2017年4月20日(木)

日本からポルトに戻りました。日本滞在記は後日ぼちぼちと綴って参りたいと思います。

今回は大阪に気になることがあり、どうしても行かずんばなるまいと数年ぶりに行って来ました。
それ故、故郷の弘前へは時間的経済的に余裕なく、訪問できなかったのですが、シマ、タコ君、もし、このブログを読んでいたとしたら、許されよ。次回は必ずと思っています。

今日は、その、気になっていた大阪は堺でのことを書いてみたいと思います。

ポルトガルに来て以来、近況を報告がてらご本人の様子を知りたいと思い、時折、国際電話をかけて話していた、梅新アサヒビアハウスでの歌姫バイト時代の先輩、宝木嬢がいます。

息子が2歳、5歳の時は、帰国して所沢の妹宅から堺の宝木嬢宅に移動し、数ヶ月も親子で滞在したことがあり、子どもがいない彼女は「ジュアン君、ジュアン君」と随分と息子を可愛がってくれたものでした。

それが、日本語教室の仕事やボランティアの影絵上映、日本文化展示などでポルトでの日常生活が忙しくなり、この2年ほど連絡をつい怠ってしまったのでした。これはいかん!と思い出し、宝木嬢宅へダイヤルを回したところが、何度電話を試みても、その電話番号は現在使われていないとの電話局のアナウンスです。

当時のビアハウス時代の知人たちを介して訊ねてもらっても、どうも近年は宝木嬢との付き合いが途絶えたようで、ハテ、どうしようかと思っていたのです。和歌山にアトリエを構える木彫家である我が親友のみち子は堺市に住むのですが、彼女ともここ数年会っておらず、今回の帰国を機に、堺を訪ねることにしたのでした。

宝木嬢については、「あの頃、ビアハウス」シリーズで綴っていますので、本題に入る前に紹介させてください。以下、引用。

―あの頃、ビアハウス:すみれの花咲く頃―
    
♪ 春すみれ咲き 春をつげる
  人なぜみな 春を憧れ待つ
  楽しくもなやましき春
  愛の夢にいつも 人の心甘く酔わす
  そは すみれ咲く春

 すみれの花咲く頃~ 

ご存知、「宝塚歌劇団の歌」として広く世に知られている「すみれの花咲く頃」のイントロです。おそらく誰もがこの歌を耳にした記憶があるのではないでしょうか。宝塚歌劇「パリゼット」の主題歌として取り上げられ流行しましたが、もとはといえば、オーストりアの歌がシャンソンとして歌われたとも言われます。

このイントロの後に、「すみれのは~な~咲く~ころ~」と歌が始まる時には、ビアハウス場内がみな一斉の合唱になるのでした。春を待ち焦がれる者と、遠き春をしのぶ者と、馳せる心は皆違うだろうが、それぞれの思い入れがこの大合唱からうかがわれるのでした。

takaragi
アサヒビアハウス梅田時代の我が先輩歌姫宝木嬢

「アサヒ・ビアハウスは人生のるつぼである」とわたしは常に思ってきました。ここは恋あり歌ありの人生劇場で、ビアホールを訪れる多くの客を目の当たりにし、少なからず数編の恋物語をビアハウスで読んだ感がわたしにはあります。

ここで出会って別れた人たち、出会ってハッピーエンドに結ばれた人たち、苦しい恋をずっとここでひきずった人たち。さまざまな歌の合間合間に、アサヒ・ビア・ハウス人生劇場の登場人物たちが思い出の中でフラッシュ・バックする古き梅新アサヒビアハウスはその魅力で未だにわたしを捕えて放しません。

宝木嬢が歌う「すみれの花咲く頃」は、素晴らしかった。

わたしより一回り以上年上の彼女は、当時すでに40代半ばを過ぎていたと思う。その独身の彼女と一回り以上も年下の男性、(と言うことは、わたしと同年代)マックとの恋は周囲をドキドキ冷や冷やさせながら、数年間、ビアハウスの客たちの話題をさらっていました。

ビアハウスのバイトが終わると、わたしはその二人と連れ立って、梅田地下街あった、京美人の姉妹が営む小さなカウンターの食事処に腹ごしらえに誘われて行ったことも何度かあります。

アメリカ移住の夢を放り出し急遽アリゾナから日本に帰国し、その後、ポルトガルに嫁いだわたしは、2度ほど、一時帰国中、堺にある宝木嬢の家に、幼児の息子を伴い数ヶ月滞在しながら、ビアハウスでカムバックしては歌っていましたが、この時期、宝木嬢と恋人マックが同居している中に加わったのでした。

少し面白い同居人構成ではありましたが、宝木嬢の自宅は、上空から見ると、ひしめき合った民家の中で、そこだけ緑がこんもりとしていると言われるほど、結構広い自然体の庭があったのです。そして、その庭たるや、何匹もの猫たちが住人でもありました。ネコ好きのわたしも息子も大いに数ヶ月の滞在を楽しんだものです。

恐らく未だに同居していると思われるのだが、あれから四半世紀以上を経た今、果たして宝木嬢とマックの恋の結論はどう出たのだろうか、と、春まだ浅い頃には、この歌に思いを馳せるのです。
  
♪すみれの花咲く頃 今も心ふるうよ
 忘れな君 我らが恋 すみれの花咲くころ

この恋物語だけは、わたしの中で未完なのです。―
引用終わりー

帰国した翌週に、今回は新幹線でなくANAの飛行機で、親友が車で迎えに来てくれるという関空に降り立ちました。「この時間ならまだ間に合う、ソデさん、行こう!」と、そのまま高野山へ行き、その日は古い屋敷に手を入れた彼女の和歌山のアトリエに泊まり、事情を話して翌日宝木嬢宅へみちこの車で向かいました。

わたしがバイトで歌っていたことから、みちこもビアハウスとは少なからず縁があり、宝木嬢を知っているのです。

宝木嬢が住む通りの家並みは、新しくコンビニができたりしていたものの、わたしが滞在した頃と大きな変化はなく、コンビニの二軒先の彼女の家は、小さな門が寂れてはいるものの、ほぼ昔のままに。

連絡の手立てが立たなかったもので、突然の訪問です。80歳をとうに越したであろう宝木嬢は、果たして元気でいるのか。マックが同居しているとしたら、彼女の面倒をきちんとみているのだろうか、そんな不安な思いで、半開きのままの寂れた門をギィ~と音をたて、懐かしい庭が広がる敷地内に足を踏み入れたのでした。

―続くー

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コメント
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2017/04/21(Fri) 00:37 |  |  | 【編集
やっぱり、浪速なくとも、逢坂の関かな(^。^)
やっぱり、合縁奇縁は大阪の関かな(^。^)
「これやこの 行くも帰るも 分かれては
知るも知らぬも あふさかの関 」かな(^。^)
semi circle (^。^)(^。^)(^。^)(^。^)(^。^)
2017/04/21(Fri) 11:18 | URL | やまひろ | 【編集
お、百人一首は蝉丸ときましたね^^

10年住んだ大阪は思いも深いです。
夫と出会ったのも大阪ですしね^^
2017/04/21(Fri) 13:49 | URL | やまひろさん | 【編集
只今、カラオケ🎶レパートリーに練習中(^。^)
「奇縁セラ トリオ ロス パンチョス」ユウチュウブにて、猛特訓してます(^。^)(^。^)(^。^)
だいぶ、様になってきたかな(^。^)(^。^)(^。^)
2017/04/21(Fri) 14:32 | URL | やまひろ | 【編集
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