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2019年3月10日 

衣類、食器類、布類など、持っているもので今使わないものは、ふんぎりをつけて少しずつ人にあげるなり捨てるなりしようと時間をみては整理しているだが、中に、もう決して使うことはないと知りながら、どうしても人に譲れない、捨てられないものがいくつかある。

そのひとつがこれだ↓
kousui_2.jpg kousui_3.jpg
キャロンの香水「石の花」(Fleul de Rocaille)。

フランスのキャロン社から初めて発売されたのは1933年だという。フランス語で「Fleul de Rocaille」と言う。お金もないのに大人の女性の香りに憧れて手に入れ、20代に初めて身にまとった香水はゲランの「ミツコ」の香りだった。香水「ミツコ」を知ったのは、当時読んだ「クーデンホーフ・光子伝」がきっかけである。

クーデンホーフ光子は、明治時代に日本に赴任していたオーストリアの外交員クーデンホーフ伯爵と結婚しヨーロッパに渡り、夫の死後もオーストリアに残り7人の子を育てながら、当時のヨーロッパ社交界で「黒髪の伯爵夫人」として知られた日本女性だ。ゲラン社の香水「ミツコ」は彼女の名前からとの由来もある。

しかし、「ミツコ」の香りは若かったわたしには強すぎた。それは成熟した女性の香りで20代やそこらの女性が身に付ける香りではないとそのうち知った。背伸びはいけない(笑)

「石の花」もロシア民話の同名の物語を知って香水の存在を知ったのだが、この香りは気に入り、以来コロンも香水もこれ一本で来た。

が、ポルトガルに住んでから気がついたことがあり、香水に対するわたしの考えは変わった。

何がというと、香水はつける人は気にならないのだが、周囲の人には意外と気になったりすることがあるということだ。込んだ電車の中、レストラン、スーパーマーケット内、はたまた病院と、香水もT.P.O.を考えないと、時にははた迷惑になる。

ポルトガルでわたしが驚いたことのひとつは、病院へ見舞いに行く人が香水をつけていったりすることである。また、匂いに敏感なわたしは、スーパーマーケットですれ違い際に嗅ぐ強い香りが、いつまでも
鼻について、しきりに気になることがよくある。ポルトガルの女性は、老いも若きも香りを使うのが好きな人が多いようだ。

こういう事情で、わたしはコロンも香水も使うのを止めて久しい。香水の寿命は開封もので約1年、保存状態がいいと3年、未開封でうまく保存すると10年持つという人もいる。

が、写真にあるわたしの「石の花」の香水は、ポルト近郊に住むブラジル人の友人がパリ旅行をした折にお願いして買ってきてもらったもので、10年どころか実は20数年になる代物だ。この間、ずっとわたしの下着類が入っている箪笥の奥に眠ってきた。

箪笥を整理するたびに、取り出しては眺め、「今年は捨てようか?」と思いながらも、箱と香水びんの持つ素朴な可愛らしさ、に負けて、結局また箱に戻し箪笥にしまいこむということを繰り返してきた。

「石の花」はポルトガルでは見つからないということも手伝って、賞味期限がすっかり切れてしまったと言うのに、その名の響きに魅惑され捨てられないのである。

と、書いたのは2009年のことだった。あれから10年更に箪笥の片隅に仕舞いこんできたのだが、今日、「石の花の」のオーデコロンも箪笥の隅から出てきたのには、我ながら驚いた。

kousui-1.jpg

オーデコロンは半分以上使っている。ビンのふたを開けると、香水と違いオーデコロンの石の花は鼻先でスーッと懐かしい香りをかすめた。
ふむ、これくらいなら一滴ほどは身につけてもまだいけるかも知れない。来週は丁度結婚40年記念日があることだし、香るか香らないくらいにつけて、出かけてみようかと考えたりしてる。
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