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2018年 2月11日

日本では今日は建国記念日、亡くなった我が母は「紀元節」とよく呼んでいました。日本書紀に於いて日本の初代天皇とされる神武天皇が紀元前660年(神武元年)に即位した日で、明治時代に定められた祝日だそうです。ですから今年は、西暦2018に660を加えて、皇紀2678年ということになります。

ポルトガルはと言うと、今年はカーニバルとバレンタインデーが来週重なります。時節柄、おおむね、ポルトガルのカーニバルには雨が多いのです。と、書いている今日も、また雨です^^;

季節が夏の地球の裏リオの大々的なカーニバルには足許にも及ばないが、ポルトガルでもカーニバルのパレードはあります。わたしは観たことがないのですが、特にポルトから40キロほど離れた町、Ovar(オヴァール)のパレードはよく知られています。

今年の来週火曜日はポルトガルも休日になり、今週末から火曜日まで4日間休みです。

カーニバルはポルトガル語ではCarneval(カルナヴァル)と書きます。これはラテン語の Carne Vale(肉よ、さらば)から来ると言われ、復活祭同様、移動性休日で毎年その祝日が変わります。

元来は春の訪れを祝う祭りだったのがキリスト教に取り入れられ、一週間羽目をはずした祭りで騒ぎ、終わった後、それらの乱痴気行状の罪を大きなわら人形に託して焼き払う、というのが起こりだそうです。

一週間の最後は、必ず火曜日(翌日の水曜日はポルトガルではDia de Cinzas=灰の日)となります。

現在では、すっかり観光化されてしまったカーニバル(謝肉祭)ですが、カトリックの国で、このような、言って見れば、「無礼講・乱痴気」の祭りが取り入れられたのには、ちょっと驚きですね^^

ポルトガルでは、幼稚園児、小学生が、カーニバルの時期には、みな思い思いの衣装を身につけて登校し、学校によってはパレードをしたり、校内でパーティーを催したりします。我が子たちが通っBiritish Schoolでも行事として毎年学校内でパーティーが行われていました。

下はわたしが気に入っている娘のカーニバルの王子さまです。愛犬ポピーもこの頃はいっしょに。

Carnaval1-1.jpg

豪華な衣装を買ったり作ったりする人もたくさんいますが、子供の衣装は一度着たら翌年はサイズが合わなくてほぼ再び着ることはないので、これは知人から借りたものです。昔と違い、今は大手のスーパーマーケットなどで、安いのだと7ユーロ(\1500)くらいから、様々なコスチュームが売られています。買った衣装はもったいなくて、今でもとって残してあります。

さて、本題の「黒いオルフェ(Orfeu Negro)」ですが、これは、1960年のカンヌ映画祭でグランプリを、米アカデミー最優秀外国映画賞を受賞した映画のタイトルです。カーニバルの季節が来ると、賑やかさとは対象に、わたしはこの映画を思い起こします。映画「黒いオルフェ」は、ギリシャ神話を原作に、リオのカーニバルの日の若い黒人の恋人たちの悲恋を描いた物語です。

ギリシャ神話のオルフェウスはアポロの息子、トラキアの詩人で音楽家、竪琴の名人です。彼の奏でる竪琴の調べは、鳥獣草木さえも魅了するのです。死別した愛する妻ユーリディスをこの世に引き戻すためにオルフェウスは黄泉の世界へ下って行きます。

その美しい竪琴の調べで、冥界王プルートの心を揺り動かし、「決して後ろを振り向かない」という約束で妻を連れ戻すことができたというのに、黄泉の世界の出口で己の心の誘惑に負け、後ろを振り向いてしまう。オルフェウスの望みは永遠に絶たれてしまうのでした。


映画はこれとは内容が違います。

orfeu-negro.jpg
Wikiより「黒いオルフェ」

―リオも街、急な坂の上に住む人々はカーニバルを前に仮装の衣装作りをしています。若者オルフェもこの丘に住む市内電車の運転手ですが、彼がギターを抱えて歌うと鳥も羊も静かになり近所の人々はうっとりと聞きほれるのです。

田舎からカーニバル見物に来た若い娘ユーリオディスが電車にのり、オフフェが住む丘の上の従妹を訪ねてきます。隣から聞こえてくる美しい歌声に惹かれて覗いてみると、それはさっき電車であったオルフェでした。

