見て見ます」と門をパスして、授業に入る前に、終わった後、このまま自動車道路を走って行く事は可能かと夫の職場に連絡を入れてみた。わたしにとっては初めてのことなのだ。夫曰く、「いや、走る前にできればそこの工場で見てもらったほうがいい」。

授業終了後、日頃から懇意にしてもらっているマセラッティの君の秘書に相談してみると、すぐ手配してくれ、結局敷地内の工場は結構時間がかかるので、すぐそばにある所を案内しようと、男性社員が車で近くの工場へ誘導してくれたのだが、見てみると右後車輪に、あららら、釘が食い入っておりました。

金曜日はこの出張授業の後すぐ12時から自宅での授業も入っているので、生徒にキャンセルのれんらくを入れ、修理をお願いした。徐々にタイヤの空気が抜け高速道路を走っている最中に事が起こったら大事故になりまっせ、と言われ、冷や汗をかいた朝であった。

入り口の守衛さんが、タイヤに釘がささっていると見たのは、当日の金曜日ではなく、恐らく前日木曜日だろう。なぜならば、そのタイヤは当日の朝、入り口に入る時は反対側であり、見えるはずがないのだ。それで、わたしが入るのを待ち構えていた風な様子が見て取れたのが理解できた。真にありがたいことで、改めてお礼を言おうと思っている。

車の運転等、若い時は考えが及びもしなかったのだが、ポルトガルで子供達の学校の送迎にどうしても必要になり、日本への帰国中に自動車学校に通い運転免許を取ったのは40も半ばであったかと思う。

車の運転が怖くて、ハラハラドキドキの毎日だったが、意地の悪い教官に当たった日など「止めてやろうか!」と何度思ったことだろう。ひたすら子供の教育のために我慢だと教官の皮肉やイケズに辛抱し、なんとか免許を取得したときは「快哉」の感であった。フン!

日本で車を運転したのは試験の時を最後に、以後一度もしたことがない。ポルトガルでの運転は運転席が反対なのだが、運動神経がさほど良くないわたしだ、却ってそれでよかったかもしれない。ポルトガル人の運転は荒いとこちらに滞在する日本の人たちがよく口にしていたが、それも運転しない人には分からぬことで、自分が運転してみて始めてその怖さを知ったものである。

子供達の学校送迎の必要に迫られ嫌々取得した運転免許ではあったが、これが今、役立っているのである。ポルトにもメトロはあるが、それが東京や大阪のように網目のごとく張り巡らされているわけではない。車がなければおいそれと買い物もできず、しょっちゅう夫に頼らなければならないし、出張日本語授業も時間がかかり、日に三レッスンもは難しい。車を運転することによって行動範囲が広がり、何らかの活動もし易くなったのは事実である。そそっかしいわたしのことなので、危なっかしいところもあるが、車を運転するときは傲慢になるまいと心に決めている。

さて、その運転免許だが、我がモイケル娘がただ今日本で挑戦中である。彼女のブログ報告を読んで大笑いしながら、自分の遠い昔の体験を思い出し、ガンバレガンバレと激励したりしている。ポルトガルは多くがマニュアル車ゆえ、夫の忠告で彼女は「マニュアル」運転を習っているのだが、運動神経に関しては多分母親に似ていると思われるので、四苦八苦していることだろう。

院の修論書き上げに自動車学校、バイトと、なかなか厳しい毎日だろうが、卒業まで後数ヶ月、再び社会人復帰をするモイケル娘、ガンバレ!と、ポルトから声援を送って、本日は最後に彼女のブログ記事を引用してを終えたい。

モイケル娘の「新たなる挑戦」

私は失敗をする事で学ぶ人間である。

要領は悪く呑み込みが遅い。というかペースが遅い。しかし頭は悪くないと思っている。
つまり失敗さえさせてくれればいいのである。

とバカ正直に就職の面接で言ってみたいものだ。たぶん落ちるけど。

さて、実は最近夏休みに入って自動車教習所に通いだした。関東に住んでいる限り、車を運転する事はほとんどないだろうが、社会人になってから取るのも大変そうだし、海外生活という無根拠な可能性も視野に入れて(夢はいつでも大きい方がいい( ̄▽ ̄))、免許が取れるようになった年から約10年、ようやく重い腰を上げることにした。

ほんで、娘の運動(無)能力も知らずに、ポルトガルはまだマニュアル車が多いからマニュアルで取れという父に従い、昨日はシミュレーションで人生初めての運転を経験したのである。

運転席のシートあたりから聞こえてくるガイダンスの声と目の前の画面に従いながらあれこれと操作をしていくのだが、しょっぱなからうまく行かなくて、「まあいいや」と諦めて運転を開始しようとした所で教員が慌てて駆けつけてきた。

そりゃそうだろう。これから映画でも観るのかってぐらいシートが後ろに倒れてんだから。
運転以前の問題である。

その後もハンドルを回す練習で「なんか違う」と言われ、「なんとかを引く」の「引く」の意味が分からず(これは日本語の問題だねw)見当違いな操作をし、左ウィンカーをいくら押しても出てこないと思ったらワイパースイッチを押していた、となかなかの苦戦っぷり。

一旦休憩を挟んだ際に技能マニュアルを懸命に読む迷える子羊を憐れに思ったのか、「今やっているのはこことここ」とわざわざ声をかけてくれた。

そしていよいよ運転操作に突入!
はい、ブレーキ踏みます!
クラッチ踏みます!
チェンジレバーはローにー
ハンドブレーキ下ろしてー
アクセル踏んでー クラッチ上げる。

次停止!
ブレーキ踏んでスピード緩めてー
はいクラッチ、え、クラッチ?ブレーキは?あたふた『エンストしました☆』

・・・・・

【加速】
アクセル離して クラッチ踏んで チェンジレバー
アクセル離して チェンジレバー、あ、クラッチ忘れた
【減速】
アクセル離して ブレーキ踏んで、クラッチ、早く、クラッチ『エンストしました☆』
(#`皿´)あ;えrlkj;とhrsろいhrちh
【カーブ】
ハンドル回してー ブーーーン(のほほん)
お、お、ガードレールにぶつかるぶつかる回して回してーー
教官「それ反対車線です(ボソッ)」
わかっとるわいい~~~!!

キーンコーンカーンコーン『まもなく教習は終了します』

ぜー、ぜー・・・ぜ、前途多難だぜ(((((= ̄ ェ  ̄;=)


「マセラッティの君」についてはこちら→http://spacesis.blog52.fc2.com/blog-entry-621.html
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