2010年7月2日

夕空
大自然にも人と同じように運命を担う明日があるのだろうか。

♪運がいいとか悪いとか
  人はときどき 口にするけど
  そういうことって たしかにあると
  あなたを見てて そう思う


長崎出身のさだまさしさんが作詞作曲した「無縁坂」の一節、1970年代に
グレープが歌ってヒットしました。

ポルト市と長崎市が姉妹都市締結をしたころの随分昔に、ポルトガル人の
知人を通して、当時のポルト市長一行が長崎を訪問するにあたり、是非日本
の歌をひとつ披露したいので教えてくれと依頼され、ヴェローゾ市長に歌の
意味と発音をご指導したことがあります。

わたしがヴェローゾ元市長に再びお会いしたのは、それから30年近くもた
った2008年の両姉妹都市締結30周年記念の晩餐会でした。

nagasaki
ヴェローゾ元市長と真ん中が田上長崎市長。

そのとき、ヴェローゾ氏はギターを持ってきて、「無縁坂」を披露し、わた
しも一緒に歌うことになりましたが、この時のエピソードは、記事の最後で
紹介のサイトで読むことができます。

わたしはこの歌を聴くと、やはり人生で苦労したであろう亡き母のことが思い
出され、しんみりしてしまいます。
そして、母の時代の女性は今のように自由ではなかったけれども、子のために
弱いけれども苦労に耐えるという逞しさをもっていたように思います。

子殺し親殺しが毎日のように新聞で報じられるようになった近頃、これらが
自由と豊かさを反映するものとしてはあまりにもかけ離れて見えるのは、わた
したちがいつの間にか、どこかで自由と豊かさのボタンをかけちがえたから
でしょう。「子どもよりもまず男としての女としての、はたまた人間としての
自分の自由」という考え方が蔓延する社会に、人の本当の幸せはあるのかな?
と、考えさせられます。

学歴はなかったけれどもまじめに生きていた我が母の人生を思うとき、それ
だけでは人は幸せではないのかも知れないと思います。
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ー続きはここからー

還暦も近くなった頃、自分の半世紀にわたる人生を振り返ってみて、人生の
きわどいところで、わたしは何度も決して自分の力だけから来るのではない、
「運」というものに恵まれてきたような気がして、さだまさしさんが詠うよ
うに、「運がいいとか悪いとか、そういうことってある」とわたしも思った
のでした。

我が家にはモイケル娘が生まれる前から、週に2度の割で午前中の3時間ほど、
家の掃除に来てもらっているベルミーラおばさんがいます。
おばさんと言っても、年齢はわたしより少し下なのです。

掃除とアイロンかけを丁寧にしてくれ、窓ガラスやタイルの継ぎ目なども
本人が気づいた時は、わたしがお願いする前にきれいにしてくれます。
5匹のねこを飼っているわたしたちは、留守をするときも家を安心して彼女
に任せられます。何しろ25年来のお付き合いです。
昨今、こういうお手伝いさんに出会うのは大変に難しいことなのです。

我が家に来た当時は、家を建てる土地をすでに手に入れ、わたしは夫に、
「主人のうちよりもお手伝いさんの方が先に自家を持つわね」と笑っていた
ものです。

夫婦でせっせとお金を貯めては建築資材を買い、大きな家を建てていたので
したが、家がほぼ完成したある日のこと、突然、事情あって2人の娘を連れて
家を出、離婚してしまいました。慰謝料うんぬんは一切なしです。

家は夫婦共同で建てたのですから、半分は彼女の権利があるので、裁判に
持ち込みましたが、肝心の前夫が出廷せず逃げ切りました。

その後、ベルミーラおばさんは乳がんに罹り、この数年間はたいへんな時期
だったと思いますが、くよくよしても仕方がないと我が家で働きながら健気
に乗り切りました。

2人の娘はもう結婚していますが、厳しい世の中、4人家族の長女一家と
我が家のすぐ近くの借家に同居していましたが、つい先だって、家賃を
払う必要のないお婿さんの実家へと移ったのです。

先週のこと、いつも元気はつらつな、少し小太りのベルミーラおばさん。
あれ?ちょっと元気がないかな?とは思ったものの、朝からメールの通信処
理に忙しかったわたしは、たいして気にも留めませんでした。

「ジュアンもモイケルちゃんも、日本で元気にしていますか?」と聞くもの
で「元気よ。ベルミーラさんとこは?」と仕事の手を休めて聞き返すと、

実はお婿さんが、
「1月に工事現場で高所から落下、両腕の骨を折り、手術をしたのだが片方
のひじは曲がったきりなのだ。まだ38歳だというのに、このままではまと
もな仕事にはつけない。娘も働いてはいるけれども、安い給料ゆえ払う家賃
がもったいなくて、お婿さんの実家へ引っ越したのだ」と言う。

