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2010年9月1日

床屋
ポルト百景。街で見かけた古い床屋さん。

今週は、思わぬ人たちが突然我が家を訪れてきました。

そのひとりは、この4月に日本政府の奨学金を獲得して2年の予定で留学生と
して日本へ向かった我が自宅日本語教室の女生徒です。
一時帰国していると挨拶にきました。

彼女は友達と一緒にわたしの日本語グループレッスンを受けていたのですが、
数日前のこと、ポルトに残って現在日本語を引き続き勉強している彼女の片
割れ友人ペドロ君(朝9時からの生徒さんです^^;早いんだってばw)が、
休暇中というのに、突然電話をかけて来て、
「先生!今から5分後にちょっと寄ってもいいですか?」という。

「はいはい、いいですよ」と、まぁ、いったいなんだろか?と不審な思いで
待っておりましたら、フラットの表ドアのベルが鳴りました。
「いらっしゃい」とドアを開けるや姿を現したのは、おお!日本へ留学して
いるソラちゃんでした!

すっかり日本が気に入ってしまったという彼女の日本での体験話を色々聞かさ
れ、今のところ日本滞在がうまく行っている様子で安心したのでした。

そしてもう一人、今日は、21年間の補習校時代、小学校1年生から随分長い
間受け持ったY君が、この秋からイギリスの大学で学ぶことになったと、お母
さんと一緒に別れの挨拶に顔を出しに来てくれました。
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ー続きはここからー

昨年春にわたしが補習校を退職した日に、海外子女作品コンクールで佳作に入
選した小学校時代の詩を色紙に書いたのをわたしは彼から贈られたのですが、
成長振りに小学校1年以来あれから10年が経ったのかとしみじみ思ったの
でした。

今日は丁度頼まれて、彼の妹Aちゃんの国語・古典の勉強を見ていたのですが、
きりのいいところで終わるまで、お母さんとY君二人に座って待ってもらい
ました。

「平家物語」の「扇の的」の場面なのです。
プロローグとして平家物語について語っておったのでした。

源平合戦以前の頼朝、義経、義仲が助命されたあたりからで、ここを知らない
と、下記冒頭の部分は平家滅亡だけのことに終わり、いまいちピンと来ないの
ではないかと考えるからです。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰
の理をあらわす。」

相変わらずのわたしの横道に反れる授業を、Y君はどんな思い出見ていた
でしょうか。
「肝心の教科書内容よりも、先生の面白話をよく覚えて帰ってきます」
とは、わたしが父母面談でよくいただいた言葉ではありました^^;

どんな話を聞かせてるのって?そりゃぁ、あなた、教科書の内容に多少沿って、
わたしが子供時代に梅の木に登りターザンの真似をして落っこちて腕の骨を
折った話だとか、子供時代のトイレはボットントイレだったとか、水道という
ものがなくて、ポンプで水を押し上げるのだとか、それゆえ家族の留守中、
水と間違って日本酒を飲んで急性アルコール中毒で死にそうになったのだとか、
テレビのない時代、夕方のNHK連続ラジオ放送に、少年探偵団とか「ああ、
無常」を聞いたのだとか、裏の小川で蛍とりをしたのだとか、そういう類の話
であります^^;

大家族主義から核家族社会になり、もうそういう古い話を祖父、祖母から聞か
されなくなった今の時代、子供たちも歴史というか時代の流れと言うか、そう
いう実体感がなくなったのでしょうね。

わたしの話は子供たちからすれば、彼らのおばあちゃんの昔話のようなもので
す。それでもそういう話を聞くときの彼らは、教科書を勉強する時よりも目の
輝きが俄然、違います。

子供のわたしたちが風邪を引いたときは、我が祖母は炉の灰の中にニンニクを
埋めてくれ、灰の熱でホクホクに焼きあがったのをほおばりながら、
「むが~す、あったど(=津軽弁。昔、ありました、の昔話の始まり言葉)
と、祖母に聞かされた話は、怖いのが多くて、ウソついたり悪いことを
したりすればこうなるんだよ、「とっつばれ」で終了。
子供心に、あんな風になるのはいやだいやだ、と思ったものです。

時移り、まぁ、今の世の中の無慈悲なこと。
親殺し子殺し、高齢者の自宅ミイラ保管と、義務を忘れて権利主張、欲ばかり。
お釈迦様もびっくりでしょう。おまけにエゴエゴ政権までお出ましとは、人間、
生活が便利になればなるほど、無感覚化するのでしょうか。

ま、諸行無常ですからね、新しい船を動かすのは新しい人たちということなの
ですが、あれやこれやの教科書の知識も大切でけど、それだけでは何かが足り
ない・・・

ソラちゃんの新鮮な驚きの日本体験談とY君の新しい出発報告を聞きながら、
便利な世の中に足りない何かがあるとすれば何であるのか、それを考えられる
ような大人になって欲しいと思う本日のspacesisです。

