2008年11月2日
10月の夕暮れ

夫の職業は公務員にあたる。ゆえに扶養家族であるわたしの
健康保険証も夫と同じ公務員用の保険証だ。ポルトガルでは
ADSEという。

しかし、情報によるとこのADSEもいずれ廃止されるだろうとのこと
だが、一般用の保険証との違いは何かと言うと、この保険証だと、
直接病院へ行き診察を受けることができるという点だ。
日本とは違い、救急にでも運ばれない限り、ポルトガルでは一般
用の保険証で、「風邪ひいたみたいだから、ちょっと病院へ」という
わけには行かないのである。

では、一般の人はどうするかというと、まずポスト=postoと呼ばれ
る区域の保健所兼診療所へ出向きそこの医師か、あるいはプライ
ベートのファミリードクターに診てもらい、何々の検査を受けよとの
指示を受ける。そして、再びその検査の分析結果をポストの医師に
仰ぎ、次はどこどこの病院へ、という指示になる。

これは、外国人である上にそろそろなにがしかの病気が出てきた
としてもおかしくない年齢に入ったわたしには、時間がかかる点
でなかなかに怖い話なのである。
それで、身勝手にもせめて自分がが生きている間はこのADSE
制度が変わらないことを切に望んでいるのだが、もうひとつ、これ
を維持し続けるために犠牲にしなければならないことがある。
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ー続きはここからー

ついこの間までは、40%近くの税金を払うことを厭(いと)いさえ
しなければ、税務署に登録して自分が切る領収書をもらい、何が
しかの収入があった場合はそれを報酬を受けた相手に渡せば
済むのであった。

しかし、先ごろ法律が変わり、その領収書をもらうために登録する
ことで、ADSEが失われるということを、この夏の語学学校での
日本語集中コースを授業する段に発見したのである。

働きたくても仕事がない人が大勢いる中、たとえ半分近くの税金
を払っても仕方ないか、と思って引き受けたところが、そういうこと
にぶつかり正直大いに困ったのであった。

わたしが領収書を切らないことには、語学学校も違法になるので、
結果的にもうひとつである、1年に1度だけ行使できる「Acto 
Unico」なるものを領収書替わりにできる方法が見つかり、今夏
のわたしの仕事はそれで対処できた。

さて、ここまではポルトガルの健保と報酬を受けた場合の領収書
との関係なのだが、話はこれからなのであります(笑)

上記の語学学校で夏季日本語集中コースが終わったあと、すぐに
報酬をいただけると思いきや、これがノホホン者のわたしのこと、
勝手にそう思い込んでいたのでありまして^^;

コースが終わる前日、
「明日でコースも終わりですが、何かわたしがもってくるものあり
ませんか?」とたずねると何もない、と言う。

へぇ~、と少し変に思いながらも翌日になると、謝礼は1ヶ月後だ
という。ま、いっか、と思い、その日が近づいてきたところが、カレ
ンダーを見ると指定された日は土曜日ではないか。
電話で問い合わせると「あ、そうですね。じゃ、月曜日に」と言う。

翌週月曜日に電話すると、まだ小切手の準備ができていないと
のこと。
翌々週に再度電話すると今度は「チーフが病気で小切手がきれ
ない」と言う。
このあたりから、さすがのんきなわたしでも、
「何でやんねん!じゃ、あんたの給料も遅れてるのかい!」と思っ
たものの、グッとこらえて口には出さず。

息子にこの話をすると、
「お母さん、ちゃんと契約書かわした?」と言い出す。
け、契約書?・・・しまった!たとえ、正式なものでなくても言質を
とっておくのだった、と後悔しても時すでに遅し^^;

そんなこんなで、さんざん言い逃れの理由を電話で聞かされ、待た
されること2ヶ月。
最初からボランティアという気もちであれば別だが、今回は夏休み
を返上してがんばったのであるからして、また、その分はモイケル
娘が来春九州の大学を卒業して就職するにあたり、東京へ舞い
戻る引越し費用の一部にあてようと考えたいたこともあり、悔しいと
言ったらない。
夫は言う。「怒ったら負け。ポルトガル式に待ちなさい。」・・・・

すったもんだで、やっと先週金曜日に出かけて、自分の働いた分
をぶんどって来たのであったが、この間の為替の変動で、8月の
終わりに1ユーロ=160円以上だったのが、なんと!
1ユーロ=120円以下に!ほぼ5万円の損だ~~~@@

嬉さが3分の1減ったというものでしょう^^;

「ポルトガルの社会では、きちんと契約書を交わさないとだめだ
よ。」と、リスボンで実社会の厳しさを既に経験している息子に言
われ、日本でも契約社会というほどのことを経験していなかった
わたしは、いささか焦ったのでした。

のんびりしているポルトガルだけれど、銭勘定は別のようで^^;
それともわたしが、こういう事柄を安易に考えてきちんとするべき
ところをうっかりしなかった人間だと言うだけなのか・・・

下手して泣き寝入りしたら、自分が働いてもビタ一文入ってこない
かもしれないのだ、とのいい教訓にはなりましたが、なんともお寒
い気がして、いまいち、もらった小切手にあまり嬉しさが湧きま
せん・・・

人をして「働いて嬉しかったな」との気持ちにさせることは、契約書
云々以前に大切なことじゃないのかなぁと、わたしは思うのですが。
来年話が来たってもうしてやらんぞ(笑)

