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2008年2月19日
木のブローチ
★我が友みちべぇの作品。木の漆塗りのブローチ。

古い話を持ち出すのですが、わたしがポルトに来た頃は、今のよう
に簡単に日本とコンタクトがとれるようなパソコンはなかった。

なんとか自分の意思伝達ができる英語を理解する人も周囲には
あまりいませんでした。
ポルトガル語を全く知らないで嫁いで来、当時はポルトに英語、
フランス語を教えるところはあってもポルトガル語を教える学校も
ありませんでした。

わたしのポルトガル語学習は、日本から持ち込んだブラジル語
テキストでの独学。ポルトガル語テキストがなかったのです。
じき、独学者がぶつかる孤独の壁にぶち当たりました(笑)

そういう訳で、習慣の違いには当然当惑しましたが、言葉の壁も
あって同居していた夫の家族とはなかなか溶け込めない部分が
あり、6年間は世間で言う嫁姑関係のconflict(衝突)らしきもの
をちょっとは体験したのでした^^;
日本人が周りにいませんでしたから、その鬱憤を晴らす場もなく、
手紙魔と化したわたしはせっせと日本やアメリカの友達へ送った
ものです。
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ー続きはここからー

ただ、手紙の内容は一度も暗いことは書いた試しがない。
これはこの時学んだのですが、悔しいことや辛そうなことを文字に
表すと、気が晴れるどころか自己嫌悪に陥ってしまい、ちっとも
解決にはつながらないと気がついたのです。
家族への国際電話は年に一度あったでしょうか。。。べらぼうに
高い料金でした。

ま、そういう環境でともかく29年間なんとかやって来れたわけです
が、せっせと送ったわたしの手紙に家族も友もまめに返信をくれ
たものです。
郵便箱に赤と青の航空便封筒が入っているのを目にするときの
喜びは、その日一日を豊かにしてくれるほどのものでした。

前置きが長くなりましたが当時特にそういう手紙のやりとりを頻繁
にしたのが、大阪の我が職場で先輩後輩の間柄であり(わたしが
先輩)、10歳近くの年齢の差を越えて30年以上の付き合いになる
我が親友こと「みちべぇ」です。
当ホームページでも紹介している「かつらぎ山房」の主でもあります。

さて表題ですが、もちろんわたしのことではなくて彼女のことです。

お互い結婚し子育て時代に入りそれまでの頻繁な手紙のやりとり
は回数こそ少なくなっていきましたが、わたしの帰国時には我が
妹宅のある埼玉の滞在先から、必ず大阪まで出かけ彼女宅に泊
まり、地酒「黒牛」を傾けながら数年の積もる話を一晩語り明かし
ます。

わたしたちも近年は文明の利器を利用、メールでたまに近況を伝え
あうとこまで進歩したのですが、昔同様日々の愚痴はしたためない。
2、3年に一度会ったときに、「こんなんが、あんなんがあった」と、
ま、苦労話に似たようなことが話題にのぼってくるわけです。

モイケル娘の誕生を機に目と鼻の距離ではあるけれど、お姑さん
とは別居に持ち込んだわたしの方は、以来それまでのお姑さんとの
衝突はすっかりなくなり、誠にいい関係になったのですが、
「みちべぇ」は同居はしていないものの、これがなかなかなお姑さん
のようで、聞くわたしは、「そんなアホな~!」と呆れを通り越して
笑うっきゃないw

格式高い旧家のお出で、お嫁さんには殊の外厳しく、わがままを
発揮するお方のようで、察するところ嫁ということで、ええようにこき
使われている様子。
話すみちべぇも、「どうしようもあれへんねん^^;」とまるで他人事
のように笑っているのである。

わたしが昔から感じてきた「仏さまのような、菩薩さまのような、
観音さまのような」おおらかな優しさをどこか持っているのである。

数ヶ月前に「お姑さまがあとどのくらい持つか分からない病気だ。
入院したがらないのであちらの家でつきっきりになる。しばらくは
メールも書けない。」と連絡が入りました。
さぞかし大変であろうと、一月ほど前の日本時間深夜にやっと彼女
を自宅で捕まえることができ話しました。
ちょうどその日一日のお姑さん宅のお勤めを終えて車で帰宅した
ところ、とのこと。
めったに弱音を吐かない彼女から、
「帰りにね、車を運転しながら、ふ~っとこのまま事故で死んだら
楽やろなぁと思うねん・・・」との言葉を聞き、ギョッとしたのです。

