2017年8月6日

暇を見ては断捨離(だんしゃり)とやらをしている。捨てるまではいかなくとも、長い休みを利用して、普段手をつけない押入れや台所、整理ダンスの奥などの整理をする人も多いと思う。

既に鬼籍に入ってしまった義母の家に住んでいるアーティストの義兄もその一人で、どうやら、屋根裏部屋に上がって整理と決め込んだらしい。

新婚時代、6年ほど夫の母やおばたちと同居していたのだが、当時の家には屋根裏の収納部屋があり、バスルームの天井の四角い扉から入る。かなり長い梯子(はしご)をもって上らないといけないのであった。

わたしも一度だけ上がったことがある。天井は低いが結構広さがあり、ベッドなどの古い家具や古着や古靴、その他、箱に入ったガラクタ類が置いてあった。アーティストの義兄は、時々そこに引きこもって作品制作に没頭したと聞く。屋根裏部屋の扉から直接折りたたみ式の梯子でもついてあれば、子供たちのかっこうの隠れ場、遊び場になり喜んだことであろう。その屋根裏部屋へ人が行かなくなって優に30年は経つであろう。

亡くなった義母の家は、我がフラットからすぐの所にある。別居して以来義母が亡くなるまで、夜の食事後には毎日欠かさず彼女を訪ね、一日のひと時を共に過ごしていた。義母が亡くなった今も、独り身の兄に気遣ってか、夫は未だにその習慣を続けている。

ある夜、
「ローザ・ラマーリュの陶土人形が入った箱が屋根裏部屋で見つかったよ。」と言って二つの古い段ボール箱を抱えて帰って来た。

ローザ・ラマーリュ(Rosa Ramalho。1888~1977)はポルトガルの著名な陶土人形作家で、その独特な作風から一目で彼女の作品だと分かる。

引越し時に持って来たひと箱は車庫に入れて置いたところが、知らぬ間に泥棒に拝借されてしまっていたのだが、どうやら義母の屋根裏部屋にも置かれていたらしい。

juliaramalho1-1[1]

大小さまざまの陶土人形は宗教をテーマにしたものが多い。下はイエスの誕生シーンを表したクリスマスの置物で、これをポルトガル語ではPresépioと呼ぶ。高さ40cmほど。

rosaramalho6-1.jpg

下のCeia(=セイア=最後の晩餐。聖夜に発音が似ているのは興味深い。)は、同じくRR の作品でわたしの気に入りだ。サイズは50X30cm

rosaramanho3-1.jpg

この作品については面白い発見があり、後日、取り上げてみる。

夫の引き出しにひっそりと仕舞い込まれている珍しく色をかけていない茨の王冠を冠した「白いイエスさま」。

juliaramalho.jpg

人形の横にはRRと掘られてある。何かしら優しげで可愛らしさがにじみ出ているところに作者の柄が感じられる。

さて、夫に、後で見ておいてと手渡されたダンボール箱の中身に、少なからず喜んだのでありましたが、さて、整理するのに一つ一つ作品を箱から取り出していると、中にもう一つ小さな古い箱がある。これもローザの作品かな?と思って開けてみると、出てきたのが↓

chicco.jpg

うは~、懐かしい!これは、ポルトガルの地を踏んで足掛け3年、行動的な息子を連れての初めて帰国の折、、空港内、うっかり目を話して息子をどこで見失うやも知れぬ、と言うので買い求めた幼児用の紐です。

どれどれ、とその箱を開けてみると・・・・ん?ん?っと、だんなさん・・・・若い頃のわたしが送ったごっそりの手紙ではありませぬか・・・

MIさんの手紙


航空便、絵葉書は留学していたアメリカのアリゾナから日本にいた後の夫へ、また他は日本での結婚後、日本からポルトガルにいた夫へ。宛名が日本語で書かれてあるのは、大阪から夫の留学先広島へと、どっさりの手紙の束・・・

大阪で知り合ってまもなく、わたしたちは大阪と広島、そして半年後にはアメリカと広島に、日本での結婚後しばらくはポルトガルと日本にと、当時は離れていることが多かったわたしたちでした。

アリゾナにいた頃は、3日にあげず、手紙を送ったもので、我ながら、なんとまぁ、ぎょうさん(たくさん)書いたことであろうか; 誤解をといておくと、内容はラブレターとは程遠いもので(笑)今で言うとアリゾナでの日々の日記、pcのない40年ほども昔のことで、つまりはブログの走りを夫に書き送っていたわけだ(笑)

夫、ご丁寧に全部取ってあるとは^^;いえ、今更、自分が書いたものを読むなんてこと、気恥ずかしくて、読みやしませんて(笑)

英語で学校教育を受けてきた我が子たち、「おっかさん、このスペルが間違ってる、この英語の言い回しが可笑しい」と英文レターの過ちを指摘されるのが関の山、こればかりは我が子たちに読ませてみたい、なぁんてことは思いませんですよ(笑)

夫め、ひょっとして証拠固めにと・・・^^;う~~ん、困った、いかに処分しようか・・・と、考えあぐねているのであります。と、こういうわたしも実は夫の古い手紙は取ってあるんだった(爆)

それぞれ、思いのあった手紙はなかなか捨てられずに30余年。どっかとポルトガルの生活に根をおろして、独りで生きてきたような顔をして、偉そうに一人前に夫に振舞うことも多い近頃、思いもよらず、目の前に姿を現した自分の書いた若い頃の手紙を目の前に多少戸惑いを覚え、ちょっとばかり反省しているのである。

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