2016年5月31日 コインブラ:ホテルQuinta das Lágrimas

公園を回って、ホテル内でコーヒーをと思い立ち寄りました。ファサードがある正面玄関のアプローチは工事中で、横から来るまで入りました。

quintadaslagrimas

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館の左側にある新しい建物は「Spa」でしょうか。ホテル内のカフェにはSpaの横から涙の館に入ります。

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廊下に入ったコーナーにおいてあるのは顔のないイネスの人形です。イネス所以のホテルとは言え、少し興ざめするんではないの?と思いながら、どんどん進んで階下に下ります。

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カフェ・バー横の廊下。
 
庭を目の前に、しばしコーヒーをば。
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ホテルから前回紹介した泉にも行けるのですが、工事のため通行止めです。噂では、イネスの霊が今でもこの館の周りをさ迷っているのだそうな。

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さて、「涙の館」の悲恋はイネスの死によって終わったかと思いきや、実はとんでもない後日談があるのです。ガブリエル・ガルシア・マルケスの「コレラの時代の愛」を上回る「狂気の愛」を見ることになります。

以下、過去記事を再度載せてコインブラ「涙の館」を終えたいと思います。

さても、こうなりますとペドロ王子の顔とやらを見てみたいと思うのが人情と言うもの。写真はイネス殺害2年後に戴冠してポルトガル王8代目ドン・ペドロ一世となった王子です。

ペドロ

イネスの死を知ったペドロ王子は激怒、二度程父王への反乱を試みますが、母后の 取り計らいで父子は和解します。(いつの世にも見られる親子の確執です。ここで 思うのは、父王、側近ともに後継者である一人息子のペドロに「王道」のなんたるかを教えこまなかったというのが大きな失敗だったことです。甘やかしすぎたのである(笑)

イネスと結婚するとなると、ペドロ王子が王位を継いだ暁には、イネスが王妃となります。すると恐らく、正妻コンスタンスとの間に生まれたフェルナンド小王子は暗殺され、ガリシア人=カステーィリャ人であるイネスやその兄、更に母国から亡命していた取り巻きガリシア人たちの思惑でイネスとの間に生まれた子供が王位を継ぎ、初代王アフォンソ一世がせっかく築いたポルトガル独立国は混乱に陥り、再び隣接国に従属しなけらばならない羽目に陥ることが目に見えています。

父王の憂慮はここにあり、イネス処刑はやむを得ない事情でもありました。しかし、親の心、子知らず、恋は盲目で、ペドロ王子は恋の熱病に冒されてしまったとも言えますね。

王位についたペドロ一世、「実は自分はイネスと既に秘密裏に正式な結婚していたのだ。よってイネスは王妃である」などど血迷いごとを言い出します。しかし、そのような登録はないことから、これは愛したイネスをポルトガル王妃として人々の記憶に残って欲しいとのペドロの切ない願望と、もうひとつ、復讐心が絡んでいたのではないでしょうか?

ペドロとイネス4
ペドロとイネスの秘密の結婚の場面

この後ペドロ一世王は埋葬されてある墓からイネスの遺体を掘りおこし、それに冠させ、ポルトガル王妃への礼節を取る様に、膝まづいて椅子に座った遺体の手へのキスを家臣に要求します。こうなるともう、悲恋も行きすぎて、なにをかいわんや^^;とても尋常の神経とは思えません。

父王とは和解したものの、イネスを処刑した3人の騎士を王は許すことはしませんでした。王位につくや、隣国に逃げていたそのうちの二人をすぐひっつかまえ、自分の目の前で一人は胸から、もう一人は背中からその心臓をえぐりぬいたといいます。3人は、父王の「イネスの処分は任せる」と任せられ、国思うゆえの行動ではあったわけで、ペドロさん、父を許さなければならない羽目になり、その分の憎しみが、こちらの3人に向けられてしまったと、思われ。

もう一人はと言うと、Diogo Lopes Pachecoと言うのですが、運よく追手を逃れたとか、自殺に追いやられたなどと言われています。後に分かったことですが、彼は数年前に我らが訪れたポルトガルの深い山奥にある孤立した村、ピオーダンに隠れ住んだとの謂れが現在に引き継がれています)

これらの所業から、ペドロ一世は「残酷王、復讐王、法の厳格王」との称号をもらいます。

さて、ペドロさん、これでもまだ気がすまない。やがて訪れるであろう死に備えて、イネスと自分の棺を造らせます。しかしこの棺が素晴らしいのです!ペドロさん、イネスさんには悪いけれど、「悲恋」と後の世が謳うこの物語、どうもわたしゃ気に食わないのであります。で、唯一、「あら、いいじゃないの^^」と思うのが、この棺です(爆)

16世紀のポルトガルの大詩人カモインスを始め、多くの詩人や文学者が後世の文学で取り上げてきた宮中恋物語ではありますが、「あんたら二人、ちょっと勝手すぎん?」という思いから逃れられん(笑)

だってね、今も昔もある不倫の恋ではありますが、一国が傾くかどうかになるのでっせ。イネスにいたっては美貌を武器にして、おとなしい女主人をいいことに、ま、取り巻きもいたのであろうが、次期王をまんまと丸め込み。ひょっとして、ポルトガルに入る前に、既に隣国の謀略が噛んでいたのではないかとさえ、わたしは見たりするのです。

ほんじゃ、コンスタンスさんはどないなりまんねん?少し気の利いたお方なら、イネス暗殺の刺客もむけましょう。コンスタンスさん、そんなこともなさらんと、ご自分の侍女のところに入り浸りの夫の仕打ちにひたすら耐えて、3人のお子を残しましたです。

って、あれ?ペドロさん、こっちでもしっかりやっとったんやん!

ということで突っ込みが多い記事になりましてすみません^^;わたしを「あら、いいじゃないの^^」と思わせたこのお二人の「棺の」ご紹介記事はこちらです↓

アルコバッサ:ペドロとイネスの石棺1

アルコバッサ:ペドロとイネスの石棺2

本日はこれにて。
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