あちらは二人の娘さんがいるのだが、嫁の彼女がお姑さんお舅さん
の面倒をみるらしい。
親友は木彫り教室もお茶や塗りの教室も(どれもの先生である)
ほとんど投げ出してがんばっているのだった。

一ヶ月前のふと漏らした彼女の言葉がずっと気になり、連絡をとって
いたのが2,3日前にやっと電話がつながった。深夜である。

お姑さんはついに入院せざるを得なくなり、今は病院でつきっきり。
お舅のお世話で、そちらの家と病院を行き来しているのだそうです。
その彼女が、「体がしんどいけれど、もう気持ちは大丈夫。」と言う。
あれほど意地悪だったお姑さんが、
「あんたはエライ嫁だ。世界一の嫁だ。」と言ったのだそうです。

それを聞いてわたしも受話器を持ちながら思わず目頭が熱くなった
のでした。言葉に表せないだろう色々な出来事を越えて、
「世界一の嫁だ」との厳しかったお姑さんからの評価は、何よりも
親友の苦労に報いたことだろう。

みちべぇ、あなたには本当に脱帽です。
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コメント
いい話ですな^^
ポルトガル語学習ぼちぼちやってますが、
いちいち活用するんじゃねぇ!
と悪態ついている日々ですw
なんてメンドクサイ言語なんだろう^^;

嫁姑というのは永遠のテーマみたいですねぇ
ぜひ小説にしましょうw
2008/02/20(Wed) 01:05 | URL | ぎたれれ | 【編集
あっはっは!
そうなのよねぇ、ぎたれれ君w
あたまにくるでしょ?

現在形、過去形くらいならまだこちらも
許容量があるけど、
それ以上になるともうたまらんわ、ってな感じ(笑)

こういうめんどくさい文法をちゃんとこなして話す
ポルトガル人に一時期敬服してましたw

わたしはまず自己主張できるようにEuの活用を
必死こいて学びましたっけ(爆)
でも、そのややこしいところがまた面白いのかもw
Força!(=フォールサ)
2008/02/20(Wed) 07:50 | URL | spacesis | 【編集
初めまして
初めまして、他の方のブログでこちらを見付けまして、この度お邪魔しました。
お騒がせしますが、宜しくお願い致します。

嫁・姑関係、ポルトガルでも存在するものなのですね。
正直私は、そういったものに縛られるのが、心底嫌なタイプですので、お友達
には、心底頭が下がります。

ただ、ストレスを克服するには、周りに暗い話をしない、これしかないですね。
私も中国に住んでおりまして、敢えてローカルな中で暮らしておりますので、
習慣と言うか、文化と言うか、どうしても分かり合えないところからストレスに
繋がることは少なくないですが、マイナスな話を他人にすると、ますます
気分が暗くなるだけですね。
特に日本人には、そのパターンで帰国される方、少なくないように思います。

長くなりまして恐縮ですが、これからも宜しくお願い致します。
リンクを貼らせて頂けましたら幸いです。
2008/02/20(Wed) 23:16 | URL | 孤舟居士 | 【編集
>孤舟居士さん

初めまして。
嫁姑の関係は同国人外国人関わりなく万国共通の
ような気がします^^;

わたしの場合はいいお姑さんですが、ひとつ屋根の下に
住むとなるとそこはそれ(笑)色々波立つことがありますね。

孤舟居士さんは上海にお住まいですね?
なにかと日中関係は取り沙汰されることが多のですが、
その地に住んでいないと分からないことも多々あるでしょう。

相互リンクを通して文化のいい面が交流できたらと思います。
リンク、どうぞ。わたしも後ほどはらせていただきます。

2008/02/21(Thu) 04:38 | URL | spacesis | 【編集
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