2016年8月10日 

毎年のことなのだが、夏になると国内のあちこちで起こる山林火災、特に今年は酷いことになっています。9日現在でポルトガル国内の山火事は122ヶ所にも及び、北部はその被害が大きいと報道されています。

二日前には、ポルトから19キロほどのヴァロンゴ(Valongo)で火災による死者を出しているのですが、真っ青で一点の曇りがない夏の空が、山火事で見る間に煙に被われ、夕方には太陽が不気味に赤く、放つ光もまるでブラックホールにでも入っているかのように見えました。

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by spacesis

家の窓を開けると煙の匂いと火事が引き起こす独特の熱気とで、慌てて窓を閉める始末です。

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wiki.より、フンシャル

また、ツーリストでにぎわう大西洋の花の島、マデイラ島(Madeira)の都市フンシャル(Funchal)も大きな山路火事が発生、すでに町も火に襲われ、3人の死者が出ています。

最新情報によると、マデイラのホテル、商店、家々などにも火が及び、二つの病院も避難を強いられたとのこと、毎年毎年よくもまぁ、と、わたしなどはハシタナクモも心中、舌打ちです。

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水害も怖いが火は全てを嘗め尽くしていくので本当に恐ろしい。

日本語の個人授業の生徒さんにドイツ系ポルトガル人のアルフレッドさんという方がいます。この方、ドイツとポルトガルに住まいがあり、夏を含める1年の半分はポルトに住みます。ポルトにいる間は、わたしのところに通って、「平家物語」、「奥の細道」などのさわりや「論語」などを共に読み、近頃ではわたしが薦めた吉川英治の「宮本武蔵」を読み始め質問してくる、齢84歳の生徒さんなのですが、山間部に別荘を持ち、ポルト滞在中はほとんどそこで自分の土地の掃除をしていて、一週間に一度、日本語授業のために山を下りてくるという生活をしています。

昨日、授業に来たアルフレッドさんに、Valongoの山林火災が大きいので、山の家は大丈夫かと問うてみたところ、今のところ彼の別荘区域には被害が及んでいないとのこと。その時に、毎年夏場に起こるポルトガルの火災に話が及びました。

これは、以前に拙ブログで取り上げたことなのですが、ポルトガルは夏は雨が降らずかなりの乾燥気候ですから、この時期に入る前に農林省が山林の枯葉や枯れ枝を除いたり植林の空間に配慮したり等の山林の手入れをして置くなどして、自然発火を防ぐべく手を打つべきなのです。

また、山火事は毎年発生するとわかりきっているのですから、それに備えて消防員を増やし訓練する、消化剤を散布するためのヘリを国、地方自治が購入するなどの対策を積極的にとるべきなのです。国土消失は大きな環境破壊を招き、国力衰退につながります。予算を惜しんでなどおられんで、ポルトガル!

加えて、昔から人の口にのぼっている話が、山火事は自然発火、失火もあるだろうが、放火よるものも多いとのこと。山が焼けることによって焼けた樹木の値段が暴落し叩き売りになります。買う方からして見るとダントツの安値で手に入ると言うことです。火事泥棒するがための雇い火付けだと我は呼ばん。本当に腹がたちます。

さて、件のアルフレッドさんに、何か火災予防策をとっているのかと聞きますと、そのために週のほとんどを山の家で過ごし、朝から夕方まで一日中、土地の掃除をしているのだそうです。そして、隣の土地との境界には木を植えず、空間を作るために空き地にするとのこと。そうすることで、火災が及ぶのを少しでも防げるのです。

ところが、隣人はお隣に空き地を見るとこれ幸いにと、自分たちの土地の境界線ぎりぎりにまで植樹するのだそうです。そして土地の掃除はしない。アルフレッドさんは、もしもの時のために少しでも自分の土地への火災防止をしようと、自分の手が届く隣人の土地の枯葉等を集めて掃除するとのこと。

それと、もうひとつ、彼がしていることには、さすがドイツ人だなぁとと感心しました。

実は火災ニュースの映像を見ていてわたしが「なんばしとっと!」と腹立つのが、延焼がいよいよと自分たちの土地にも及ぼうかと思われるのに、突っ立ってじっと向こうの火事を見ているのです。他人事じゃあれへんで!なんでホースを使って放水し、少しでも努力せんの!ホースがない?そんなの、山間に住んでいるならば、山火事は予測できることではないか。用意して当たり前である。人事ながら情けない。

アルフレッドさん曰く、自分の土地の周囲にはグルリと水道管のごときを巡らし、いざという時にはそこから消防署のホースをつなぎ放水できるようにつなぎ目もそれに合わせているのだそうです。もちろん、ご自分も消防署用のホースを予備として持っているとのこと。

思うに、国は、地方自治体は、山間に家を造るときの条件として、隣家との境界線に空き地を置くこと、消火のための水道管を家屋の周囲に設けることを義務付けるべき。

今日はFacebook上で、これまでは最高8年の放火罪を「25年にしろ!」との請願が始まりました。これらの山林火事が放火でもあると見て、人々が怒っているのです。

ドラマ「鬼平犯科帳」でも見るように、木材の住宅の日本は昔から火付け盗賊は重罪とされており、わたしなどもその見方なのですが、ポルトガルもこれまでにないような今回の火災に、恐れを抱き始めたのでしょう。わたしからすれば、遅いんだよ!なのですが。

最後に、サッカーの天才、ロナウドはマデイラ出身ですが、経済的支援をオファーしたとのことです。


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コメント
日本人のルーツの一つかも(^○^)縄文人気質と
恵まれた自然環境と過酷な天災ー地震、山火事、津波などなどーの繰り返す、絡み合いがやおよろずの神々の信仰を自然発生させ、ひいては、縄文人気質(^○^)を形成したのかも(^○^)
2016/08/11(Thu) 07:18 | URL | やまひろ | 【編集
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