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2009年5月18日

ここ数年、内科消化器科長職に就いていた夫が、38年間の病院勤務
を2週間前の4月で退職した。
ポルトガルは65歳が定年なので、夫はそれにはまだ4年ほどあるの
だが、管理職は性に合わないらしく、むしろ実践の方が向いていると
自分でも言っていた。

もちろん、早期退職理由はそれだけではない。職場の目まぐるしい環境
変化(経営システム)もあるのだが、この点はわたしが去る3月で21年
間の補習校勤務を退いた理由と少し似ていなくもない。

わたしの週末の職場も、かつては木曜日金曜日を授業準備にあてて
新しいアイデアを持ち出し、子供たち、どんな反応を示すかな?と想像し
たりして、準備そのものを楽しみながらできたのだが、事務関係を一手
に引き受けてやってきた方が日本へ帰国してしまい、その処理がわた
したち残ったスタッフに回ってきたのである。

海外にある小規模の補習校はみな財政が苦しいので、専門事務職員
を雇う余裕がないのが実情、おのずとこれまで授業準備に精を傾けれ
ば済んだ仕事の内容が、事務系の仕事もそれぞれ分担する形にならざ
るを得なくなった。(もちろん、職員スタッフに限らず生徒の保護者一部
にもこの影響は及ぶ)

しかも、手書き書類が多かった以前とは違い、事務処理、また処々関
連する連絡もすべてpcを通じて、となり、いきなり、「さぁ、エクセル」と
来たりするので、これにはほとほとわたしは参ったのだった。
(HPやブログをしているのでパソコンには詳しいと思われがちなわたし
だが、とんでもない。見よう見まねで長年やってきているだけのことで
す^^;)

パソコンは確かに便利な機械である。
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ー続きはここからー

日本ポルトガルと遠く離れたわたしたち家族が、メッセンジャーを使用
することで、お互いがかなり身近に感じられるし、手紙もわざわざ郵便
局まで行かなくてもメールで瞬時に送ることができる。

だが、わたし自身は、楽しみとしては大いに利用するが、それに振り回
されるのはごめんだ、と思っているタイプだ。
これは、「いつでもどこでもこれこれができる」という携帯電話使用を極
力避けているわたしの化石的な頑固さにもつながる。
携帯電話を持ち歩きはしているが、わたしが使うのは、いざというとき
だけだ。だから、夫を除いては誰も携帯番号を知らない。

パソコン、携帯ではこれができて便利だ、という初期の機能からどんど
ん変化して、これもできるあれもできる、と多様な機能が付随し、結果
的には機械に振り回されている自分の姿にも気づかず、いつの間にか
それなしでは日常生活が不可能に思われるような状態に追い込まれ
がちだ。

夫など仕事上のパソコンでの書類処理はそれを器用にこなせる若い人
たちか事務員に任せればいいのだが、自分の管理職の仕事で余分に
事務員を使いたくないのと、それをしてもらうがために自分が仕事の内
容説明から始めなければならないのがたまらないのとで、夫はずっと
自分でこなして来た。
それが、これまでほとんど彼がしなかった、「家に書類を持ち込んで」
夜遅くまで毎夜パソコンに向かう、となったのである。

夫はめったに仕事上の話や愚痴を家では持ち出さないが、以前聞い
た話に近頃はカルテもパソコンに打ち込まなければならないのだそう
で、わたしなど、患者を目の前にして、「パチンパチン」とキーボードを
打つ医者の姿を想像し、正直なところ、大いに違和感を抱く。

わたしも、上述したように、その手の仕事が増えたので、二人して真夜
中過ぎまでパソコン画面を前に、「あー!」とか「っち!」とか、「く○!」
とかの禁句四文字がしょっちゅう口から出るこの数年で、俄然それをす
るためにパソコンの前に座り込む時間が増えた。 

若い夫婦ならいざ知らず、いい歳をした者同士が仕事とは言え、これは
いかんかもなぁ、と思っていたのだった。
楽しくてしているのではないので、どうしても、胸につかえるものもあり、
これ以上この状態を続けたくなにのであれば、去るしかないな、との
結論にいたったのである。
要は二人とも「パソコン相手の事務処理が苦痛になってきた」だ。

教えることが仕事なのに、気が付いて見ればパソコンも駆使することも
教師の条件のひとつになっているようなものである。教えることは熱心
だがパソコンが使えない人と、教えることはさほどでもないがパソコン
が使える人なら、後者が採られるるということになるのだろうか。

また、腕はいいのだが、どうもカルテをパソコンで作るのに手間取って
しまう医者は、いったいどういう処遇になるのだろうか(誤解を招くと
いけないので一言書くと、夫ではござりません。笑。が、きっと年配の
医者にはいるのではないかと思われ)と、色々考えめぐらしてしまった。

