2010年3月22日  
 
去年の初夏のことである。
日本大使館からのお声がかりで、とある昼食会に出席したときのこと。

日本文化行事の催しの機会がポルトでは非常に少ないとの話に及び、国際親善
協会なる財団が、年に一度、ヨーロッパの一都市を選んで、Japan Weekと題す
る一週間の大イベントを催すのだが、実は今回ポルト市もその候補都市のひと
つとして挙げられていると言う。
「Japan Week」とは日本から団体、個人の日本人参加者たちが日本文化を丸
ごと開催地に持ち込み、現地との交流も併せて11月の一週間を、展示、劇場
上演するのである。

「それはそれは!」と、自分が11月に「Porto Sentido」と謳って自力で日本
文化展を開くことも紹介し、日本独特の古来文化が、ポルトガルでは中国、韓
国、また他のアジア諸国と混同され、テレビに出てくる日本人を真似た人物の
着物の着方、かんざしのさし方に対する大きな違和感と不満感を持って来た
こと、また、ファッションとしてショーウインドーのディスプレイやTシャツに
裏表、逆さまにプリントされている日本語文字の例を採ってみとても、なんとか
ならないものかと、長年焦燥感を持ってきたことを話した。

「こんな大きな日本文化関係のイベントは、長年ポルトに住んでいるが、一度も
なかった。是非是非、正統な日本文化をポルトの人々に紹介できる機会を!」
と、その場でお願いしたのであった。

もちろん、ポルトに住む一介の日本人に過ぎないわたしがそうお願いしたとこ
ろでこのような大きな事柄が、「はい、そうですか」と動くわけはない。
しかし、後で気がついたのだが、この時には、すでにかなり見込みがあった
のではなかったろうか。

と言うのは、5年前にリスボンでこの行事は催されていたとのこと、わたしは
まったく知らなかったのであった。
(5年前と言えば、当時は息子もリスボンに住んでいたのだが、母の国の多く
の文化に触れる機会があったというのに、まったく知らなかったのは、宣伝の
不行き届きもあったのではなかったろうか?)

数ヵ月後、国際親善協会を通して、「2010年のJapan Weekはポルトに決定」と
のニュースが入った。
japanweek-panf

おお!やったーー!と小躍りして喜んでいたところへ、ある日、協会から手伝
ってもらえないか?と連絡を受けたのだ。
そういうお手伝いなら、えんの下のボランティアをいくらでも!と思っていた
ところが、話が少し違う。
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ー続きはここからー

よくよく聞いてみると、「ちょ、ちょと待って~@@」なお手伝いであった。
自分の力をわたしは知っている^^;
日本語でならいざ知らず、ポルトガル語英語となると、こういう手伝いは日常
会話の類ではないのである。

すっかりびびってしまい、「ダ、ダメです。とてもわたしには荷が重くてでき
そうもありません」と言うてみたが、「他におりません。どなたかご存知です
か?」とくる。
ポルトガル語英語が達者な人を知っているにはいるが、こういう仕事は時間を
選ばないので、普段仕事を持っている人は無理、子どもがいる人も無理。
結局、すぐには思い当たらないのだった。

「是非是非、ポルトで正統な日本文化の紹介を!」なんて言った手前、今更、
ダメです、わたしはできません、とは、これまた無責任ではないか・・・
で、本心を言いますと「泣く泣く、引き受けた」のでありました^^;

泣く泣く引き受けたあとも、ビビリは治まらず、親しい友人たちに相談をもち
かけたところ、「大丈夫。できるって!」とみな言う。
あんたら、自分がするんじゃないから、ええ加減やんか~~!

ポルトガル語は書面であればある程度理解できる。しかし、会話と違い、会議
内容や自分の意見をポルトガル語できちんとある程度正しく言えるところまで
は、自慢じゃないができん!

たのみの英語かて、会話では今でも時折使うが、もう30年近くも書いて
いないのだ、スペルがボロボロであるのを自覚している。
第一わたしは30年間、ただのお母さん、ただの主婦だけをずっとし続けて
来たのよ・・・この手伝い内容は「仕事」ではないか

我がモイケル娘にいたっては、
「お母さん割と適当に喋っててどうにかなりそうな人に見えるがw」

どういう意味よ、それ!
と思いながらも、実に的を得ていると納得するわたしって^^;

というわけで、しばらく前から、やれ会議だの議事録だの会合だのと、ブログ
日記の間も空けて忙しくしているのは、この手伝い仕事のためなのであります。

さて、ポルトで開催されるJapan Weekも実は日葡修好条約150周年記念の
一環となります。

日本とポルトガルの関係は1542年種子島に3人のポルトガル人が流れ着い
たことから始まり、以後、鉄砲やヨーロッパ文化の伝来という西洋文明を日本
にもたらしたのですが、1639年、江戸幕府政策、鎖国により国交は途絶えます。

