2007年2月25日

「群盲像を評する」という諺がある。

盲人たちが一頭の像に触り、それぞれが像とはいったいどんな動物
かと語ってみることを言う。
英語では、It´s the elephant in your living room.と言う。
足に触る者、耳に触る者、鼻に触る者と、触る箇所によって色々に
言い、全体像が見えない。
同じものを論ずるにしても、その印象も評価も人によって違い、
一部分だけを取り上げただけでは、全体は見えない、ということを
言っているのである。

先週土曜日から風邪で寝ている間にゆっくり読んだ雑誌の記事に、
日本人の怒りを買ったマッカーサー発言の「日本人は精神年齢12
歳」の真意は侮蔑ではないと、前バンクーバー総領事多賀敏行さん
という方が書いてあった。
この方は国立国会図書館へ出向き、その言葉のある箇所の前後10
数ページを読み、日本人を侮辱したというニュアンスで引用されて
いるこの証言が、どのような文脈で飛び出したのかを調べたので
ある。
証言録を読んだ氏は、「マッカーサー本人は、主観的に日本を守ろ
うとして、日本を軽蔑するつもりがなかったのは、文脈から明らか
である」との結論に達したそうだ。

こういう話を聞くと、先だってからの大臣の「生む機械」発言を
始めとし、諸々の、ああ言ったこう言った類の報道にも同様に言え
るのはないかと思った。
もちろん、大臣の例え話をわたしは肯定しているのではない。
わたしたちの日常にも、言葉の揚げ足をとられ、その部分だけが一
人歩きして、いつの間にかとんでもない誤解をされてしまっている
ことも、気づかないままあるのではないかと思った。

全体像を見せずに、こっそり悪意を吹き込んで言葉尻だけ垂れ流さ
れたらたまらんなぁ、とそういう害を受けた経験があるだけに、既
に鬼籍に入っているマッカーサーさんに少し気の毒な気がしない
でもない。
そして思った。物事を例えて言うことは、聞く人には解りやすいか
もしれないが、その取り上げ方に大いに注意すべきであると。

わたしたちは、こういうエレファント的判断をもしかして毎日のよ
うにしているのかも知れない。
瞬時に視覚に入ったもの、耳に入ったものを通して、浅はかな自己
判断をしているのかも知れない。
像に触る群盲のひとりのように、いとも簡単に物事を判断、評する
ことを控え物事の全体像を見ないといかんなぁと思ったのでした。

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コメント
言葉狩り
言葉尻だけをとらえて批判するのは
やはりちょっと問題で野党の方々はもうちょっと
うまい事やらないとなーと思いますね^^;
柳沢大臣の問題は「生む機械」といったからどうのではなくて
子供を安心して生める環境をつくるのが
厚生労働大臣としての役目でありそれを棚上げして
女性に子供を生むようにがんばってもらうしかない
と言っているように聞えるので
そんなこと女性に言う前にあんたが先にがんばれよっ^^;
と多くの人が思ったのではないのでしょうか

マッカーサーはドイツと日本は違うということがいいたくて
「日本人は精神年齢12歳」
という例えをつかったみたいですねー
http://www.sankei.co.jp/seiron/wnews/0701/ronbun2-1.html
ここで読めますね

でもねぇ
韓国人が
日本人は精神年齢が12歳だから~~だ!
とかいう風にこの言葉を使って
日本人を批判するのをブログとかで見るんですけど^^;
困ったものですな^^;

2007/02/26(Mon) 14:53 | URL | ぎたれれ | 【編集
>ぎたれれ君

まったく同じ記事ですね。
まさにモイケルに送ってもらったこの雑誌で
読んだのでした。
ウサギ小屋もエコノミック・アニマルもわたしたち
日本人が感じているのと違うニュアンスで使われて
いるのだ、ということも言っていますね。

どうして物事をこんな風に自虐的な受け止め
方で情報を流してしまうのか。
私自身も巷の情報を鵜呑みにしないよう気をつけないと
いけないな、と思い、今回記事にしてみました。

大臣の例えはよくないですが、それにヒステ
リックに噛みついてる女性群にもわたしは正直な
ところ白けました。自分のしたことを反故にして、
みんな忘れたと思ったらあかんで。
もっと他のことで正義やら権利やらを振り回して
くれ、です。

お隣さんも記録原書を確認しないで乗っかって
いるようでは、それ以下にこそ見られても、それ
以上には見られませんわ^^;
2007/02/27(Tue) 00:48 | URL | spacesis | 【編集
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