2010年7月5日 

今年に入ってから11月いっぱいまで、ポルトで11月に開催される「Japan
Week」なるビッグイベントの連絡係りとして、若いOちゃんを引きずり込んで
ポルト市と日本国際親善協会の間を、行ったりきたりしています。

行ったりきたりというのは、特に通信上のことで、残念ながらこの仕事で
わたしが日本へ「行ったり」というのはなく、実際に「行ったり来たり」
するのはもっぱらポルト市庁舎のことです。

個人、グループでたくさんの日本の人たちが、それぞれの日本文化を携えて
ポルトにやってくるわけですが、その中には、現地の人たちとの文化交流を
望む人たちもいます。

ほとんどは市の方で見つけてくれるのですが、中には見つけるのが難しい交流
もあったりします。そのひとつが、「ポルトガル刺繍」との交流です。

ポルトガルは北のViana de Casteloの刺繍やBraga近辺、Vila Verdeの刺繍
「Lenco(cにはセディーリャ記号がつく) do namorados=恋人たちのハン
カチ」、南部には「Castelo de Branco」刺繍、マデイラ島のマデイラ刺繍と、
古くからの美しい伝統刺繍があるのですが、いかんせん、ポルト近辺はない!

刺繍は、伝統刺繍がある地で職人さんを育てるためのものであり、日本なら
あまたある、いわゆる趣味のための教室なるものには結びつかないようです。
これは刺繍に限らず、料理学校しかり、アズレージュ(青タイル絵しかりで、
いずれもコースは職人用です。

ポルトには伝統的な刺繍なるものがないため、この交流相手を市も見つけら
れないでいる状態、ふっとわたしはダウンタウンをほっつく度に顔を出し、
なじみになっている「Memoria」という伝統工芸作品を売っているお店に、
聞きに行ったのが随分前のこと。

「ここで何か情報が得られるかもしれない」といわれ、行ってみた店は
店頭に名前がでておらず、いつも閉まっておる。
しかし、ウインドー越しにのぞいてみると、店内にはなにやら「舞妓さん」
の絵がかかったりしているのです。

そして、壁にかけてあるイラストポスターに「おーーーー!」と声を張り上げ、
そのとき一緒にいったOちゃんのわき腹をひじで突っつき、
「見てみて、あの絵!Oちゃんは知らないでしょうが、わたしの子ども
時代のあこがれの画家よ!イラストの下を見てご覧。Macoto
と書いてある!この人のタッチはぜったい忘れない。高橋真琴さんの
イラストです!」

macoto1
店内のポスター。
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ー続きはここからー

いやはや、こんなヨーロッパの端っこの国で、あの頃から半世紀も経て、我が
少女時代のあこがれ、高橋真琴さんの絵に出会うとは、あな不思議!

毎年お正月にプレゼントとして母からもらえたのが少女雑誌でした。
お正月は色々な付録で雑誌はパンパンに膨れているのです。
ご近所のガキどもを集めては棒っきれを振り回してちゃんばらごっこに明け
暮れていたお転婆のわたしも、この「少女クラブ」「なかよし」などの少女
雑誌は本当に楽しみでした。

macoto2
表紙や挿絵の高橋真琴さんの絵には、子どもながらため息をつくような美しさ、
華やかさがありました。

そのほかにも、絵のタッチを見てすぐ分かるのが、「ちばてつや」さん。
後に「明日のジョー」で押すに押されぬ大人気漫画家となりましたが、この人
の少女漫画時代をわたしは覚えています。

「ママのバイオリン」「ユカを呼ぶ海」など少女雑誌で読み大好きだった物
語です。グーグルで探って見ると、1958年から1960年に「少女クラブ」に
連載されたとありますから、このわたしが遥か昔に遡ること11歳のころです。

1950年代の弘前の田舎でのことです、わたしの小学生時代は靴などなか
なか履かせてもらえず、ズボンにゲタです(笑) そのズボンも汚れが目立
たない黒色です。年中同じものを履いているもので、ひざっこうぞうは出て
るわ、すそは擦り切れてるわで、この絵からは程遠い日々でしたが、それで
も、わたしも女の子らしくこんな美しさに憧れていたのです。

