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2009年7月12日(日) 

SL1

イギリスにある小さな出版社の会員用月刊誌に依頼されて、時々
ポルトガルを紹介している。
テーマは自分で選ぶのだが、年に2回ほど、編集者が指定してくる
テーマがあり、これが来ると、小さな地方都市ポルトに住むわたしは
いつもおたおたしてしまうのが実情である。

①動物園特集・・・
ど、動物園@@ リスボンには取材のもってこいの大きな動物園が
あるが、ポルトはえ~~っと・・・自宅からさほど遠くないMaia市にあ
ることはあるが・・・あれは載せるにはショボすぎて、ポルトガルページ
としてはやばいぞ^^;
四苦八苦して悩んだあげく、GaiaにあるParque Biologicoへ取材に
行き、何とか書いた(笑)

②ポルトガル独特のおもちゃや特集・・・
えぇぇぇ、そんなぁ@@ おもちゃやなんて今は我が子たちがいわゆ
るおもちゃ時代を卒業してしまい、10数年も目も足もほとんど向けた
ことがない。
それに「Toys R Us=トイザらス」が世界中のといっていいほどたくさん
の玩具を取り揃えているし、ポルトガル独特のって言ったって、しょぼ
い昔の木製おもちゃだけだよ・・・^^;
(わたしは温かみがあって好きなのだが^^)
       
探しに探して、ついに見つけた、Boavista大通りのBristolビル内にあ
る、木製おもちゃにこだわる小さな玩具屋「didakto」に出会って、これ
を書いた。以来、わたしは夫の甥の小さな子供達にはここでおもちゃ
を買うことにしている。店主とは顔なじみになった。
       
③ヨーロッパの陶磁器博物館特集・・・
ポ、ポルト近辺にはそれ専門の博物館はない!
Soares dos Reis博物館に一室、あるにはあるが、あそこは館内撮影
禁止だ^^;
悩んだあげく、Aveiro市まで足を伸ばし、ポルトガルの高級陶磁器で
有名なVista Alegre博物館を取り上げた。
取材費は出ないのでもちろん足がわんさと出た(笑)
       
おまけに行ってみると、内部撮影不可。そこを雑誌に書くからと頼み
込んで、フラッシュなしでならとOKを取った^^;

そしてつい先ごろが
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ー続きはここからー

④ヨーロッパの鉄道・・・・
ごーーーん!前に一度、路面電車を記事にとりあげてるからそちらは
駄目だもの^^;
       
わたしたちはポルトガルの地方を結構訪問しているが、全て足は車だ。
鉄道なんてポルトに住むこと30年で乗ったのは2、3度くらいしかない
ぞ!そこで、ハッと思いついたのがドウロ川上流、ポートワインの故郷
Reguaから出る、ツーリスト用の蒸気機関車!

いざ!夫と出かけようとしたのが、原稿締め切りぎりぎりの4月も
終わり。

いよいよ明日というときになって、念のためにとネットで確認すると
・・・・ごーーーーーーん!おい!このSLが動くのは5月末からの土曜
日だけだぞ!@@ この時は泣いた・・・

記事産みの苦しみで、やっとこさわたしが書いたのは、ポルト、Aveiro
間の各駅停車のローカル線^^;
電車は書けないから、Aveiro駅、Granja駅構内のアズレージュ(笑)

これも夫とGranjaやAveiroまで駅アズレージュ撮影に出かけたので、
当然足が出た(笑)

まぁ、もともとが不器用なところがあるので、こうして毎回四苦八苦の
思いをして書いているのですが、「よし!今回は取り上げられなかっ
たが、絶対いつか、ポルトガルの素晴らしいSLの姿を見せてやる!」
との意地で、前置きが、すっかり長くなったところでやっと本題(笑)。

昨日土曜日は、SL開通を待って漸く夫と二人、乗ってきましたぞ、
そのポルトガルの蒸気機関車!

いやぁ、もう素晴らしかった、と記事を書く者としては、なんとも情け
ない感想を言いますが、このSLについては写真の整理もあり、追って
載せて行きたいと思いますが、SLの旅の素晴らかったのはさて置き、
どうしても一言自分のためにも書いておきたいと思われた
出来事に遭遇したのであります。

ドウロ川も上流の地域、蒸気機関車終着点、寂れてほとんど駅しか
ない「Tua=トゥア」から、出発点であるRegua(レグア)への帰路。
ピョーピョーとなるSLの汽笛は、なんだかやけに哀調を帯びて、旅の
終わりを告げるかのようです。

指定席はないので、途中2度ほどの停車駅からの乗車はその都度
車両を変えてきたわたしたち、最後は向かい合った座席が4つしか
ない小さな車両に乗りました。
乗客はわたしたちと、わたしたちの席の後ろの一人の老人だけです。
あれ?ポルトガル人の年寄りの一人旅とは珍しや?ポルトガル
では夏休みはたいがいカップルで、あるいは家族連れでの旅行者が
ほとんどですからね。

