2015年7月24日 

水曜日午後と土曜日の三つの日本語グループクラスが先週末で夏休みに入った。後は週に11レッスンある個人授業を、どうしてもと言う生徒を除いては、この1、2週間で休暇にしようと思っている。欲張りすぎて、少し疲労気味のspacesisです。

そこで、水曜日の午後は、市立図書館の日本語クラスがなかったゆえ、四ヶ月振りでダウンタウンを行き当たりばったりに歩いてきました。今日はポルトの街を少し写真で案内したいと思います。

Aliados

メトロ、アリアードス(Aliados)で下車し階段を上るとすぐ目の前に現れるポルト市庁舎。3年ほど前には、この直ぐ近くにある息子の友人のアトリエを借りて土曜日の日本語塾を開いていたので、通い慣れ、見慣れた景色です。また、2010年にポルト市と日本の国際親善協会共催で開かれたJapan Weekのコーディネーターをした際に、この市庁舎には打ち合わせで何度も足を運んだものです。

ダウンタウンをポルトガル語では俗にBaixa(=バイシャ。下の意味)と言います。 そのダウンタウンの目抜き通りが歩行者天国のサンタ・カタリナ通り。わたしがポルトに来たばかりの36年前は、ショッピングと言えばこのサンタ・カタリナ通りでした。特にクリスマスの時期には人でごった返し、通りは身動きができないほどのにぎやかさでしたが、その後、郊外に、コンティネント、IKEAを始め大手のショッピングセンターが6軒も出現し、往年の賑やかさはなくなっていましたが、ポルトは2014年に、ヨーロッパで一番訪れてみたい都市に選ばれるなど、ここ数年、観光客がうなぎのぼりに増えています。サンタ・カタリナ通りには、ブティックが軒を並べている中、古い歴史を持つハイライトも幾つかあります。
そのひとつが、Capela das Almas(カペラ・ダス・アルマス。Capela=礼拝堂 almas=魂、精神)です。

capela das almas

18世紀初期に建てられた小さな礼拝堂ですが、外部を覆うAzulejo(=アズレージュ。青タイル絵)が完成したのは20世紀に入った1929年。総数15947枚のアズレージュが語るは、サンタ(聖女)・カタリナとアッシジのサン・フランシスコです。
 
capela das almas

capela das almas

さて、聖女カタリナとは?と、わたしはこういうことにすぐ興味をそそられるのです。カトリック信者が多い国には、聖人聖女がたくさんおり、これらの名前と伝説を整理して覚えるのは生半可なことではありませんが、それを知らずしてこのアズレージュを見てなんとしよう!というので、以下。

サンタ・カタリナとは?

聖人、聖女の名はあまたあり、国によっては同じ聖人聖女なので呼び方も違います。わたし自身はカトリック信者ではありませんが、現代に残る気になる名前の由来をたずねるのが好きで、よく調べます。さて、サンタ(聖)・カタリナですが、どうも二人いるようです。

そのひとりは、アレキサンドリアの聖女カタリナ、もうひとりがイタリア、トスカーナ地方、シエナの聖女カタリナです。二人の物語は一部似通ったところもあり、混乱を招くようです。

アレキサンドリアのカタリナは名家に生まれ、高い教育を受けました。才女と美貌の誉れ高く、皇帝からの改宗命令を拒み投獄されます。車輪に手足をくくりつけられて転がされるという拷問が命じられますが、カタリナが車輪に手を触れると車輪はひとりでに壊れてしまったがため、斬首、19歳で殉教しています。サンタ・カタリナのシンボルは、壊れた車輪、足元の王冠、剣、本、異教の哲学者と論争する女性、などなど。

この伝説は、場所がアレキサンドリアということ、才女と美貌の誉れが高い、ということ、惨殺されたという点から、わたしは、4世紀のアレキサンドリアの数学者、天動説に疑問をいだいた天文学者であり、新プラトン主義哲学者でもあった女性「ヒュパティア(Hypatia)」を思い出します。

分裂していた東西ローマ帝国を統一して治めたただ一人のローマ帝国皇帝テオドシウス1世はキリスト教徒であった。哲学学校の校長であり、学術的、科学的な哲学を持つヒュパティアはキリスト教徒からすると、異端とみられていた。皇帝の異端迫害方針により、エジプトの非キリスト教宗教施設や神殿、有名なアレキサンドリア図書館と共にヒュパティアの学校も破壊され、彼女は修道士たちに惨殺される。これにより、多くの学者たちがアレキサンドリアを後にする。学問が繁栄したアレキサンドリアの凋落の引き金になったのである。

ヒュパティアについては、2009年カンヌ映画祭で受賞した「Agora」(芳名:アレキサンドリア)があります。タイトル「Agora」についても、知ってみるとなかなか面白いですぞ。 「アゴーラ」と読み、語源はギリシャ語。古代ギリシャの政治的人民集会や、その広場の意味になりますが、スペイン語では「予言する」の動詞、さらにポルトガル語の「Agora」は「今、現在」の意味です。なんとも意味深なタイトルではありませんか。 下記、予告編です。



あだし事はさておき、さて、もう一人、シエナのカタリナは14世紀の人で幼児期から幻視体験を持つといわれ、長じてドミニク修道女となります。興味のある方は検索してみてください。

で、件のアズレージュ絵は下図のシンボルから、アレキサンドリアのサンタ・カタリナと判断します。

capela das almas
シンボルの剣と本をもっている。      

capela das almas
こちらは異教の哲学者との論争場面と推察。


夜も更けそうろう。アズレージュのもう一場面「サン・フランシスコ」ついては、次回にて。では、また明日。

にほんブログ村 海外生活ブログ ポルトガル情報へ blogram投票ボタン
コメント
連想その1
お久しぶりです!
全く意味が無さそうな、連想その1
ポルト→ポルトFC→ジョゼ モウリーニョ→チェルシーFC→ロマン アブラモビッチ→エクリプス スーパーヨット世界No.1
→坂 茂→ネスパ→えのすぱ (^o^)
2015/07/29(Wed) 18:08 | URL | やまひろ | 【編集
やまひろさん
このところ、おかくれでしたね^^


連想、FCまではわかりましたが、そ、その後がちょっと。あははe-351
2015/07/31(Fri) 02:06 | URL | spacesis | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック
Click for Porto, Portugal Forecast 
ポルトガル ポルトの口コミ
ポルトガル ポルトの口コミ にほんブログ村 外国語ブログ マルチリンガルへ
にほんブログ村