オルフェにはカモシカのようなしなやかな体と豊かな胸をもつ美人の婚約者ミラがいますが、気が強いのです。オルフェは慎ましやかな美しさをもつユーリオディスに心を惹かれます。

カーニバルの前夜、街に出たユーリオディスは死の仮面をつけた不気味な男に追い詰められ、からくもオルフェに救われて気を失います。ミラは嫉妬の炎を燃やすのです。

翌日、カーニバルで群踊のパレードが繰り出します。ユーリオディスは衣装を借りておrフェの踊りの組に加わりますが、彼女を再び死の仮面をつけた男が追い詰めます。駆けつけたオルフェはユーリオディスを助けようとして高圧線のスイッチを押しますが、却ってそれがスパークして彼女を焼死させてしまうのです。 

ミラは嫉妬のあまり正気を失い怒り狂い、彼女と巫女たちはユーリオディスの死体を抱きかかえたオルフェに石つぶてを投げて断崖に追い詰め、転落させます。二人は屍を重ねて死にます。
白々と呪われた悲劇の夜が開け、何もしらない子供たちはオルフェのギターをかき鳴らして踊っているのです。

(猪俣勝人著:世界映画名作全史・戦後編からの要約)―


映画の中で流れる二つの主題曲がとても美しいのです。
ひとつはLuis Bonfáの「Manhã de Carnaval(カーニバルの朝)、日本では「黒いオルフェ」でヒットしました。1960年ですから、わたしがやっと洟をたらしていた時期を抜けようとしていた頃ですw 

もう一つが、ブラジルの作曲家アントニオ・ジョビンの「Felicidade(幸せ)」です。ジョビンはこの数年後に、「ボサノバ」を編み出して、世にその名を永久に刻むことになります。

「Felicidade」を知らない人でも、「イパネマの娘」はご存知でしょう。この作曲家なのです。当時のわたしは英語もよく知らない時代でした。ましてポルトガル語など分かるはずもないと言うのに、「黒いオルフェ」の歌には心惹かれてメロディーを覚えたものです。

ポルトガル語が少し理解できるようになった昨今、「Felicidade」のさりげないブラジルの歌の人生哲学にも少し惹かれるこの頃です。

挿入歌「Felicidade(しあわせ)」の一部をご紹介。
     
♪Tristeza não tem fim      哀しみには終わりがない
  Felicidade sim          けれども、幸せには終わりがある
  A felicidade é como a gota    しあわせは
  De orvalho numa pétala de flor 花びらの露の一粒の如く
  Brilha tranqüila           静かに光り
  Depois de leve oscila       かすかに揺れて
  E cai como uma lágrima de amor   愛の涙のように落ちる 
                -spacesis勝手訳

こちらで聴けます → https://www.youtube.com/watch?v=Go4hNtzRx-M

物語は、古いしきたりのわら人形を焼き払うシーンとも重なり、熱狂的なサンバに浮かれた一夜明けての物悲しさと空しさが感じられるような終わり方です。

そんな訳で、カーニバルというと、映画「黒いオルフェ」が印象が強く、わたし自身はあまり楽しめる気分にはなれないのです。

「黒いオルフェ」の詳しいストーリーに興味のある方は、こちらのサイトで読むことができます↓
http://cinema.werde.com/new/orfeunegro.html#TOP 

また、原語、ブラジルポルトガル語に挑戦したいかたはこちらで↓
https://www.youtube.com/watch?v=y5yo7IyLfwY


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コメント
おはようございます!
先ほどラジオでリオからのレポートしてたのできっとポルトガルでも何かあるのだろうな?とブログを開いたらやはり!でした。

「黒いオルフェ」むかーし見た記憶があります。
映画大好きだった若かりし頃、名画座、テレビの淀川さんの番組、見漁りました。
ですから、時々アップしてくださる関連サイト嬉しいです。懐かしくって・・・!

日本の」「鶴の恩返し」然り、最後の瞬間の業(ごう)というのは神も人間も違いが無いという事でしょうかね?
2018/02/12(Mon) 09:04 | URL | ぷいぷい | 【編集
ぷいぷいさん
リオのカーニバルはすごいですものね。
このお祭りのために1年間をかけるんですよ。

それはそれで国民性でしょうか。

今でこそ興味がある映画が出てこないので
あまり見ませんが、映画もわたしの趣味です。

時々Youtubeなどで古い映画を見ては楽しんでます。
2018/02/12(Mon) 23:29 | URL | spacesis | 【編集
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