しばらくの間は、お婿さんの社会保険と娘さん、自分の稼ぎで、ふたりの
小さな孫も含め5人家族がやりくりしていくわけですが、これは大変厳し
い生活が考えられます。

我が家に来てからの彼女の人生をみてみると、離婚、乳がん、乳がんの
再発、将来に大きな影を落としたお婿さんの事故、そして、現在お婿さん
は腕の再手術で再び入院。

ベルミーラおばさんのことを考えると、「無縁坂」の歌が思い出され、
「運がいいとか悪いとか そういうことって たしかにある」と思わには
いられません。

暗い話題なので、この記事を何度か書きかけて止めたのですが、前回の
夫の誕生日記事に、「赤ちゃんの時 から、人の運命は決まっているのか
なあ」「誰しもが運命に恵まれるわけではないですものね」と、ブログ友の
かんちがいさんのコメントを読み、わたしも人の運命の不思議さを思い、
だらだらな文章になってしまいましたが、書くことにしたのでした。

ほんと、忙しいだの、仕事があり過ぎだのと、贅沢な文句を言ってはいけ
ません。こういうのも、「やってくる運」あればこそ。
気を引き締めて、日本語教室もJapan Weekの仕事もさせていただきます。


2008年「無縁坂」を歌ったエピソードはこちら↓ 
ポルトぶらぶら歩きこと、長崎さるく

グレープの歌「無縁坂」はこちら。美しい哀しい曲です。
コメント
昨夜のドイツ対アルゼンチン戦、3:0のところで見るのやめた
。今見たら4:0だと!v-399
もっと拮抗するのかと思ったが分からんものだ!
話は変わりますが、カミさんを駅に送る時
道路の恥じっこでヨタヨタと乗っている自転車の男(70歳位)
『危ないかも!?』と様子を見ながら走り去ろうとしたら、
急に進路を変えてこちらを見ずに道路を横切った。
急ブレーキを掛け止まったが、割れ関せずで走り去った。
近い将来、こんな年寄りにはなりたくないものです。
v-509ちゅうのつぶやき(ツイ!イッタ!)
「メンドクサイガナ~!?」
2010/07/04(Sun) 06:54 | URL | 朝からお仕事中ちゅう!が・・・!? | 【編集
遅ればせながら、旦那さまのお誕生日おめでとうございます。

わが夫も、結婚後どっと白髪が増えたクチです。還暦を迎える頃には、ロマンスグレーならぬスノーホワイトになっているかもしれません。。それでもspacesisさんのところのように、2人揃って仲良く誕生日を祝えるようでありたいなぁと思います。

ベルミーラさんの話、考えてしまいました。おっしゃるように運命があるのかもしれません。そういっている自分自身だって、次の瞬間どういう運命に見舞われるのかもわからないんですよね。

でも、どんな運命にせよ、何とかちゃんと生きようと頑張っている人の姿には頭が下がります。運命の善し悪しだけでなくて、自分に与えられた運命をどう生きるかという姿勢が、実は人生の質を決めるんじゃないかなぁという気がします。

ベルミーラさん、とても大変な状況だと思いますが、負けないで!と応援したいです。
2010/07/04(Sun) 18:10 | URL | 梨の木 | 【編集
>ちゅうさん

なんでんねん、その(ツイ!イッタ!) って(笑)

ドイツですが、応援にかけつけたメルケル首相、あの方には珍しく、
公で大喜びだったようです。
ECでは近頃、なにかといじめられがちなドイツ、なんだか
応援したくなりました。

ところで、自転車の人、70代でそれですからね。
単なる不注意なら仕方がないけど、日本人の道徳感低下は、
そのあたりからすでに始まってたのかもねぇv-307

ツイッターは少なくとも今年はわたしは無理だなぁ。
日曜日の今日も連絡係の仕事ですばい。

あ!そうだ!うっふっふ。
面白いニュースがあるんだった!頭が回らなくて、その発表も
忘れてたわんv-290

後で書こう!

>梨の木さん

うちもほぼ真っ白ですw。
「あぁたの家系でしょ!」と逃げてます(笑)

人生、いつ何が自分の身に起こるかわかりませんね。
子どもが生まれたとき、万が一、夫に何かがあった場合はと考えた時、
真っ先に思ったのは、ここで自分は何の生活力もない、という結論でした。

それもあり、子どもたちにはいざと言うときのために、またもうひとつの
自分の国ということのためにも、日本語教育をたとえ学校がなくても
自分の出来る限りの力で、と思ったものです。

べりミーラさんが健気にも、悲哀を表に出さないのは、エライと思っています。
「自分に与えられた運命をどう生きるかという姿勢が人生の質を決める」
というのには、全く同感です。

「一生を終えてのちに残るのは、われわれが集めたものではなくて、
われわれが与えたものである」と
本で読んだことがありますが、我が母もそうしてわたしや妹に与え、
ベルミーラさんも家族に与えて苦労を超えていくのでしょうね。

わたしも彼女を心から応援しています。
コメントをありがとうございます。
2010/07/05(Mon) 05:07 | URL | spacesis | 【編集
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