時代はまさに新・機械文明に突入したのだと認識を新たにするのだ
が、このまま便利なだけで終わるとはわたしには思えない。
便利さの陰には必ず喪失するものが伴うからだ。

便利だからと、今わたしがしているように、なんとかその文明に追従し
て行ける間はいい。
しかし、チャプリンの「モダンタイムス」の主人公のように、不器用な人
間が機会相手に失敗ばかりして、ついて行けないことがあったりする。
機会文明はわたしたちに楽をもたらす反面、どういうわけかわたしたち
の時間を以前にも増して奪い取り、歯車に引き込み、もっともっととわ
たし達を追いまくるようだ。

ま、こんな風にくどくどと考えなくてもいいのかも知れないが、夫もわた
しも不器用な人間の部類、少し早い退職には、はかない抵抗の意味
合いもなくもない。

こんなわけで、先週金曜日の夜は、仲間たちが夫の退職を祝ってレス
トランで食事会を開いてくれました。
食事会

ごらんのようにみなさま、ご年配ばかり(笑)。そうです、夫はこの仲間うち
では、一番最後の、しかも一番若い歳で退職したのでした。
場所はこちらで案内している英国式レストランの一室を借り切って。
こういう友達はいいものですね。夫も短いスピーチなどしたりして嬉し
そうでした。

夫には、できればもう2年ほどこのままでがんばらない?そしたらちっ
とは貯まるべ?と思ったりしたのですが、人生、思ったときがよろしい
ようで。
しかし、国立病院は退職しましたが、まだまだプライベート病院でがん
ばっていただきます^^
そして、わたしも優雅な年金生活なんてとんでもない!貧乏性は抜け
ませぬ。
パソコンを駆使できなくてもイケる分野でこれからひと頑張りしますわよ!

このようなわけで、夫婦二人ともひとつの仕事をし終えましたが、みな
さまにはこれまで通り、どうぞよろしくお願いいたします。

ついでに、チャプリンの「モダンタイムス」エンディングで流れる「Smile
をご案内^^

♪That´s the time you must keep on trying,
Smile, what´s the use for crying?
You`ll find that life is still worthwhile
If you just smile.


わたしはよくナット・キング・コールで聴くのですが、今回はマイケル・
ジャクソンが歌っているのを見つけました。
わたしなどはホロリ来る歌のひとつです^^
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コメント
なるほどそういうわけだったのね
最近忙しいのかしら、とカフェをせっつかなかったんだけれど。
訳がわかってホッとしました(^_^)

日本でも旦那様とたぶん一緒かと思います。
私の主治医は未だに手書きですが、個人のクリニックですからねぇ。
事務処理は事務員さんがしているようです。

携帯電話の話は耳が痛いです(^_^;
スケジュール帳から何から任せっきりなので、忘れると慌てます(;^_^A

でも本だけは紙じゃないとだめですね。
2009/05/18(Mon) 18:03 | URL | なみ | 【編集
>なみちゃん

カフェ、今のところ当分開けられそうもないです^^;
日本語短期コースが水金と夕方まで入ってるので、終わって
家につくのは日本時間1時半だす^^;

そんなわけでしばらくお休みです。

うふ^^わたしなど未だに手帳と家のカレンダーにぎっちり
スケジュールを書き込んでます(笑)

新しい携帯、買おうか?と夫が言いますが、
あの重たい前時代ので
ええのだ(笑)

でも、数日前に気が付いたことがあります。
この食事会にバッグを変えて行ったのですが、そのとき
「あれ?なんでこんなに今日はバッグが軽いの?」と思ったら、
なんと前時代の携帯だけが入ってなかったのだ。
他の中身はいつも持ち歩くもの一式。
どんだけ重い携帯なんだか^^;

なみちゃん、携帯、なくさないように注意しないとね^^
2009/05/19(Tue) 01:49 | URL | spacesis | 【編集
了解でえす
カフェの件、了解です^^
何か伝えたくなったらメールしますね~。

日本では「らくらくホン」なる、字がでかくてカメラ程度しか余計なもんがついてないのがあるんですけど、ポルトにはないのん?

最近買い換えたら画面が大きくて読みやすくなってました。軽い老眼にはありがたい^^
おっことさないようにケースに入れてますよ~待ち受け画面は松方弘樹(爆
2009/05/19(Tue) 09:12 | URL | なみ | 【編集
>なみちゃん

松方弘樹とは、とってもなみちゃんらしい!(笑)

なにかあったらメールでの連絡、お願いしますね^^


2009/05/20(Wed) 07:23 | URL | spacesis | 【編集
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