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2019年5月18日 

気がつけば、今年はいつの間にか、ポルトの大学生祭典「Qeimas da Fitas(ケイマス・ダ・フィタス=リボンを焼く祭り)」が終わってしまっていた。(後記で案内)

新学期の9月と大学生祭典の5月には、ポルトの街のあちこちで伝統学生服を身に纏った大学生をよく見かけるのだが、夫は彼らを眼にするたびに「お、ペンギンたちだ」とからかうのが常なのだが、わたしからすると、股旅道中のかっぱが思い出されて仕方ないのである。

traje.jpg

「かっぱ」の語源はポルトガル語の「capa」。16世紀にキリスト教布教に訪日した宣教師たちが羽織っていたもので、南蛮蓑とも呼ばれ、元は高価な布を用いて織田信長、秀吉を始め、上級武士の間で広まり、後に裕福な町人にひろまったようだ。それがいつの間にか渡世人のトレードマークになるとは!宣教師殿もあの世で目を白黒させていることであろう。

traje2.jpg
ポルト大学生が着るCapa.。Trajeとも言う。


随分前のことではある。所沢の妹からのメール内容に思わず懐かしくなり、数日すっかり「股旅気分」になったことがある。

「股旅CD」手にいれた。覚えてる?とは、妹。
 
♪「春は世に出る草木もあるに アホウ烏の
   泣き別れ~」

大川橋蔵主演映画「旅笠道中」で、三波春夫が歌っていたものだ。そして、歌詞の1番から3番までそらんじておる自分。 妹によると二人で観にいった映画だ、とありまする^^いったいいつ頃のことであろうか。

そう思い、映画の上映時期を調べて見ると、なんとわたしは10歳、妹は8歳のときではないか。我が妹の記憶力の良さに、わたしは舌を巻く。二つ年上のわたしが全く覚えていないことまで妹ははしっかり記憶していることが多い。おそろしや、逃げも隠れもできません(笑)

誤って弟分の源次郎を手にかけてしまった草間の半次郎。伊那ではその源次郎を盲目の母親(浪花千枝子)が待っているのだが、侘びに行ったつもりが、源次郎の妹に頼まれて、自分が手にかけた源次郎こと、息子を装う羽目になってしまう。盲目と言えど母親はやがてそれが息子でないことに気づくのだが・・・

懐かしくてその歌が聞きたくなり、Youtubeで検索すると、出てくるのは同じ「旅笠道中」でもショウジ・タロウや氷川きよしの「夜が冷たい 心がさむい~」ばかり。わたしは俄然、三波春夫の「旅笠」が好きである。

若い頃から、あちらこちらと落ち着きなく彷徨して、母にはずいぶん心配をかけたわたしだ。3番目の最後の箇所、「伊那の伊那節聞きたいときは 捨てておいでよ三度笠」のところに来ると、母を思いジンと来てしまう。

ポ国に嫁いでくるときに、今は亡き我が母が言った、「どうしてもダメだったら、わたしの目が黒いうちに帰ってくるんだよ」の言葉と重なってしまうのだ。
                             
我らが母はハイカラで洋画好きだった。同時に時代劇をも好み、長谷川一夫の大ファンであった。わたしと妹はかなりたくさんの東映任侠映画を見せられたが、特に記憶に残っているのは、長谷川一夫主演の「雪の渡り鳥」である。
                                           
♪「かっぱからげて三度笠 どこをねぐらの渡り鳥
愚痴じゃなけれどこの俺にゃ 帰る瀬もない伊豆の下田の灯が恋し」
                                                   
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-wikiより-

伊豆の下田の渡世人、鯉名の銀平の秘めたる恋を絡めた、ご存知股旅映画。雪の降りしきる中、かっぱからげて三度笠をかぶり、スックと立つカッコよさに、「鯉名の銀平」と今でもすぐ名が出て来るほど、子供のわたしは至極憧れたものである。
この主題歌は3番まであり、それをわたしは全部そらんじている。
      
♪「払いのけても降りかかる なにを恨みの雪しぐれ
俺も鯉名の銀平さ 抜くか長ドス 抜けば白刃の血の吹雪」

もう半世紀以上も昔に覚えたこれらの歌詞は、日本古来の七五調であり、そらんじ易い。藤村も啄木も土井晩翠も、堀口大学の訳詩集「月下の一群」も、それらの作品はなべて、この七五調、五七調である。

若い時にそらんじたこれら七五調、五七調の歌や詩が、時折ふと顔を出して子供の頃や母との思い出にわたしを誘う。過ぎし日に思いを馳せながらつくづく思うのだ。人生って初めから今に至るまで、何から何まで繋がってるんやなぁと。

それではみなさま、今日はこの辺で。
西も東も風まかせ。失礼さんでござんす

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(ポルト大学生の祭典・Queima das Fitas)
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コメント
コインブラ大学の新入生歓迎の盛り上がり~
 二度目のポルトガルの時、コインブラで学生たちに交じってわけもわからず騒いだことを思い出しました。
 どのレストランも学生たちでいっぱい。夜中まで酔っぱらた女子学生がいましたので心配になりました。親心。

 時代劇の映画私も見ました。夏休みなど母の故郷に帰ると、母の姉の嫁ぎ先が映画館もやっていて顔パスで入ることができました。なので子供の時から映画好きになりました。(同じものを何度も見ることにはあるのですが、、、苦笑)

 それにしても記憶力のいい姉妹ですね。
驚きです。
2019/05/19(Sun) 14:14 | URL | ムイントボン | 【編集
ご無沙汰さんでござんす
三度笠とくれば、やはり、ディックミネ、旅姿三人男でござんす、ぜひユウチウブで歌と映像を御笑覧下さい!え〜ぞ〜!
2019/05/19(Sun) 21:33 | URL | やまひろ | 【編集
ムイントボンさん
洋画も時代劇も名画がたくさんありましたね。今でも映画は好きですが、近頃は見たいと思うものが少ない気がします。

最近では「ボヘミアンラプソディー」を東京で娘と観たのが最後です。Who Wants to Live Foreverを聴くとフレディ・マーキュリーの短い生涯を思ってしまいます。

コインブラの学生祭は、学生ファドが有名ですよ。面白いことに学生ファドでは終わっても拍手をしてはいけないのです(笑)
2019/05/20(Mon) 06:19 | URL | spacesis | 【編集
やまひろさん
ほんとにお久しぶりでござんす!

このところ、さっぱりお見かけいたしませんで、心配しておりやんした。

お元気でござんすか?
2019/05/20(Mon) 06:22 | URL | spacesis | 【編集
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