1860年になり、ポルトガル使節が訪日、江戸幕府に条約締結を申し込み、
同年8月3日に正式に結ばれたのが、この日葡修好条約です。
ポルトガル語では、
「Tratado de Paz, Amizada e Cmmercio, entre Sua Magestade El Rei de
Portugal e o Sua Magestade Imperador do Japao」となります。(長い

調印は当時の外国奉行「溝口讃岐守と酒井隠岐守、松平次郎兵衛、そして、
イズィドロ・ギマラインス(Isidoro Guimaraes)の4人により、江戸(!)
で行われました。

この条約原本ですが、日本側のオリジナルは1923年の関東大震災で焼失
してしまい、ポルトガル側のものだけが、現在、ポルトガル外務省公文書館に
保存されてあるのだそうです。

修好15周年記念にあたる今年は、特にリスボンでは日本大使館を中心に数々
のイベントが予定されています。興味のある方はどうぞいちど、在ポルトガル
日本大使館のホームページをご覧ください。

また、これまでのJapan Weekの模様や、Japan Weekに参加したいと思われる
方はどうぞ、国際親善協会のホームページをご覧ください。

ともすれば、日々の生活の中で、わたしたちは自分たちがその時その時の歴史
の中に身を置いていることを忘れていますが、この「日葡修好150周年記念」
をとるにつけ、さほど遠くもない時間を遡れば江戸幕府であるのだなぁ、と
考えると、なんだか歴史そのものが、ぐんと身近に迫ってくるような気がわた
しはします。

ポルト市の記録をひっぱりだして、50年後(わたし100歳以上でもう存在して
いないかも)、100年後(もう絶対おりませんですw)、
「おお!ポルトで日本文化紹介のJapan Weekっつうのが昔あったのだね」
なんてことにならないとも限らない^^

そういうことを少し思いながら、役立たずではあるけれど、今年は目いっぱい、
こちらのお手伝いをがんばってみようと思っています。
もちろん、独りでできるわけはなし。
徐々に多くの人々にボランティアをお願いしていくことになるのでしょうが。

ポルト近辺のみなさま、その時はどうぞよろしくお願いいたします。
テーマ:ポルトガル
ジャンル:海外情報
コメント
にっぽん イン ポルト
久々3度目のコメントです。ポルト出身の旦那と2歳になる男の子がおります。今年の11月は絶対ポルトに行くぞ。私がポルトにいたなら絶対このイベントに参加したかった。大変なのは承知です。でも私はポル語が話せない!!ポルトで日本が見られるなんてすばらし過ぎる。義父母を連れて必ず行きます。がんばってください。で、ふと話しはかわりますが、現在在住のロンドンの元同僚に母日本人父ポル人の男の子がおりました。今は30歳すぎです。お母さんはもう70歳すぎているとのこと。いろいろあって随分前に日本へ帰って暮らしているそうです。40年前ほどにポルトへ嫁いだはずなんですが、そりゃーいろいろ大変だったでしょう。一度是非お会いしたい人の一人です。お父さんはガイアのあたりに住んでいるそうです。
2010/03/23(Tue) 07:32 | URL | CHIKAKO | 【編集
応援してますぞ^^
ジャパンウィークの公式サイト、覗いてきました^^
結構歴史もあるし、規模も大きいのね。
不安になるお気持ちもわかるけど^^、実際問題、ポルトで
この役目を果たせる人は、どう考えてもspacesisさんしか
いないじゃないの!(笑)
これまでの個人の日本文化展とか、spacesisさんがなさって
きた諸々のことが、今思うと、今回のお役目に自然とつながる
道であったように思います。
spacesisさんなら、確かに「どうにかなりそう」…いや、違った、
「大丈夫、できるって!」と、私も言いますよ(^_^)

「知る」ことは、「好きになる」ことの第一歩と言いますね。
日本のこと、まず知ってもらうことって、すごく大事だと思う。
大げさに言えば、親日家を増やすことは、日本の安全、平和
に一番役立つだろうと、私は思ってます。
(いくら軍事力があったって、憎しみを持たれたら、テロの
 標的にされたりするわけで。)

こういうイベントの準備は本当に大変だろうと思うけれど、とに
かく、頑張りすぎてダウンしない程度に、頑張ってくださいな。
「年の功」で、なるべく、人を上手に使う、動かす(笑)のも、
きっとspacesisさんの大事な役回りだと思いますよん^^
…と、まあ、私なんぞが申し上げるまでもないですね(^^;)ゞ
2010/03/23(Tue) 23:45 | URL | ミセス・かんちがい | 【編集
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010/03/25(Thu) 06:43 |  |  | 【編集
こちらはこの夏にポルトガルから一人研究員の子が1ヶ月程やってくる予定です。