このSLの旅は往復3時間半ほど、土曜日一回です。
車内では、ミーニュ地方の民謡を奏でて歌う5人の楽隊が入ります。

楽隊がわたしたちの車両にやってきて、陽気な民謡を演奏しました。
二曲目、三拍子のなんだか少し哀調のある歌が始まり、夫と向かい
合わせに座っていたわたしは、なんとはなしに後ろの老人に目が
行きました。
oldman

手拍子を取り、一緒に歌を口ずさんでいます。我が夫はというと、
なにやら帰りのルートを確認するのに地図とにらめっこ。
音楽も終わり楽隊が隣の車両に移って行ったわたし達の車両は
再び静かになり、ガタゴトガタゴト、汽車は揺れ老人の体も揺れ。

と、次の瞬間、先ほど楽しそうに手拍子を打って歌に併せていた
老人の目にみるみる涙が・・・・
涙は頬をつたい、涙が落ちるのを人にしられまいと頬をぬぐう
その仕草を3度ほど、それから車窓に両腕を乗せ、さざなみ光る
ドウロの川面をじっと眺めやっていました。

わたしは見てはいけないものを目にしてしまった思いがして、
気持ちがざわめき、老人の涙がずうっとずうっと気になり、帰宅して
からも老人のその姿が頭を離れず、あれこれと考えずにはいられ
ませんでした。

老人の顔に深く刻まれたしわ、日に焼けた肌、そしてごつごつした
その手からして、農業、もしくは漁業に携わってきた人であろうか。
あの歌に過ぎし日の思い出があったのだろうか。
死に別れた伴侶のことか、それとも若き日の恋人だろうか・・・
このSLの一人旅そのものが、過ぎし日の思い出をたどるためだった
のだろうか?

近頃は、行く先々のあちこちのスナップにうちの旦那が写っていて、
あ、せっかくのいいアングルなのに、旦那が入ってるよぉ^^;
「あぁた、ジャマだから、ちょっとそこ、のいてよ。」とは言えなくて、
困ったもんだ、と思ったりしていたところ、

老人を思い出すと、もしかして将来わたしが先にいなくなった場合の
夫、あんな風に一人旅をするのかなぁ・・・
そして、思いました。
「あんな孤独な夫の姿を天上から見るのはイヤだな。夫より先には
逝けないなぁ」と・・・^^;

え?憎まれっ子世にはばかるで、あんたが先に逝くことはないから
心配すな?@@
だ、だれだい!側からそんなこと言ってるのは(笑)

さてもさても、SLの吐くススがらみの煙と老人の姿とで、ホンに煙が
目にしみた土曜日の旅行ではありました。

SLの旅は写真を整理しがらアップして参ります。

オールディーズ「煙が目にしみる」はこちらで、聴けます。
The Platters、、いいですよ^^

本日も長いブログを読んでいただき、ありがとうございます。
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コメント
相撲句月院融和会津
 人に歴史あり 人にドラマあり

哀愁列車の旅♪御疲れ様で御座いました。御老人、SLの煙では無く、紫煙だったかも‥しえん、ですね(沈思)。

Tuaへ向けて出発進行!前方にA24の高架橋が見えて、車窓から身を乗り出した、ルンルン気分の御客様方、臨場感のある好い御写真で御座います。そして、磨き込まれたシックな木製座席、軟らかいレトロな光沢が、あの日あの頃の故郷へ誘います。
2009/07/14(Tue) 05:38 | URL | 播磨王 | 【編集
ポルトーアヴェイロ間の電車から外を眺めていると気持ち良さそうな遊歩道(?)があったので、アヴェイロからの帰りにでもちょっと途中で降りて歩きたいなあと思ったのですが、結局帰りが遅くなってしまい実現できませんでした~。

そしてレグアからはSLがでているのですね!おじいさんの涙、乗っていたSLかまたはその車窓から見える風景か、何かがおじいさんの心にふれたんでしょうね。

写真を撮る時、ついつい「あ、ちょっとそこ・・・」とMに言ってしまう私はspacesisさんのお言葉にちょっと反省してしまいました(笑)

そして秘密コメ、ありがとうございました(^^)

2009/07/14(Tue) 22:45 | URL | tulp | 【編集
>ご老公播磨王殿

紫煙・・・^^;た、たばこ、吸っておられませんでしたぞ(笑)

♪汽車の窓からハンカチ振れば~
牧場の乙女が花束なげる

とまぁ、懐かしい母の時代の歌でも飛び出しそうでした^^

SL、懐かしかったです。遠い昔の家出時代の匂いが
いたしましたです、はい^^

>tulpさん

海岸沿いの散歩道かな?
今、ガイアではかなりの距離で海岸に沿って歩けるように
砂の上に木製の低い歩道橋がず~っと作られています。

写真を撮るとき、やっぱり同じようなことが(笑)
市内や近距離は一人で行くのですが、遠出となると、
どうしても夫を誘いますからね。
でも、そのうち、こちらの「撮影にじゃまや~~」の
気持ちが通じると期待して^^;
2009/07/15(Wed) 17:33 | URL | spacesis | 【編集
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