星のように輝く大きな目、長く美しい指をもった真っ白な手。
ひび割れた自分の手を見ては、どうしたらこんなきれいな手がもてるのかと
思ったものです。

さて、名前も出ていないこの店、こんなわけで気にはなっていたのですが、
つい、せんだって、久しぶりに通りがかりに「Memoria」へ顔を出すとなじみ
の店員さんが、

「んまぁ、Yuko。例の刺繍の情報、あなたの来るのを待ってたのです」
というではないか。

この間紹介したあの店の持ち主に話をしてある。ここに連絡してみてと、いた
だいた電話番号にコンタクトし、先週時間を待ち合わせて行って来ました。

店の名前は「Amethyste=アメジステ(アメジスト)」。
lolita3

美術学校を卒業したお母さんと娘さんが開いているのだそうで、店内に展示
されてある衣装がどうもコスプレっぽいと思い、聞いてみると、
「コスプレではない、ロリータファッションなのだ」という。

ロ、ロリータファッション?@@
わたしは初耳です、この言葉。「ロリータ」と聞くと、すぐさま、ウラジミ
ール・ナボコフの小説「ロリータ」もしくは、映画化されたものが思い出され、
なんとなく内心困っちゃうというか^^;

ロリータというファッション名は幼い少女を彷彿させるので、この小説とは無
関係とはいえないわけで。

娘さんは「コスプレではない!」と断固言い張ります(笑)
何としてもポルトガル刺繍の情報が欲しいわたし、はぁ・・・と訳がよく飲み
込めないまま、一応「なるほどなるほど」と相槌を打ち^^;

撮影の許可を得て撮ってみました。
下は日本から輸入したロリータファッション。
lolita1

こちらは、クローゼットに入っているのはご本人手作りのロリータファッション。
lolita5

ロリータファッションの娘さん、ジョアナさん。ご本人から了承済み。
lolita2

みなさんは知ってます?ロリータファッションて?
結構なお値段がします。

わたしは初耳なので早速帰宅してから検索してみました。
「日本で生まれたファッションの一種。また、それと結びついた様々な文化
現象をさす」「ロリータ・ファッションの女性はメイド服などのコスプレと
混同されることを嫌う」ととWikiにはありますが、なるほどそれでジョアナ
さん、しつこく(笑)

日本の少女雑誌や、大正時代の少女向け雑誌のイラストなども参考にされて
いる可能性もある、とのことで、これで高橋真琴画家なのでしょうね。

店内にはお母さんの作品の絵も展示されており、わたしはこのお母さんから
刺繍教室の情報をついにいただいたのですが、さて、色々話しているうちに、
美術学校に話が及び、同じくそこを卒業したアーティストの義兄の名前をあげ
てみました。

すると、彼女、
「その名前、知ってるわ!セラミックをしてた人でしょ?」
と先生の名前まであげます。
いやはや、世間は狭い!早速、義兄への伝言を言付かって、ポルト初の
「ロリータファッションショップ」を後にしてきたのでした。
   
Information :「ロリータファッションーショップ」
       所在地: Rua de Mousinho Silveira No.252 Porto
       HP: http://www.amethyste.pt.vu/
コメント
おお、昭和ロマンだ~!
高橋真琴さんの絵が余りに懐かしいのでコメント(笑)。
私は多分「ぬりえ」で馴染んでいたように思います。
あと、紙をきりぬくタイプの着せ替え人形ってやりませんでした?
こっちは「きいち」が多かったかも。 
Amazonで調べたら、「高橋真琴の少女ぬりえ」も、「きいちの
きせかえ(復刻版)」もあって、ちょっとそそられました(笑)。
2010/07/06(Tue) 13:16 | URL | ミセス・かんちがい | 【編集
おお、取手ウーマンだ~!
ロリータで反応!
ミセス・Kさんの塗り絵と着せ替えに反応!
そちらのお嬢さんにぜひ「下妻物語」の
深沢恭子のロリータファッションを見せたいものです。
http://www.amuse-s-e.co.j/shimotsuma/
でも、40歳代のロリータファッションを見た時にはぶっ飛びました。
あと、「かわいい!」で日本の制服(女の子用)が外国の女性の憧れだそうな!?
着ている姿を見たが・・・微妙!?
2010/07/06(Tue) 17:19 | URL | 朝からお仕事待機ちゅう! | 【編集
>かんちがいさん