私も11月に仕事を入れて,ポルトまで行けたらな~,なんて思ったり。
応援しているので頑張ってください♪
2010/03/25(Thu) 17:36 | URL | きゃしー | 【編集
>CHIKAKOさん

わたしも是非協力をお願いしたいところでした^^
日本にいてもきっとこんなにたくさんの伝統文化、新しい文化は
いっぺんに見られないでしょうね。
わたしの目が黒いうちに、こんなイベントがもう一度あるとは
思えません。そう思って老いた体にムチ打って~の心境です(笑)
是非、ご主人のご両親をお連れください。入場は無料の切符を
手に入れるだけですよ!

ところで、その元同僚の御仁、わたしは知っているかも知れませんね^^
M君かな?お姉さんもいませんか?

>かんちがいさん

確かに「どうにかなりそう」って、なんでんねん~~(笑)
もう、ボロボロの英語レターを書くのに汗かいて、毎日肩こらしてるの
ですってばん^^;
でも、これも「分かってくれぃ!」と居直りつつあります(笑)

かんちがいさんのおっしゃるように、このビッグイベントは「親日家」を
増やすことに大いにつながるはずです。
日本語を広めながら、これが今後のわたしのライフワークの
ひとつになるかしら?
夢はでっかくいこう!なんてね(笑)

ところで長崎に行ってたのね?
長崎市はポルトの姉妹都市で、市のウェブサイトのどっかに
わたし、ボランティアで三つほど記事、書いてます^^;

>きゃしーさん

お久しぶり!お元気ですか?

11月に仕事入れておいでなさいませ^^
手伝ってもらうから!v-8
ポルトガル語が話せるボランティア、たくさんいるのです~^^;

ポルトガル人の研究員さん、どうぞよろしく
お願いしますね^^
(親日親日^^)

>Kさん

初めまして^^
コメントをありがとうございます。
土曜日の午前中はわたしは
毎週ダウンタウンに出て行きます。
もし、街でグラサン、茶髪のチビを見かけたらどうそ
声をかけてみてください。

雨がふりませんように、よい旅行になりますように
願っております。
2010/03/26(Fri) 09:56 | URL | spacesis | 【編集
そうです。M君です。お姉さんもいらっしゃいます。広い世界ですのこういうつながりなんだか今さらながらすごいと思います。私もM君も今は違う職場で働きなかなか会う事はできませんが・・・妊娠中は彼の顔を思いだしうちの息子もこんなのになるんかいなーと思っておりました。今のところ全然似てません。11月のイベントのために早速旦那にも休暇を取るように言っておきました。楽しみです。
2010/03/26(Fri) 19:14 | URL | Chikako | 【編集
>Chikakoさん

やはりそうでしたか。
我が子達はM君とは年齢が違いますが、同じ英国学校へ通い、
一時期、父親同士がローテーションを組んで車での送り迎えを
していたこともあり、また、幼稚期のM君をすこしだけ知っています^^

世の中、狭いものですね^^

11月のイベントは11月20日から25日までで、20日は
オープニングセレモニーですが、どなたでもそのセレモニーを
見ることができるはずです。
詳しい情報は確定次第、ブログに載せていきますね^^
2010/03/26(Fri) 20:19 | URL | spacesis | 【編集
こんにちは。
ご無沙汰致しております。久しぶりにコメントさせて頂きます。
Portoで開催される「Japan Week」、是非旦那の家族・親戚にも見てもらいたいイベントです。
そして、spacesisさんが出来なければ、他にお手伝いできる方なんていないのではと思います!!
日本文化が間違って世界に伝えられているのは、UKでも感じます。面白おかしくマーケットがアジア文化をミックスさせているのでしょうが、それを本当に日本文化と信じている外国人も多々おりますし、悲しい現状です。。。。
ポルトガルに正しい日本文化を伝えていくspacesisさんの精力的な活動、影ながら応援しております。
ポルトガルにいたら、絶対にボランティアに参加したかったです。(あっ、でもポルトガル語まったく話せない。。。。)

イースターには週末だけですが、Portoに帰国することになりました。
また、おいしいポルトガル料理が食べれるかと思うと、今からわくわくしております!
2010/03/26(Fri) 23:15 | URL | じょみー | 【編集
>じょみーさん

おお!いいですね^^こんな風にちょちょっと来られるなんて羨ましい!

Japan Week、フリーチケットさえ入手すればいいのですから、
日本文化に接することができるまたとない機会です。
多分今年の後半あたりから、色々な情報を載せられると思いますが、
ポルト一円のお知り合いの方たちに宣伝をお願いいたします!
2010/03/28(Sun) 01:25 | URL | spacesis | 【編集
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