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2007年8月13日

墓参は当然のこと、ご先祖の霊の迎え火送り火も容易にできないほ
どの遠国に住んでしまったわたしではあるが、8月は遠く過ぎ去っ
た夏にひとりしきり思いをよせる時期である。

3年前に横浜の叔母がみまかったのを最後に、叔父叔母である我が
母方の9人兄弟はみな鬼籍に入ってしまった。
父は岩手県雫石の出身だったが、どうやら若い時から家族のもてあ
まし者だったようで、父の存命中もその親族とはほとんど行き来が
なく、両親亡き後はそれっきりプッツリのままであるから、わたし
の思い起こすお盆はいつも弘前である。

故郷を後にして長年大阪に住んだのだが、今思ってみれば誠に残念
なことに盆とてわたしは一度も帰郷していなかった。
田舎の土臭さ、線香の放つ古臭さに、言うなれば因習にあの頃のわ
たしは精一杯抗っていたのである。
そのような因習に囚われずに、精神を自由に遊ばせて生きることは
流浪の旅の中にあると本気で考え、そういうことに憧れていたもの
だった。
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ー続きはここからー

それにいくらか似たような若い時代を経て、やがて人並みに結婚し、
二人の子育てもほぼ一通り終わりつつあるのだが、この間の異国で
の暮らしは、それまでのわたしをゆるく大きなうねりを描くように
人生の学習をせしめ、近年再び故郷に向かう心を取り戻させたよう
な気がする。
「子を持って親の心を知る」 
わたしは遅まきながらこの言葉を今噛み締め、祖母や母の心に、故
郷に、思いを馳せる。

次男坊だった父がその昔、彼を獣医にしたいという地主の父親の元
を出奔したのは10代だと聞く。思春期には黙した態度で目一杯父に
反抗し、弘前から大阪への家出を繰り返した13、14のわたしは、思
ってみれば何のことはない、しっかりとこの父のDNAを引き継いで
いるではないか^^;

それまで競馬騎手だった父がその職を諦めるべき時期になり、盛岡
から弘前に来て親子四人がともに暮らし始めて以来、わたしには
長い間、両親の仲良い姿が記憶にないのであった。
南部生まれの競馬騎手だった父が異郷の地、津軽に生きるには難し
かったこともあろう、昭和30年代も半ば、その日食うのにも苦労す
る貧しい家庭はいくらでもあり、父が無職がちだったわたしの家族
もそのひとつであった。
その日食べるために、母はできうる限りのことはなんでもし、父は
よく酔っては暴れていたものだ。

この春帰国した折に、横浜の叔母の遺品の中から出てきたと妹が持
ち出してきた、わたしたちが見たこともない古い数枚の写真の中に、
こんな一枚があった。
きよえ&はるじ


父と母の、恐らく40代前半の写真であろう。
なんにしても、「乗る」のが好きな人であった(笑)
このバイクで、あんな時代に父はモトクロスまがいのことをしては
周囲の眉をひそめさせていたのであろう^^;

写真を撮ってあげるとおだてられて、「いごすじゃ。」(いいわよ、
遠慮しとくわ、の意味)としり込みする母を無理やり乗っけでも
したのだろうか?^^仲良く写っているではないか。

この写真一枚を見るにつけ、もしもわたしがあの頃、もう少し素直
でかわいらしい心根をもった少女だったら、もう少し気の利く少女
だったら、わたしたち家族の肖像は、もう少し違っていたのだろう
かと、わたしはふと思うことがある。
子どもに責任はないと言うけれど、そう思うと思わず無理なことで
はあるが、あの頃に今の気持ちを持つわたしを置いてみたいと、
そして、家族4人が「あっはっは」と心から笑ってみたいとの見果て
ぬ夢を見る。

失って長い時間がたたないと見えてこない物が人生にはある。
お盆はわたしにとって父母を偲ぶ懺悔の時期でもある。


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コメント
「子を持って親の心を知る」

まさにそれが、身に沁みる思いの私(^^ゞ

だがしかし、
フッと耳を傾ければ、
ババ(母)も自分の母(私の祖母)に、
色々な思いを馳せるのが、
聞こえるようになりました。

息子の、母の、それぞれの昔話が、
時に弾み、
あの時、その時、ただただ、
昔話としか語れない今があります。
それぞれが、
今ある自分は、それらがあったからこそと、
結び付けるも、やり切れない思いは、
滲み出てしまいます(^^ゞ


25年前に他界した、
厳格で、
優しさを感じる事の出来なかった祖父が、
最後の床で、その時、
真っ先に私を呼んだ気持を知るには、

もうちょっと、時間が必要のようです。

今年は、
わが子の「お盆って何?」の問いに、
どうにか説明できた私でした(^^ゞ
2007/08/15(Wed) 23:30 | URL | マー | 【編集
>マーさん

切ないですね。
マーさんは初孫でしたか?

色々なことがありましたが、こと対人に関する場合は、
わたしなどはもう概ね水に流れた感じかな^^
「あの人も人には分からない、語れないものが
あったんだろな。」って。

どれどれ、アキ君の問いになんて答えたのか、そちらの
ブログを拝見に^^

2007/08/16(Thu) 07:19 | URL | spacesis | 【編集
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