もちろん、日本にいる我が子達にもこの思いは同じです。
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コメント
暑い!暑い!クソ暑い!
日本に留学中のソラちゃんは、日本が気に入ったとか!?
どうして?どこを?教えてください。
わしゃ、いまの日本は気に入らん。
姐さまのおっしゃる通り、日本の親子関係や人間関係はどうなったのかいな!?
そちらは、どうですか?
その上このまれに見るクソ暑さの中での国民は蚊帳の外の政治闘争。
たまの善意の話や人情話が大々的に記事になるのだから。
それにしても暑いv-278v-412
2010/09/02(Thu) 11:32 | URL | 熱ちゅう症にご注意! | 【編集
こんにちは!
spacesisさんは古典にも長けていらっしゃるのですね。古典は好きではあるのですが、教えられるかと言うと、そういうレベルではないので本当に尊敬です!!
平家物語は、幼い頃から興味があって読んできました。原文ではなく現代版になったものしか読んだことがありませんが、それぞれの登場人物からの視点で読んでみても、永遠なものはないと気がつかされますね。
特に義経の目線からの平家物語である司馬遼太郎の「義経」はもう一度読みなおしたいものです。
平家物語の冒頭は暗記して覚えています。
この気持ちは忘れては行けないと思うので、子供が出来たとしても聞かせて行きたい物語だなぁとつくづく感じました。

それにしても、やんちゃなお子さんだったのですね!Y君の頭にインプットされたspacesisさんの数々の所業、ぜひもっと知りたいです。(笑)
2010/09/02(Thu) 21:33 | URL | じょみー | 【編集
>ちゅうさん

ふふふ。
やきそば、お好み焼き、寿司、弁当の食べ物だって(笑)
今、弟君と友達のペドロ君が、夏休みを
利用して、
彼女の帰国に一緒について行き、3週間の日本滞在です^^

ペドロ君がどういう話をもってくるか、楽しみにしています。

「無能とヤクザのどっちかを選べっていわれてもなぁ」とか言ってる
選挙権を持つ党員が言ってましたぜv-12その通りだ!

今年の残暑は格別のようですね。
モイケル娘、留守の間、ねこたちのためにクーラーをセッティ
ングしてでかけるのだとかw 人間も猫も大変だ・・・

ポルト、涼しいでっせ~。

>じょみーさん

簡単に人を尊敬してはいけまへん~~(笑)

平家物語はわたしも古典では教科書で取り上げられる扇の的と
熊谷直実のさわりだけです^^;

吉川英治の現代語版16巻は読みました。
壇ノ浦の編はさること
ながら、後半の義経の落ちていくあたりにいたっては
もう涙なしには読めませんv-409
古今から変わらぬ人間の愚に呆然とする思いですね。

ところで、試験、ごくろうさまでした!
わたしもJapan Weeが終わったら、好きな異端の研究に
うちこみたい!(お笑いくださるなw)
時間に追われてると読書も勉強もできませんものね。
2010/09/03(Fri) 03:17 | URL | spacesis | 【編集
Boa noite ^^
そりゃspacesis先生のこんなおちゃめな話の数々を毎回聞けるなら楽しんで教室に行きますよw

昔の教え子がしばらくして元気でやっているのよ、ってたずねてきてくれたり、日本でがんばってるよという知らせを受けるのはspacesisさんにとって一番嬉しいことでしょう ^^
こういうことがあると、「先生やっててほんとに良かった!」と思えるんでしょうね ^^

ポルトで見かける昔の床屋さんの風景、大好きです ^^

古き良きポルト、なくならず残っていってほしいですね(難しいのだろうけど・・・)。
2010/09/03(Fri) 09:43 | URL | ピパーナ | 【編集
故郷へ廻る六部は気の弱り
違うかぁ!

眩しい陽光が射し込みます「古い床屋さん」クロームメッキの光沢と陶器の白に茶系のクッション♪重量感が、なんとも美しい椅子でございます。

また、写り込みも好いです、ねぇ。小洒落た縦長の観音開きの窓にバルコニー‥違うかぁ‥それに“アチャ~ァッ”と思って仕舞います「日常茶飯」の落書き‥違うかぁ‥実に面白いです。横文字は読めません、が(p_-)。

外国の若者には、アニメ・マンガの日本は天国かも知れません、ねぇ。
2010/09/04(Sat) 00:25 | URL | がっぱ | 【編集
>ピパーナさん

あ、そのエピソード案内をするのを忘れてた(笑)
今日、仕事から帰宅したら、載せます。

床屋さん、ダウンタウンの数箇所にまだ残っていますね。
椅子もツールもピッカピカに磨かれて!

本当は店内を撮りたいのですが、まだ突撃する勇気がない^^;
でも、いずれ、しまっせ!w

>がっぱ殿

お元気ですか?
日本は残暑酷暑が長引いているようで。

こういう渋さというかいぶし銀の味が少し分かりかけて
きた歳でございます~。

ま、若いのもいいですが、歳を取るのもそれなりに楽しい
ことがあると^^

相変わらず、褒め殺しではござらぬか(笑)
おだてられればブタも木に登る、といいまする。
わたしの褒められてずんずん登っていきそうですぞ。

励みになります^^
2010/09/04(Sat) 16:25 | URL | spacesis | 【編集
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