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2018年11月23日 

ポルトガルはイタリア、ギリシャ、スペインとともにヨーロッパを代表する大理石産地で、御影石の輸出量も多い国です。

大理石には、白、クリーム色、ピンク、黒、模様入りと模様に種類がありますが、ポルトガルの南部アレンテージュ地方のエストレモス、ヴィラ・ヴィソーラ、ボルバは産地として知られます。

特にエストレモスはエストレモス・ピンクと呼ばれるピンク・マーブルが採掘されることで知られます。国内の大理石の80%がエストレモス近辺で採掘されるとのこと。

1大理石

ポルトガル南部アルガルヴェ地方、エストレモスからヴィラ・ヴィソーザへ向かう途中、車内から、こんな景色が見られます。
 
2大理石
採掘された大理石が積み上げられた山です。

下は大理石採掘現場。

5大理石
  
ヴィラ・ヴィソーザやエストレモスは小さな町ですが、よく気をつけて見ると、どの家のドアの枠、窓枠も、果てはベランダまで大理石仕込みです。

大理石5
石畳の道も、こんな具合に黒、白、ピンクがかったのと色々な大理石が敷き詰められています。↓
                    
アレンテージュ地方に限らず、ポルトガルの家庭の台所では、大理石がよく使われています。これまでわたしが住んだ古い二軒の家の台所もそうでした。下は我が家の台所調理台ですが、模様入りの大理石になっています。

大理石6

昔、わが義母が言っておりましたが、直接、大理石台の上でケーキやパンの生地を練ったり伸ばしたりすると美味しくできるのだそうで、義母はよくそやって作っていました。

ポルトガルはその昔、アフリカやインド、ブラジルにも大理石を輸出していました。また、リスボンの川沿いに並ぶジェロニモス修道院やべレンの塔、バターリャやアルコバッサの修道院等に使われた大理石もここから運ばれています。
   
大理石は温かみがあり。その輝きは大理石の内部で反射を繰り返す光の一部が表面に出るからだそうです。

アレンテージュ地方エストレモスの大理石について、ちょっと興味のあるお話を。人物とその人が建てたものとを切り離して考えていただくとして。

ハンムラビ王が制覇したユーフラテス川に栄えたバビロン(現在のイラク)は、メソポタミアの古代都市として知られます。ネブカドネザル王が、2500年の昔に后のために建てたのが、バビロンの空中庭園を持つバビロニア宮殿ですが、現在は遺跡の残るのみ。

1982年、600もの部屋を持っていたこのバビロニア宮殿に似せて遺跡の横に大統領宮殿を建築しようとしたのが、故サダム・フセインでした。宮殿に使われた大理石は、アレンテージュ地方エストレモスから運ばれたと言われます。

と、これはわたしが過去に拙ブログで案内したアレンテージュ地方の大理石発掘場Vila Viçosa(ヴィラ・ヴィソーザ)へ入る辺り、Borba(ボルバ)なのですが、今週Borbaのとんでもないニュースが入ってきました。

ポルトガル南部ボルバで道路崩落

19日午後9時頃、自動車道路の一部が崩落し、作業員2人が死亡、崩落時に走行していた車があったと考えられ、目下捜索中。

テレビに映された画像を見て、うわ!、ここ、通ったことがある!と夫と驚愕したのですが、写真を見よ。

Borba1.jpg
↑赤丸が崩落した自動車道路の一部。

これはひどい!雨で地盤が弱くなっていたのが事故原因だと言われていますが、何をか言わんや。これは起こるべきして起こった人災でしょう。

Borba2.jpg

いくら何でもこれは有り得ないって!大理石発掘のため道路両側が掘られまくられているではないですか!

実はこの道路は、かつて国道だったのですが、ここを1キロか1.5キロ迂回すると新国道があるのです。わずかの距離差を惜しんで未だ旧国道のこの道路を通る人も結構いるそうで、上空からのこの写真を見ると、全く恐ろしい道路ではあります。

法律では道路の両脇50メートルを保持していなければならないはずなのが、両脇わずか5メートルずつしかなかったとのこと。こんなことをしてきた業者、見て見ぬふりしてきた行政がおかしい!

ポルトガル、あれやこれやと規則が緩くていいかもな、と思うところもあるけれど、こんなんはアカンで!
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