着せ替え人形はわたしの時代は、人形も洋服も画用紙に自分で描いて
切り抜きましたよ^^妹がとても上手でね。

塗り絵はクレヨンやクレパスのお金がかかるので、だめでしたとさ(笑)

着せ替え人形も箱にためて、大事に使ったものです。
ほんと、こういうお金のかからない遊びは昭和ロマンという
代名詞になってしまいましたね。

>ちゅうさん

やっぱりロリータに反応ね。
思うに、このファッションはやっぱり日本人の若い子向けかなぁ、と。

欧米の女の子って16歳くらいになるともう大人とあまり変わらない
感じがして、「かわいい!」とは少し違います。
そう、ちゅうさんの「40歳代のロリータファッション」でぶっとんだというの
すごくわかる。

このロリータファッション、3万、4万するのよ^^;
でね、今は外務省公認に「かわいい大使」ってのがあるようで^^;
何のことかい、といまいちピンとこなかったのですが、
今回、このお店へ行って雑誌を見せての説明を聞かされて知ったという
具合でした。
まぁ、ジャパニーズカルチュアも色々だす。
2010/07/07(Wed) 07:09 | URL | spacesis | 【編集
お久しぶりです。

とうとうspacesisさんもこのお店に
足を踏み入れたんですね^^
私も最初にこのお店を見たときに
びっくりしました><
ポルトガルにもロリータファッションを
好む人がいるんだな~って。

まさかポルトガル刺繍から
このお店につながるなんて
本当に世間は狭いですね~。
2010/07/07(Wed) 11:57 | URL | きゃしー | 【編集
>キャシーさん

お久しぶり!
キャシーさんが先に知ってたのか(笑)
もう一軒、これ系のお店がサンタ・カタリナにありますよ。

そうそう、コスプレ愛好グループもいるのよ、ポルトにも。
ま、このへんは、お金がないとできませんね^^
わたしは1920年代のファッションには興味があるけど、
こっちの方は、あちらが逃げていくわ(笑)
2010/07/08(Thu) 21:42 | URL | spacesis | 【編集
初めまして♪
spacesisさん、こんばんは。

去年末から結婚を機に、30年暮らしていたシンガポールを離れポルトに移住してきたピパーナと申します。

ポルトに来ると決まった時にはいろいろとネットでポルト情報の検索をしていて、spacesisさんのページにお世話になっていたのを思い出しました!
(当時は勝手に情報だけ書き出して、お声もかけずで申し訳ないです ^^;)

私もポルトでの生活が落ち着いてきたのでブログを始め、しばらくしてから、ブログ村の登録をして、spacesisさんのページに再び辿り着きました!

もしよろしければお気に入りページに登録させて頂いてもよろしいですか?

本当に細かくポルトの情報や面白いお話しがのっているので、これからもまた遡って読ませてもらいますね♪

ところで、このお店!
先日、旦那と店をのぞいて、「あ!!!!」とびっくりしたんですよ。

私、ゴスロリ(ゴス・ロリータ)系ファッションとか好きなんですよー(自分が着るのではなく、見る方ですがw)。
なので興味深々だったんですが、お店はオープンしてなくて。
てっきり日本人のキュート系の女性がやっているお店と思っていたんですが、そうだったんですか~、日本人ではなく、ロリータ好きのローカルの方がオーナーなんですね ^^

今度また足を運んでみたいと思います。

ではspacesisさん、これからもどうぞよろしくお願いします♪
2010/07/09(Fri) 07:35 | URL | ピパーナ | 【編集
>ビバーナさん

初めまして。

自分が関心のある情報だけを載せてますので^^;
少しでもお役に立ったとしたら嬉しいです。

このお店、仕事柄知ることになりましたが、
開店は昼過ぎのようです。
日本のように営業時間が何時から何時までと
あっても、いい加減な、別の
言い方をすれば「のんびりな」ものです^^;

ダウンタウンにきたついでにでも、また覗いてみてください^^

リンク、どうぞ。わたしも後ほどさせていただきます。

どこかでお目にかかる機会があると思いますが、
こちらこそ、これからよろしくお願いいたします。
2010/07/10(Sat) 08:02 | URL | spacesis | 【編集
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