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12月11日
   
思い出のオルゴール:綴り方教室」に書いてあるのですが、わたしが初めて本らしい本を手にしたのは、小学校5、6年のころ、学校図書室から借りた探偵小説シリーズです。

今のように、簡単に本を買える環境になかったわたしは学校の図書室を大いに利用しました。それは高校時代も続き、自分の本となったものは一冊もありませんが、それらの借りた本の中で見つけた輝くような言葉たちをノートに書き止め、そのノートを何度も開いては覚えたものです。
本がない時はよく国語辞書を読んだりもしました。目新しい言葉に出会うのは新鮮な喜びでした。また、書店の本棚に並んであるたくさんの本のタイトルをひとつひとつ読んで見るのも好きでした。

小学時代のルパンシリーズやシャーロック・ホームズシリーズを読んだ地盤がありますから、大人になってからも文学系のみならず、警察ものや推理、ハードボイルド作品もたくさん読んできました。好きな探偵は?と問われればすかさず、フィリップ・マーロー、リウ・アーチャーと答えます。我が息子の日本名「理宇」には、この探偵の名を、実は拝借しているのです。

フィリップ・マーローもリウ・アーチャーも今では古典になってしまいましたが、10年ほど前までわたしが好きで読んできた本に、女性検死官、ケイ・スカーペッタを主人公にしたアメリカの作家パトリシア・コーンウエルのシリーズがあります。コーンウエル自身が実生活で検死局で仕事をしてきた作家です。

さて、これはまだ本では読んでいないのですが、イギリスで人気を博してきたドラマにイギリスの作家、リンダ・ラ・プラント原作の「Prime Suspect(第一容疑者の意味)」があります。

primesuspect1-1.jpg
(Wikiより)

1992年に始まったこのジェイン・テニスンなる女性警部(後に主任警部となる)シリーズ、全部で7話、2006年12月の先週、最後の7話を終え完了しているのですが、ポルトガルではいい番組は再放送が繰り返されますので、好きな番組は何度でも見ることができます。

かつては男性を主人公にしてきた警察ものも近年はそこに女性を据えての物語が多くなりました。わたしは性差別主義者ではないと思っていますが、一部の人たちが押し進めようとする、ジェンダー・フリー論には組みしません。体力的にはとても男には適わないと思っています。男同様の能力体力を持っている女性には、男性と同様な機会が与えられるべきだとは思いますが、全女性がそうでないことは、自分を見て分かっているつもりです。

ケイ・スカーペッタもそうですが、Prime Suspectのジェイン・テニスン警部も、事件のみならず、男性社会の職場にいて、女だということで同僚、部下との確執や差別を抱えて闘い抜き、部下の信頼を勝ち得て行くのですが、主演女優の演技の素晴らしさ、ドラマとは言え非常にリアリスティックで思わず引き込まれてしまいます。

本、ドラマを通してではありますが、ケイ・スカーペッタもジェイン・テニスンもキャリア・ウーマンとして生きていく上での大きな孤独を抱えており、その孤独が見ているものの胸にもズシリとのしかかってくるようで、所詮人間は男も女も最後はひとりだということを頭で理解しているつもりのわたしも、殺伐とした人生の終着点にふっと思いを運んでしまいそうになります。

特に、定年を目前に、最後の事件を手がけた「Prime Suspect: Final Act」のテニスン主任警部が抱える大きなストレスに抗いきれなくなる様は迫力があり、女性が仕事を全うして生きることの厳しさを、見事に描いています。

ドラマが取り扱う事件そのものより、テニスン主任警部が事件の主犯を執拗に追い続ける刑事としての心理が見えるとてもいいドラマでした。

これらは過去のわたしのヒーローたちですが、2013年に始まったシリーズ「Endeavour(エンデヴァー)」、これがまたいい。オックスフォードを舞台に、DC(巡査) Morse(モース) が、上司のサーズディ警部補と解決していく警察ものシリーズなのです。

Endeavour1.jpg
左がサーズディ警部補、右がモース(演じるのはShaun Evans )(Wikiより)

年に4エピソードで、今年2017年にシリーズが放映され目下来年度の新シリーズを楽しみにしているのですが、では、タイトルの「Endeavour(エンデヴァー)」とは何の意味かと言うと、これがしばらく明かされないままで行くのですね。

「ファーストネームはなに?」と問われても「モースと呼んでくれ」というのみで明かさないのですが、実はタイトルのEndeavour(努力、試みの意味。米語のeffort)がそれなのです。なるほど、努力ってのがファーストネームじゃ気恥ずかしくて隠したいという気持ちも分からないではない(笑)

Endeavourは、英国推理作家協会の投票で「好きな探偵第一位」に選ばれた「Inspector Morse(モース警部)」の続編として、モース警部が亡くなった後に彼の若き日の刑事時代のシリーズが放映されたものです。

Morse.jpg
モース警部と愛車ロールスロイス(Wikiより)

両シリーズでは、モースが愛するモーツアルトやワグナーのクラシック音楽、特にオペラがBGMに流され、オックスフォードの古い街並みと融合して、なかなかに味のあるクラシック探偵ドラマになっています。

残念なのは原作者のColin Dexterが今年3月に86歳で亡くなったことです。来年のEndeavourは既に撮影に入っているとのこと、果たしてどんな展開を見せてくれるか、楽しみにしているのであります。

下記、Youtubeにある宣伝画像です。

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コメント
わたしも♪
spacesisさん、おはようございます。
わたしも”prime suspect"のドラマ好きです。ヘレンミレン、良かった。ドラマ作りがシリアスでシリーズが短いのが残念でしたけど、その分ぎゅっと詰まってましたね。現在カリフォルニアでアメリカ人と結婚してるとか。ケイスカーペッタも面白かった。コリンデクスター、ペーパーバックでこれから読んでみます。ペーパーバックはマイケルコナリーのものを良く読みましたけど、作家も60歳を過ぎて、主人公も年を取ってきたからか、これまでの密度の点が変わってきたかな。。私も子供の頃のシャーロックホームズあたりから始まりました。ワクワクしたな~。
2017/12/13(Wed) 06:57 | URL | kumi | 【編集
kumiさん
あら、Kumiさんんも似たような読書きっかけがあったのですね。

マイケル・コナリーはリンカーン弁護士、本を読み映画も見ました。どんでん返しが面白かった!

ヘレン・ミレンは、一般の中年女性たちのセミヌードをカレンダーにすると言った「カレンダーガール」も面白かったですv-218

ドラマも本も言い作品にワクワクできるのは、幸せなことだと思います。
2017/12/14(Thu) 02:51 | URL | spacesis | 【編集
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