2015年12月24日 

イヴをポルトガル語で「Véspera de Natal」(Natal=クリスマス)と言います。この日と大晦日にはバカリャウを食べます。「Bacalhau」と綴り、塩漬けの大きな干しダラのことです。年中売られてはいますが、特にこの時期になると、下の写真のようにダウンタウンの店でもたくさん見かけます。こうやってぶら下がっているバカリャウは弦楽器バラライカのような感じがしないでもないが。

バカリャウ

ポルトガル社会は国民人口の約80%が名義上ローマ・カトリック教とされますが、ミサに参会したり洗礼を受けたりする事実上のカトリック信者はそのうちの20%ほどだそうです。しかし、カトリック教会での洗礼や挙式、葬式を望む人は多いようです。
バカリャウをこの時期に食する習慣は、ひとつにはイヴや復活祭の聖なる週には肉を食べないことからきます。

では、ポルトガルは目前が大西洋という広大な海に面しているのになぜ乾物か?わざわざ乾物にしないで獲れたてのバカリャウを食べればいいのでは?と思うことでしょう。
実を言えば、バカリャウはポルトガル近海では獲れないのであります。バカリャウの主な生産地は北欧で、ポルトガルは北欧から輸入しているのが実情です。

ポルトガルががその歴史で最も誇る出来事である15世紀の大航海時代にこの乾物は長い航海中の食物として大いに役立ったのです。これは、バイキングがタラを保存食としていたのを真似たことから始まったようです。

丸ごと塩漬けにした大きなタラは、例えば我が家が昨夜切ったのは42x92cmの大きさ、厚みは一番分厚いところで5cmにもなります。重さは5キロあったでしょうか。値段はピンからキリまであり、偽者のバカリャウもどきも出回ります。1キロ24ユーロで4キロだと100ユーロ近くでかなりリッパなバカリャウになります。

写真は開いた一枚のバカリャウ。これ一枚を家族4人でクリスマス、年末と料理しても食べきれません。
バカリャウ

そこで、我が家では小さめに切って保存します。まずヒレを切り取ります↓
バカリャウ

次はたて半分に包丁で切り、その半身を下の写真のように更に小さく切ります。

バカリャウ

バカリャウを切るには力が要りますから、これは毎年夫の仕事になります。上、手前の白いのは切るときにバカリャウから落ちた塩です。写真では大きさが分かりにくいでしょうが、干した後もかなり大きなタラで、厚い部分は7、8cmはあります。固い上に厚みのある一枚のバカリャウを切り身にするには、女の力では無理。我が家ではこの仕事は昔から男の仕事と決まっています。

バカリャウ
一番おいしい部分は厚みのところだとわたしは思うのですが、夫に言わせると、骨付きの部分を好む人も多いそうです。

食べるときはこれをイヴや大晦日に食べられるように2、3日水に漬けて塩抜きします。バカリャウ料理は伝統的に他の野菜、じゃがいも、にんじん、かぶ、Couveと呼ばれる大きな葉のキャベツの種類、ゆで卵などと茹でて、食べるときに、オリーブオイルと酢をかけます。
バカリャウ

バカリャウはその他、オーブンで焼いたり、炒めたりグラタン風にしたりと、料理法500とも1000とも言われ実に多彩です。

bacalhau6.png bacalhau7.png
わたし式のバカリャウタルト。 右はもっともポピュラーなバカリャウ料理、bolo de bacalhau(バカリャウコロッケ)は、カフェでも食べられる。

イヴの今日は、我が家もバカリャウです。

では、みなさま、よいクリスマス・イヴを。
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