トップの写真は近所で写したもの。こんなせちがらい人間社会が
あることも忘れさせてくれるような美しい夕空です。
コメント
赤い狐と緑の狸の騙し合い
あっしも昔、
ギャラを踏み倒されたこと
あります^^;
2008/11/03(Mon) 11:35 | URL | ぎたれれ | 【編集
何処も同じ!?
診察の手続きは、日本ではそれほど煩雑ではありませんが
健保で受けられない児童が、3万人強いるとか。
親が事情あって払えないそうで。医師不足も深刻です。
友人(整骨師)から依頼を受け、ドアガラスに貼るステッカー(五カ所の医院分)の
イラストを描きましたが、医師法(?)が変わたとのことで宣伝が出来ないと言うことになり
納品したのに請求できずじまい。
友人であるがだけに、こちらから強く言えずじまい。
顔を合わせてもあちらからは何も言ってこない。
悶々としておりやす。「わたしゃ一応プロなのに!」。
2008/11/03(Mon) 14:22 | URL | 順調にリハビリちゅう! | 【編集
>ぎたれれ君

ギャラの踏み倒しもひどいね^^;
払わないのなら最初からボランティアでお願いしますと言って
もらえないものかしら。
ボランティアでもしたいと思うこともありますね。

>ちゅうさん

アメリカはポルトガルよりも厳しいですよ。
日本やポルトガルのような社会保険制度はないみたいです。
お金がない者は個人で保険に入れないですから病気になっても
治療を受けに行かない人も多いと聞きます。昔聞いた話が、アメリカで盲腸になったら日本へ帰国して手術した
ほうが安くできる、でした。
豊かに見えそうな国も一皮むけば、貧困層には冷たいといえますね。

ところで、ちゅうさん、その気持ち、とてもよく分かります。
知り合いだと言い出しにくいことではありますね。
次回からは友達といえども納品と同時に請求書をお付けいたす、
という手は?

わたしも今回の件は、車を運転しているときにふっと思い出したり
して腹のたったこと~~、危ない危ない^^;

友達関係でそういうことがあるのは、ちょっとしんどいですね。
なかなか言い出しにくいし^^;

納品とともに請求書つけたらよかったかも・・・
2008/11/04(Tue) 08:45 | URL | spacesis | 【編集
お久しぶりです!
ポルトでは本当に色々ご迷惑をおかけしました。。。
ポルトガルの病院事情、あの時も説明していただきましたが、本当に不便というかややこしいというか…。今度行くときは日本で抗生物質を処方してもらってから行くことにします!!

それにしても日本も医師不足だし、健康保険に加入できない人が沢山いたりと。どこの国でも簡単には病気になれない…。思わずダンナに「今から大学行きなおして医者になったら?」と言ってしまいました(^^;

それにしてもトップの夕焼け…絵画のように美しいですねー。
2008/11/04(Tue) 13:57 | URL | tomapote | 【編集
今晩は。初めまして。
黒猫さんの所から遊びに来ました。
なんか親戚の延長みたいなんですもん。
私の夫はイギリス人。
私たちは東京に住んでいるけれど(with猫1匹)、義兄夫婦(イギリス人同士)はリスボンで猫3匹と犬2匹(かな?)とアヒルを数匹。
義兄夫婦はポルトガル暮らしがとっても気に入ってるみたい。
もう20年以上になるの。

ポルトはまだ行ったことがないから、いつか行きたいな。
2008/11/04(Tue) 22:32 | URL | 愛されている妻 | 【編集
>tomapoteさん

医者をオールマイティと思いがちな人が多いので
お医者さんも大変みたいよ^^;
近頃はポルトガルも安易に医者を訴え出る人が
出てきました^^;一生が勉強ですから、とても割りの
いい仕事だとは思えませんです・・・
使命感がなければ本当はできない職種のひとつでは
ないかしら。だから、子供たちにはすすめませんでしたぞ(笑)

ところでtomapoteさん、あちらでの初カキコ、目にとまったかしら^^

>愛されている妻さん

い、一瞬あちら系のカキコミかと思い、危うく削除するとこでしたよ(笑)
HNだけでも「幸せいっぱい」が感じられます^^

イギリスとは良きにつけ悪しきにつけ、歴史上大いに関係が深い
ポルトガルです、こちらに在住するイギリス人は多いですよ。
わが子たちも通いましたが、ポルトには在外ではヨーロッパ一古い
British Schoolがあります。

猫を飼っていた子供たちのイギリス人の先生に、当時はイギリスでは
海外からのペット持込に6ヶ月は検疫所?に置かなければならない
法律があり(今は変わったかも知れません)、猫がかわいそうだから
といって、ずっとポルトに住んでいた人がいました^^

彼が休暇などでイギリスに帰国したときは、その猫ちゃんを
あずかったものです(笑)猫を何匹も飼っているわたしたちだったら
安心して預けられると言ってました^^;

イギリス人には猫好きな人が多いですね^^

是非一度、ポルトにもお越しください。
2008/11/05(Wed) 08:45 | URL | spacesis | 【編集
おおおーー!!
コメント書いていただいたの今気付きました!!よくわかりましたねーー!ポルトガル編をアップしたらお知らせしようと思ったのですが、fc2ブログ同士だとわかるのでしょうか??未だに使い方がよく解かっておらず…(^^;
2008/11/05(Wed) 12:54 | URL | tomapote | 【編集
>tomapoteさん

うふふふ。何でもお見通しのspacesisよ^^なぁんちゃって(笑)

管理人ページに訪問者リストというのがあるでしょ?
自分の足跡を消すようにしておかないと、fc2内では訪問した
ところに記録が残るのよん^^

リンク完了です^^
2008/11/06(Thu) 05:19 | URL | spacesis | 【編集
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